なんばグランド花月

木札には貫禄のある吉本芸人の名前がズラリ

日本お笑い界の歴史はNGKにあり

吉本興業のルーツは1912年(明治45/大正元)、吉本吉兵衛(よしもときちべえ)が始めた天満の小さな寄席から。そこから約70年の時を経て、1987年(昭和62)に笑いの殿堂「なんばグランド花月」がオープンした。国内トップクラスの規模を誇る約900席の座席は、長時間でも快適に過ごせるように設計され、リラックスしながら笑いに集中できる。公演は総勢100名ほどの劇団員で構成される吉本新喜劇のほか、お笑い界を背負う師匠クラスの芸人や今をときめく人気若手芸人の漫才・コント・落語などをラインナップ。一度でも生の笑いを体感すると、画面越しにはもう戻れない！ その場の空気や熱量で笑いは倍増し、不思議と知っているネタでも腹を抱えて笑ってしまう。芸人からは「全国イチお客さんの視線が厳しい」「NGKでウケれば日本中どこでやってもウケますわ」などのコメントもあり、観客の熱中している様子がうかがえる。

2フロアの客席。団体客も利用可能

舞台との距離も近く、本場の笑いを間近で体感できる

老若男女が楽しめる吉本新喜劇

NGKを語るのに欠かせないのが、2019年(平成31)に60周年を迎えた吉本新喜劇。浪速人情あふれるストーリーのなか、出演者のテンポの良いボケとツッコミでつねに笑いをかっさらう。観客を巻き込んだやり取りやアドリブで入るオリジナルギャグなど、編集なしのライブは爆笑必至！ 観客がいっせいに声を上げて笑い出すと、会場は揺れ、味わったことのない高揚感に包まれる。新喜劇を含めた1回の公演は漫才や落語を含めた寄席といわれるもの。午前と午後で平日は2回、土・日曜、祝日には3回の寄席を開催している。そして、夜には人気芸人の特別公演も。単独ライブをはじめ、特に最近増加中のユニットライブは「テレビでもYouTubeでもなく、ここでしか観られないコンテンツ」と話題を集めている。オンライン配信も豊富で、よりクオリティの高い千秋楽を好きなときにアーカイブ視聴できるのもありがたい。

ボケとツッコミが次々に展開されていく新喜劇

実力派たちが繰り出すテンポの良い掛け合いが笑いを誘う

芸人が焼くたこ焼き屋やNGK限定のラテアート

2017年(平成29)、吉本興業の創業100周年を機にリニューアルオープンしたNGK。カフェや居酒屋などの飲食店が新たに加わり、肉吸いの老舗「千とせ べっかん」も入る。そのほか、吉本の若手芸人が店を切り盛りするたこ焼き屋「吉たこ」では本格派のたこ焼きを提供。全国でココだけの「花のれんタリーズコーヒー」ではオリジナルメニュー「笑ラッテ(わらって)」も！ その日の公演やイベントの内容に合わせたラテアートを描いてくれるので、SNS映えする写真と一緒に思い出に残る一杯になりそう。

たこ焼きを愛する芸人が心を込めて焼くため、味も良し

大阪土産に人気のグッズショップも

特にお笑い好きは、NGKの1階にある吉本興業オフィシャルグッズショップ「よしもとエンタメショップ」もお見逃しなく。新喜劇や芸人にちなんだ雑貨やお菓子など、大阪観光のお土産にぴったりなココだけのアイテムがズラリ。また、「もっとディープな笑いに触れたい」「新たなスターを発掘したい」なんて方は、NGKの目の前にあるYES-NAMBAビル5階の「よしもと漫才劇場」へ。芸歴8年目以下の若手芸人だけが出演し、日々フレッシュなネタを披露している。笑いに貪欲な大阪人に愛され続けてきた「なんばグランド花月」。今日も笑い声が鳴り止むことはなく、日本最高峰の笑いがあなたを待っている。

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