うちこの和 手しごと職人の家
職人の意匠が光る日用品と手作り体験を楽しめる
内子の職人の手技を生かした雑貨がたくさん
八日市・護国地区の商店街の散策途中にぜひ足を運びたいのが、うちこの和 手しごと職人の家。もとは造り酒屋だった築140年の旧伊達家住宅を改装し2015年(平成27)にオープンしたここはその名のとおり、内子の職人たちが作る伝統工芸品や日用雑貨を見られる店だ。1階には内子で採れる杉を使った曲げわっぱ弁当や重箱、木べら、ペーパーナイフなどの木工品をはじめ、ギルディング和紙を用いたブックカバーやポストカード、やさしい光を放つ室内照明「内子彩(いろ)あんどん」など、職人による手作り品がたくさん並んでいる。桜やナラ、栗などのさまざまな木材で作られる箸は1膳550円-と土産に買いやすい価格帯も魅力だ。
ここを運営しているのは2007年(平成19)に発足された「内子手しごとの会」。木工や鉄工、和紙、蝋燭、版画など、内子で腕を磨いてきたさまざまな分野の職人が日々制作に励んでいる。ひとつの商品を作るために異なる技をもった職人が力をあわせることも多く、木工と和紙、切り絵を用いた商品「あんどん」もその一例だ。高い技術を要する伝統工芸を現代の暮らしにあわせてアップデートした品はいずれも芸術性が高く、それでいて日常使いとしてもぴったり。実際に触ってみると、人の手でていねいに作っているからこその美しさやぬくもりを感じられるだろう。
「ミニあんどん」などの手仕事を体験できるワークショップ
同じ建物の2階では、職人から直接手ほどきを受けられるワークショップも行っている。ワークショップの内容は全11種類。和ろうそくや組子細工、切り絵、紙漉き、箸作りなどがあり、なかでも人気なのは木製フレームと和紙を使った「ミニあんどん」作り。フレームとなる板と柱を接着し、白和紙をぐるりと3面に貼ったのち、メインとなる切り絵和紙を表面に貼れば完成だ。所要時間は約30分で、参加料は1基あたり2200円となっている(4名参加の場合の料金)。柿渋で染めた和紙の切り絵は職人が切り抜き、手押しを施した本格的なもの。とても丈夫で水に濡れてもまず破れることがないというのも特徴だ。絵柄はスイセンやツバキ、桜、カブなどいくつかバリエーションがあるのでそのなかから好みの一枚を選ぶか、自分で体験した切り絵を貼るのもOK(切り絵体験は別料金)。ワークショップは4日前までの予約制となっているので、希望する場合は事前申し込みを忘れずに。
内子の町歩きを楽しめるレンタル着物体験も
うちこの和 手しごと職人の家でできるもう1つの体験が、着物を着て町歩きを楽しむというもの。2階にある座敷スペースでレンタルと着付け、ヘアアレンジも行っており、着物姿で内子を散策できるというスペシャルな体験だ。着物は常時40-50種類ほどあり、毎年5月下旬から9月下旬の夏季シーズンは浴衣に切り替わる。衣装は男女とも用意があるので、友人や夫婦、カップルで利用してみるのもいいかもしれない。着付けは10時から可能で(予約は利用当日の1週間前まで)、返却時間は15時30分までとなっている。着物姿のまま内子の町を散策し、ランチや買い物などの観光を楽しむのも手だ。明治時代の風情が残るレトロな町並みを着物で過ごす体験は、日常を離れた旅ならではのワクワク感を味わえるに違いない。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン