日本平山頂

富士山を望む「日本観光地100選」にも選ばれた国の名勝地

「日本観光地100選」、国の名勝地、県立自然公園に指定された、標高307mの丘陵地・日本平。展望回廊を持つ「日本平夢テラス」をはじめ、久能山東照宮へと向かうロープウェイ、土産物店などがある。

正面には富士山、眼下には駿河湾、清水港が広がる

2019年(令和元)に東名高速道路・日本平久能山スマートICが開通し、アクセスが便利になった日本平。世界文化遺産である富士山をはじめ、清水港と駿河湾を望む標高307mの景勝地だ。駿河湾越しに富士山を仰ぎ見ることができ、また、眼下には神戸港、長崎港とともに「日本三大美港」に数えられる清水港、伊豆半島、南アルプスのパノラマビューを楽しむことができる。日本平はその昔、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際に草薙の原で野火の難に遭い、賊を平定したのち、山頂に登ったことからこの名で呼ばれるようになったといわれている。

「日本平ホテル」のアルコールやコーヒー、ケーキなどをいただける6階ラウンジからも同様の風景を望める

2016年(平成28)には、「日本夜景遺産」にも登録されるなど、富士山だけでなく夜景も美しい場所。清水港に灯る街明かりは、まるで宝石箱をひっくり返したようだ。また、360度のパノラマビューを楽しめる「日本平夢テラス」の展望回廊は、必ず訪れておきたい場所。また、「風景美術館」の名をもつ「日本平ホテル」は、宿泊はもちろん、絶景を愛でながら過ごせるレストランやバーがあり、地元客にも人気。

「日本平夢テラス」の隈研吾建築都市設計事務所による木材を使用した建築デザイン。富士山と一緒に写真に残したい

「日本平夢テラス」の展望回廊からの風景。駿河湾や市街地を一望できる

国宝「久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)」へと向かう「日本平ロープウェイ」に乗れば、駿河湾と四季折々の久能山の風景が楽しめる。ロープウェイ乗り場があるチケット売り場と売店の建物は、2021年(令和3)3月に50年ぶりにリニューアル。売店「門前の恵みたいらぎ」では、静岡の特産品・名産品にちなんだもの、久能山東照宮関連のお土産などがそろう。なかには静岡産みかんを使用したみかんジュースが出てくる蛇口も。ここでしか買えないものも多数用意されている。

徳川家康を祀(まつ)る「久能山東照宮」へと向かうロープウェイのゴンドラは、大名の移動手段だったお籠(かご)をイメージしている