重要文化財旧下関英国領事館

歴史的建造物

明治時代後期に建てられた赤レンガの領事館

西日本の外交・経済・交通の拠点であった明治時代の下関に建てられた英国領事館。市の有形文化財、かつ、国の重要文化財である見事な赤レンガの建物は、現在も、展示室、喫茶・パブ、ギャラリーとして活躍している。

赤レンガの立派な建物から下関の歴史が感じられる} 赤レンガの立派な建物から下関の歴史が感じられる

現存する最古の領事館建築物

下関港からほど近い国道沿いに、赤レンガのどっしりとしたで姿で立つ「旧下関英国領事館」。1901年(明治34)に当時の駐日英国公使アーネスト・サトウの具申によって、赤間町に開設された下関英国領事館が、1906年(明治39)に新築・移転され、1940年(昭和15)まで機能していたのがこの建物である。赤レンガ造りの建物は、領事館として建てられた現存する建築物では最古のもので、領事の執務室や住居などに使用された主屋と、使用人室や厨房などに使用された附属屋で構成され、設計者は英国工務局上海事務所技師長だったウィリアム・コーワンと推定。西日本の外交・経済・交通の拠点であった明治時代の下関の施設として歴史的価値も高く、下関市の所有となってから、1987年(昭和62)には市の有形文化財に、1999年(平成11)には国の重要文化財に指定された。現在は、主屋の1階が展示室、2階が喫茶・パブの「tearoom Liz(りず)」、附属屋はギャラリーとして貸し出されている。

領事館時代の領事室を再現した部屋。暖炉は当時のもので、木に彫られた模様も火格子の両サイドのタイルも見事} 領事館時代の領事室を再現した部屋。暖炉は当時のもので、木に彫られた模様も火格子の両サイドのタイルも見事

旧寝室。現在では、ミーティングルームとして利用可能} 旧寝室。現在では、ミーティングルームとして利用可能

建物のあちこちに当時のデザインが見られる

建物のディテールもすばらしい。表玄関はクイーン・アン様式で建てられ、特別に許可を得て、昔の写真を参考に忠実に復原された英国の国章が掲げられている。「BRITISH CONSULATE」の「L」の文字の上に「A」の文字の左足が乗ったデザインもおもしろい。また、使われているレンガは数万枚に及び、「X」や「岸×泉」などの刻印が押され、それらはレンガの製造会社や職人を記しているそうだ。いずれも大阪にあった岸和田煉瓦株行会社のもので、「岸」は社名、「泉」は会社のあった大阪の泉州を表していて、「岸×泉」は最上級の化粧レンガとして刻印されたマークである。さらに、階段や窓も特徴的で、階段の手すりは、親柱の上に存在感のある木彫り細工が乗っているデザイン、窓は1対2の割合で固定部と可動部に分かれていて、下から持ち上げて開くようになっており、指をかけて開閉するための窓金具は当時のものである。

当時のすばらしい建築技術や、センスのあるデザインがあちこちに施されている} 当時のすばらしい建築技術や、センスのあるデザインがあちこちに施されている

計算された美しい左右対称の窓や食器棚} 計算された美しい左右対称の窓や食器棚

喫茶・パブ「tearoom Liz」で優雅な時間を

もともと居間や寝室、台所などだった2階のスペースは見学のみも可能だが、「tearoom Liz」で飲食をしながらゆっくり楽しむこともできる。「アフタヌーンティー3段セット」「手作りスコーン」「自家製デザートの盛り合わせ」「ベーグルサンド」などのフード、「ダージリン」「アールグレイ」「ヌワラエリヤ」「アッサム」「ウバ」「キャンディー」などの紅茶といった、英国をイメージするラインナップ。なかでも、手頃な価格でおすすめなのが、自家製スコーンが2個セットになった「手作りスコーン」で、プレーンとその時季によって替わる味を食べ比べられるのがうれしい。スコーンは、横に割って、クロテッドクリームとジャムをたっぷり載せて食べるのが英国流。「旧下関英国領事館」の中でいただくと、よりいっそう気分が盛り上がる。明治時代にタイムスリップしたようなすてきな店で優雅な時間を過ごそう。

「手作りスコーン」550円はプレーンと季節のスコーン(写真はアールグレイ味)の2個セット。プラス550円で「ドリンクセット」を付けられる} 「手作りスコーン」550円はプレーンと季節のスコーン(写真はアールグレイ味)の2個セット。プラス550円で「ドリンクセット」を付けられる

重厚感ある落ち着いた店内で、ゆったりとした時間を楽しみたい} 重厚感ある落ち着いた店内で、ゆったりとした時間を楽しみたい

ショップには、公式キャラクターのピーターラビットのグッズをはじめ、英国をイメージしたものが充実。ここだけのオリジナルグッズも} ショップには、公式キャラクターのピーターラビットのグッズをはじめ、英国をイメージしたものが充実。ここだけのオリジナルグッズも

スポット詳細

住所
山口県下関市唐戸町4-11 map map 地図
エリア
下関エリア
電話番号
0832351906
時間
9:00-17:00
休業日
火(休祝日の場合開館します)
駐車場
あり(1台)
※身障者専用
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club、その他)
電子マネー/スマートフォン決済
可(楽天ペイ)
Wi-Fi
あり
喫煙
不可
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • いかにも英国風の煉瓦造り
    3.0 投稿日 : 2022.07.19
    メイン道路で目立つ煉瓦造り2階建てです。1906年(明39)竣工で国の重要文化財の指定を受けています。入場無料ですが意外だったのが受付もなく管理人さんもおらず2階の喫茶室に委託されているようですね。特に印象的なものはなくややガッカリ感。
  • 雰囲気いい
    4.0 投稿日 : 2022.02.11
    唐戸エリアの中心地近くにあります。領事館用途で建設された現存する建物では日本最古らしいです。無料で見学できます。オシャレな洋館のイメージそのものな感じがしました。カフェが入っているので、まったりと寛ぐにも最適です。
  • Afternoon Teaも楽しめます。英国らしい。
    4.0 投稿日 : 2020.12.22
    平成11年5月に国の重要文化財の指定。入場料は無料で。裏手にカフェもあります。英国らしく、Afternoon...

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アクセス

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