羽黒山

東北随一のパワースポット「出羽三山(でわさんざん)」の表玄関

1400年以上前に開山されたという出羽三山。現在・過去・未来の3つを象徴する三山の参拝は、「生まれ変わりの旅」と考えられてきた。そのなかでも羽黒山が司るのは現世。生まれ変わりの旅では、ぜひ最初に訪れたい。

ふもとから山頂まで続く2446段の石段。歩きやすい靴で訪れよう} ふもとから山頂まで続く2446段の石段。歩きやすい靴で訪れよう

1400年以上の歴史をもつ修験の山

出羽三山のひとつである「羽黒山」。修験道の山として栄え、現在でも山伏が修行を行っている。参道の入り口となる随神門(ずいしんもん)から山頂へは、2446段の石段が導いてくれるため、広大な場所ながら迷う心配はない。参道はミシュラン・グリーンガイド・ジャポンに認定された杉並木が立ち並び、その静謐な雰囲気のなかにおごそかにそびえる国宝「五重塔(ごじゅうのとう)」はまさに必見の価値あり。山頂には三神合祭殿(さんじんごうさいでん)や出羽三山神社開祖を祀る「蜂子神社(はちこじんじゃ)」、精進料理をいただける「斎館(さいかん)」などさまざまな史跡や名勝があり、歩きに自信がない人は車で山頂まで向かうこともできる。数多くの見どころがあるので、特に徒歩参拝の場合は半日ほど時間を取っておきたい。

石段には33個の絵が彫られている} 石段には33個の絵が彫られている

古来より人々の現世の利益を叶える山

出羽三山は、593年(推古天皇元)に、第32代崇峻天皇(すしゅんてんのう)の皇子である蜂子皇子(はちこのおうじ)によって開山されたといわれている。今を生きる人々を救う神仏が祀られていることから、出羽三山の中では現世を表す山とされ、参拝することで現世利益にあずかることができるとされる。羽黒詣での入り口となる「随神門(ずいしんもん)」は、1695年(元禄8)に現秋田県由利本荘市矢島の領主から寄進されたもので、明治の頃までは「仁王門(におうもん)」と呼ばれていた。

羽黒詣の入り口となる随神門をくぐると、空気が変わったように感じられる} 羽黒詣の入り口となる随神門をくぐると、空気が変わったように感じられる

途中休憩には名物の力餅を

徒歩で羽黒山頂を目指すルートには、国宝「五重塔」をはじめ、さまざまな見どころがある。特に注目したいのは、「二の坂茶屋」だ。参道途中にある「二の坂」は、別名「油溢し(あぶらこぼし)」と呼ばれるほど長くて急で、名前の由来は武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)が急勾配のため、奉納する油をこぼしてしまったという説もある。創業を江戸時代に遡る「二の坂茶屋」の名物は、手作りの「力餅」。きなことあんこの「ミックス餅2個セット」(500円)など、庄内平野が見渡せる場所でいただく甘味は格別。徒歩で登らないと味わえないので、がんばって歩こう。

国宝に指定されている、東北地方最古の五重塔にはおごそかな雰囲気が漂う} 国宝に指定されている、東北地方最古の五重塔にはおごそかな雰囲気が漂う

お注連(しめ)をかけて石段詣

出羽三山は、羽黒山が現世、月山が過去、湯殿山が未来を司るとされ、これらすべてを詣でることで、生きながら「生まれ変わりの旅」をすることができるといわれている。その信仰は、すでに江戸時代の庶民の間で拡がっていた。その「生まれ変わりの旅」を羽黒山で体験できるのが参拝プラン「石段詣(いしだんもうで)」だ。2446段の石段を、白いひもを編んだ魔除けの注連(しめ)(初穂料1000円)をかけて徒歩で登るというもの。受付は羽黒山随神門にある授与所、もしくは山頂の参集殿。参拝後はお注連を記念品として持ち帰ることができる。日本遺産にも認定された「生まれ変わりの旅」を羽黒山で体験してみよう。

川のせせらぎなど自然の音に耳を傾けよう} 川のせせらぎなど自然の音に耳を傾けよう

スポット詳細

住所
山形県鶴岡市羽黒町手向 map map 地図
コース1
国宝・五重塔コース
時間はないが、羽黒山の参道を歩きたい方におおすめのコース。羽黒山参詣道の入口近くにある「いでは文化記念館」では、出羽三山文化と修験の世界を学び、ほら貝吹きなども体験できる。爺杉は樹齢1000年にもなる、根元周囲11.5mの羽黒山内随一の巨木。羽黒山参道、一の坂上り口の杉並木の中にあり、東北北地方では最古の塔といわれている国宝「羽黒山 五重塔」は平将門の創建と伝えられている。
コース2
石段山頂コース
入り口随神門から山頂まで羽黒山の参詣道をすべて歩いて登るコース。道は江戸時代につくられたもので、2446段といわれる石段と樹齢約350年-500年の杉並木からなる。フランスの旅行ガイド、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは三ツ星に認定された。大きな坂は全部で三つ。最も急勾配なのは二の坂。ここを登ると名物・ちから餅を販売している二の坂茶屋で一休みできる。参道は産道と伝えられ、行者にとっては生まれ変わりの道でもある。

情報提供: ナビタイムジャパン

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