城端曳山会館
絢爛豪華な庵屋台、曳山、剱鉾を、一年を通して公開
「京の雅」と「江戸の粋」を兼ね備える
毎年5月4日と5日に行われる城端曳山祭は、門前町として開かれ、越中の小京都として繁栄した城端の春を彩る城端神明宮の祭礼である。300年の歴史を誇り、2002年(平成14)に国重要無形民俗文化財、2016年(平成28)にはユネスコ無形文化遺産に登録された。祭りでは、獅子舞や神輿とともに絢爛豪華な曳山と庵屋台が町中を巡行し、紋付袴姿の若連中がお囃子を奏でる。曳山と並ぶ庵屋台は、江戸の郭や京のお茶屋を模して内部まで精巧に造られた、いわば動くミニチュアである。所望宿(しょもうやど)という事前に横付けを依頼した家では、庵屋台の中で江戸端唄の流れを汲む庵唄が披露される。三味線、篠笛、太鼓の音色にのせ、若連中が情感豊かに唄い上げる。京の雅と江戸の粋がそろって目の前に現れ、居ながらにして都の華やかさを味わえる祭りの真骨頂だ。
絹織物業の繁栄と招福除災を祈って始まる
贅を尽くした曳山が造られた背景には、絹織物業の隆盛がある。城端では天正年間(1573~1592年)の頃、養蚕が盛んな五箇山で作られた生糸や福光を集散地とする近郷の糸を使い、絹業が始まった。元祖は南朝の武士の子孫である畑庄左衛門とされる。江戸文化が花開いた元禄年間(1688~1704年)には絹織物業として急速に発展し、町の主要産業となっていく。しかし、享保年間(1716~1736年)になると、幕府の奢侈(しゃし)禁止令を受け不況に苦しみ、城端の絹は素地のまま京都に送られて西陣織に加工され、強大な京都の問屋の影響を受けるようになる。この不況を打開するため、招福除災と再びの繁栄を祈って始まったのが曳山祭りである。以来、祭りの伝統と歴史は令和の現代にいたるまで連綿と受け継がれている。
車輪が発する独特のきしみ音で邪気を払う
館内では祭りで使われる剱鉾(けんぼこ)を通年で、庵屋台と曳山は3基を交代で展示する。いずれも卓越した技を誇る地元大工による木彫刻や、城端塗と金箔で飾られた絢爛豪華さが特徴だ。曳山には恵比須、大黒天など、おもに福を招く御神像が祀られる。車輪は軸でつながっておらず、4輪すべてが独立した構造だ。檜の板を車軸に巻いてベアリング代わりとしており、この板と車輪が発する「ギュウ、ギュウ」という独特のきしみ音から、地元ではギュウ山とも呼ばれる。きしみ音は邪気を払う音でもある。また、曳山の屋根は、狭い小路がある町内を巡るため、上に向かって折り上げることができる。これも城端独特の構造で、軒先スレスレにくまなく町を巡り、車輪の音をきしませながら福を招いていく。
スポット詳細
- 住所
- 富山県南砺市城端579-3 地図
- エリア
- 南砺・五箇山エリア
- 電話番号
- 0763622165
- 時間
- 9:00-17:00
- 休業日
- 年末年始
- 料金
-
【入館料】
[大人]520円
[大学生・高校生]310円
[中学生以下]無料
[障害者]260円
※団体15名以上:大人420円、大学生・高校生260円 - 駐車場
- あり(15台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- あり
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
-
- 祭りの曳山が展示されている
- 実際の祭で使われている曳山が展示されています。ロビーでお祭りの様子をビデオで見てから見学。曳山を見たあとは、蔵回廊の蔵見学。お祭りの神様の着物が素晴らしく豪華です。
-
- 南砺市散策
- 城端駅から周辺を散策にて立ち寄りました。行った時は私一人でしたのでゆっくり観るとこができました。城端曳山について知ることができました。地域根付いた祭りなどはそこに行かないとわからないとさことがあり良かったです○
-
- 華麗で荘厳な曳山
- 江戸時代の1710年代に成立し、明治以降春祭りとして毎年5月に開催されています。る国の重要無形民俗文化財に指定され、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。この祭りの傘鉾、庵屋台、曳山などを一年中展示している施設です。照明で夜の提灯モードで見ることもでき、祭りの夜を疑似体験できるようになっています。優雅な祭り囃子と一緒に曳山祭の様子を映した映像をロビーで鑑賞できます。
TripAdvisorクチコミ評価
もっと見る