鬼ノ城(鬼城山ビジターセンター)
桃太郎伝説に登場する鬼の温羅の居城とされる山城
『日本書紀』などに記載のない謎の山城
鬼ノ城は、『日本書紀』などの歴史書に記述のない謎の山城。調査によると7世紀後半に築かれた古代山城。663年(天智2)の白村江(はくすきのえ)の戦いで唐・新羅の連合軍に大敗した大和朝廷が敵の侵攻を恐れて、九州北部から奈良の都まで瀬戸内海沿岸に築いた防衛施設のひとつではないかと考えられている。8合目辺りに、山を取り巻くように約2.8kmの城壁が造られ、城壁には4つの門と6つの水門があったと推察される。城内は約30万平方メートルと広大だ。日本遺産「『桃太郎伝説』の生まれたまち おかやま~古代吉備の遺産が誘(いざな)う鬼退治の物語~」の構成文化財のひとつで、「日本100名城」にも選ばれている。現在は山を巡るように見学道が整備されているので、復元された門や城壁、周辺の景色を楽しみながら散策を楽しめる。
鬼城山ビジターセンターから鬼ノ城のシンボル・西門へ
鬼ノ城へ行く前に立ち寄りたいのが入り口にある「鬼城山ビジターセンター」だ。鬼ノ城がある鬼城山を1000分の1の縮尺で再現した地形模型があり、西門の復元の過程や、遺跡が出土したときの様子を映像やパネルで紹介している。ここで鬼ノ城についての知識を仕入れてから散策に出かけよう。ここから、鬼ノ城の西門までは徒歩約15分だ。東、西、南、北の門のうち、発掘調査で見つかった柱穴や敷石などをそのまま使って、西門が復元されている。西門から約60m離れたところにある角楼も存在感を放つ。北壁からの張り出し部のある建造物で、上面のテラス部分からは西門越しに総社平野の絶景を見ることができる。日本の古代山城で、角楼の存在が発見されたのは初めてだという。
見学道をぐるりと一周歩いてみよう
鬼ノ城の城壁は約9割が土塁で、あとは石垣。土塁は、一定の厚みの土を入れてならし、踏み固め、棒で圧縮するという過程を何度も繰り返す「版築(はんちく)工法」で築かれている。石垣が見られるのは6か所のみ。なかでも130mの長さを誇る「屏風折れの石垣」は壮観だ。城内の高低差は少なく、歩きやすいのも特徴だ。鬼城山は動植物の宝庫でもあり、一帯に約30kmに巡らされた自然歩道「総社ふるさと自然のみち」を歩けば、四季を通じて多彩な植物や野鳥などを楽しめる。西門、角楼を見学して鬼ノ城をあとにする人が比較的多いそうだが、時間があればぐるりと山を一周してみよう。
スポット詳細
- 住所
- 岡山県総社市黒尾1101-2 地図
- エリア
- 吉備路エリア
- 電話番号
- 0866998566
- 時間
- [ビジターセンター]9:00-17:00(入館は16:30まで)
- 休業日
- [ビジターセンター]月(祝日の場合は翌日、連休に月を含む場合は連休明けの平日が休館)、年末年始(12/29-1/3)
- 駐車場
- 有り(約70台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
-
【昼】1-1,000円
【夜】1-1,000円 - 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン