石見銀山銀山地区
銀採掘の坑道跡や遺跡、銀生産の面影を堪能
ミステリアスな遺跡への入り口
石見銀山観光の目玉、一般公開されている坑道「龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)」はこの銀山地区にある。ここへのアクセスはまず車で石見銀山世界遺産センターへ行き、そこから路線バスに乗ってバス停「大森」で降車し、歩いて石見銀山公園を目指そう。山陰自動車道浜田ICから車で約45分、大田中央・三瓶山ICからは約20分。観光案内所や売店、ガイドやレンタサイクルの受付ができ、散策の拠点となる。間歩への入り口までは約2km。史跡を見学しながら徒歩で向かうも良し、時間や体力を考慮してレンタサイクルを選んでも。
銀山開発に携わった人物ゆかりの史跡
石見銀山公園から約1km、1562年(永禄5年)に石見銀山を支配した戦国武将、毛利元就が祀られているのは豊栄神社だ。ほかにも江戸時代に初代銀山奉行を務め、銀生産量を大きく向上させた大久保石見守長安の墓や、石見銀山に唯一残る鉱山経営者の住まいである高橋家など、石見銀山の銀生産に関わる人物ゆかりのスポットを見ることができる。また、龍源寺間歩出口から約200m地点にある佐毘売山(さひめやま)神社は、全国一の規模の山神社。鉱山の守り神として銀山に暮らす人々に崇められ、現在も地元の人々に親しまれている。
江戸~明治の銀生産の様子
龍源寺間歩に向かう遊歩道を歩いていると、自然のなかに大きな人工物があることがひと目でわかる場所がある。清水谷製錬所跡だ。明治時代に、当時最先端の技術で1年半だけ操業された近代的な製錬所であり、石見銀山で最も新しい遺跡のひとつ。そして製錬所跡から約1km、石見銀山で唯一、年間を通じて一般公開されている坑道「龍源寺間歩」では、全長約600mのうち約157mにわたり、江戸時代の銀採掘の様子をうかがい知ることができる。壁面に残る、鉱夫による手掘りの跡を直に見る貴重な遺跡だ。たくさんの横穴や排水のための道など、その複雑な仕組みを実際に歩いて見学しよう。
銀山地区散策、見学のポイント
銀生産の遺跡が多く残る銀山地区は、現在でも自然に囲まれた里山にある。日没後は暗くなり気温も下がるため、駐車場や案内所からの往復にかかる時間を計画に組み入れ、時間に余裕をもって行動しよう。また、自然のなかには案内板のないたくさんの遺跡があり、予備知識なしでは見逃してしまうようなところに奥深い歴史が隠れている。余すところなく満喫したいなら、石見銀山を熟知した地元のガイドを申し込んでみよう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン