伊勢せきや 本店

建物の外観は伊勢建築の技法を生かした造り。2階には御食事処「あそらの茶屋」を併設している

美し国・伊勢が誇る自然の恵み

三重県が「美(うま)し国」と呼ばれるのは、日本書紀で天照大神(あまてらすおおみかみ)が伊勢の国が美しいよい国であることを表現したことに由来する。その言葉のとおり、海川山野の自然に恵まれ、心身ともに満たされる場所であり、特に伊勢湾沿いに位置する伊勢エリアは、海の幸・山の幸に恵まれた地域である。「お伊勢さん」と親しまれる神社・伊勢神宮の外宮に祀られるのは、食と産業の守護神である豊受大神(とようけのおおみかみ)。伊勢市駅から伊勢神宮の外宮へと続く参道は外宮参道と呼ばれ、土産物店や飲食店などさまざまな店が立ち並ぶ。参道沿いに店を構える「伊勢せきや 本店」もそのひとつ。アワビをはじめ、厳選した海の幸・山の幸を取りそろえる土産物店だ。

やわらかな空気に包まれた、品のある雰囲気漂う店内

滋味豊かなうまみが凝縮した絶品のアワビ

天照大神に祀られて以来、古くから慶事の食べ物として珍重されてきたアワビ。「伊勢せきや 本店」でも看板商品として、「参宮あわび脹煮(ふくらに)」(3564円～)と「参宮あわび姿脹煮」(3650円)を用意。「参宮あわび脹煮」は、厳選したアワビに一子相伝のたれをたっぷりと使い、独自の脹煮製法によりふっくらとやわらかく煮上げた一品。「参宮あわび姿脹煮」は、磯での風味のまま食卓で味わえるようにと、獲れたままの殻と肝が付いた姿のまま煮上げている。ほかにも、アワビを炊き込み用に薄切りにあしらった「あわびごはんの素」(1400円)も、自宅用やギフトとしても人気。おにぎりにしてお弁当にするなど、アレンジも楽しめる。

贈答用としても人気が高い「参宮あわび脹煮」と「参宮あわび姿脹煮」

「あわびごはんの素」はアワビの内容により、価格帯が異なる

伊勢の銘品、逸品に出合えるセレクトショップ

「伊勢せきや 本店」では、アワビのほかにも多彩な自家製の伊勢土産を多数そろえている。まが玉をモチーフにした軽やかで口どけのよい「まがたまサブレ」も人気商品の1つ。中缶と大缶には、食べられるひもでサブレを結んだ「まがたまサブレのご縁結び」が1枚だけ封入されている。縁結びに役立つようにという想いが込められているそうだ。そんな遊び心をくすぐる「まがたまサブレ」は、土産としてはもちろん、ギフトとして老若男女問わず評判だという。そのほかにも、数々の自社製造の商品を取りそろえている「伊勢せきや 本店」。多彩な商品のなかから目的や予算にあわせて、選ぶ楽しさを感じながらショッピングを満喫できそうだ。伊勢神宮参拝の折には、ぜひ足を運んでみたい。

サブレの表面は古代土器をイメージして荒々しく焼き上げられている(中缶2400円)

「あそらの茶屋」で人気の佃煮も種類豊富にそろう