法多山尊永寺

寺院

厄除け観音や四季の移ろいを感じる参道。「遠州三山」に数えられる古刹

可睡斎・油山寺と合わせて観光名所「遠州三山」と呼ばれる法多山尊永寺。本尊の正観世音菩薩は厄除け観音として名高い。杉並木や四季を感じる花を楽しみながら、ゆっくり散策したい。

遠州三山のひとつ法多山尊永寺} 遠州三山のひとつ法多山尊永寺

文化財の総門をくぐると非日常の空間

東名高速道路の袋井ICから車で25分。徒歩では最寄りのJR愛野駅から25分。最初に現れるのが「仁王門」だ。その名のとおり、両側の格子をのぞくと今にも動きだしそうな仁王像がにらみをきかせている。江戸時代初期の建立でありながら安土桃山時代の様式を残す価値の高いもので、国の重要文化財に指定されている。仁王門をくぐると、ウグイスやメジロなど野鳥のさえずりが参拝者を迎え入れ、澄んだ空気に緑の香りが広がる。参道には約550mにわたって続く杉並木。幹の周りは4mと立派で、古いものは樹齢400年を超えるという。ほかにも桜やアジサイ、モミジといった花が四季の移ろいを感じさせる。

仁王門両脇の格子奥には仁王像が} 仁王門両脇の格子奥には仁王像が

鎌倉様式を残して再建した本堂

季節を感じながら参道を進むと、本堂へと続く石段が見えてくる。段数は多いが途中に休憩所もあるので、それぞれのペースで慌てずに上りたい。上がった先に現れるのが、鎌倉時代の様式を現代建築で建て直した本堂。安置されている正観世音菩薩は、由緒ある厄除け観音として知られている。「遠州三山」のひとつ法多山尊永寺は、725年(神亀2)に聖武天皇の勅命を受けた行基によって開かれたと伝えられている。その後、今川、豊臣、徳川ら武将の信仰を得て栄えたが、明治に入って境内に12あった寺を、尊永寺1つに改めた。

由緒ある厄除け観音・正観世音菩薩} 由緒ある厄除け観音・正観世音菩薩

本堂へ向かう杉並木} 本堂へ向かう杉並木

恋愛や商売、女性のための神社

幾重にも連なる赤い鳥居をくぐった先にひっそりとたたずむのは「二葉神社」。戦前、浜松市の歓楽街・鴨江二葉町にあった「二葉遊郭」に祀られていた。花魁以外の店員もすべて女性という全国的にも珍しい遊郭で、そこで働く女性たちが建立。恋愛成就や商売繁盛などの思いが込められている。1956年(昭和31)に遊郭が解体されると、神社の安住場所として法多山尊永寺が選ばれた。鳥居の横には色とりどりの帯が風に揺られている。参拝者の願い事がしたためられた「結縁乃帯(けちえんのおび)」。かつての芸妓らのように、現代の女性たちも思いを寄せる人の名前や願い事を書いた帯を結んでいる。

女性の思いが詰まった二葉神社} 女性の思いが詰まった二葉神社

凶が出やすいおみくじには理由が

江戸時代から忠実に受け継ぐ「おみくじ」もおすすめ。大吉17%に対して凶が30%の割合も当時と同じだ。凶は悪ではなく「これ以上悪くならない」という意味。寿命の短かった数百年前と比べて、今の時代に生きる幸せや命の尊さに気づく。伝統を重んじながら新しい要素を取り入れているのが「お守り袋」だ。女性が趣向を凝らしたお守り袋を愛用していた風習にあやかり、約30種類が販売されている。そして、名物の「厄除だんご」を忘れてはいけない。江戸幕府徳川13代将軍・家定の頃に献上した手作り団子が始まりとされる。5本の串に刺された団子は、頭・首・胴体・手・脚を表し、厄落としの意味が込められている。

色とりどりのお守り袋} 色とりどりのお守り袋

法多山名物の厄除団子} 法多山名物の厄除団子

スポット詳細

住所
静岡県袋井市豊沢2777 map map 地図
電話番号
0538433601
時間
8:30-16:30
休業日
無休
駐車場
あり(約2,000台)
※有料
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
喫煙
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 暑い中、法多山 に登山!する。。。
    4.0 投稿日 : 2022.08.16
    お盆の帰省ラッシュの中、お盆休みの締めくくりで、法多山と掛川城まで行くことになりました。昼過ぎ自宅を出発、新東名新清水ICから、東名高速を乗り継いで、法多山...
  • 御縁日
    4.0 投稿日 : 2021.08.25
    月に一度の御縁日に法多山をお参りしました。午前中に参拝し、それ程混んではいませんでした。名物のお団子も、この日は茶だんごになります。
  • 掛川三山の一つ、法多山尊永寺に参拝、風鈴の音色に癒される
    4.0 投稿日 : 2021.07.24
    掛川三山(油山寺、法多山尊永寺、三熊野神社)の法多山に登山す。昔、郷土史の仲間と2度来ているが、寺の建物,石段などが整備されたようです。オリンピックで休日になったので、駐車場は、かなり混んでおりました。膝が少し痛いが、本殿まで休みながら参拝しました。本殿横やあずま屋など、夏の風物詩、風鈴が沢山、取り付けてあり、風に揺られ、爽やかな音色に、癒されました。

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アクセス

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最寄り

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