石川県能登島ガラス美術館

美術館

ユニークな建物とともに楽しむガラス工芸の世界

国内初のガラス芸術をテーマにした美術館として建設された石川県能登島ガラス美術館。世界的に評価されたガラス作品の収集、展示のほか、ガラス芸術に関する情報発信などを行っている。

1991年(平成3)に開館。8年後に増築し現在の姿になった} 1991年(平成3)に開館。8年後に増築し現在の姿になった

能登島でガラス芸術に触れる

JR和倉温泉駅前から能登島交通バス「のとじま臨海公園ゆき」で能登島方面へ。目指す美術館前バス停は、ガラス作品が展示された傾斜地を上った先にある。石川県能登島ガラス美術館は、国内外で活躍する現代作家によるガラスアート作品を中心に、中国清朝のガラス工芸作品やパブロ・ピカソ、マルク・シャガール、ジャン・コクトーなど20世紀の芸術家たちのデザインをもとにヴェネチアのガラス工房で制作された造形作品、サルバドール・ダリとフランスのドーム社との共同制作による作品など約500点をコレクションしている。収蔵品展のほか、ガラスに関する企画展を年に数回開催し、制作された国や年代の異なる幅広い作品を鑑賞できる。

能登島の七尾湾を望む丘陵地に立地している} 能登島の七尾湾を望む丘陵地に立地している

ポストモダンの先駆者によるユニーク建築

山々の緑と青い海が続く風景に突然現われる独創的な建物は、北海道釧路出身の建築家、毛綱毅曠(もづなきこう)氏の設計。東西南北の四方を司る神に最もふさわしい場所を表す四神相応(しじんそうおう)をコンセプトとし、それぞれの神をイメージ化した複数の棟を配した構造になっており、人が宇宙や自然と共生する風水思想も取り入れられている。館内は丘陵地という立地を生かした起伏のある造りで、錯覚効果や外光で演出された展示室など美術館の概念を覆す空間が広がる。合理性や機能性と相反する個性的な建物を世に送り出し続けた建築家らしさがすみずみに宿っており、建物を目当てに訪れる人がいるというのも納得だ。

展示室3と4につながる中2階のラウンジに思わず歓声を上げる仕掛けが隠されている。丸い窓の前に足を運んでみよう} 展示室3と4につながる中2階のラウンジに思わず歓声を上げる仕掛けが隠されている。丸い窓の前に足を運んでみよう

丸い窓の前に立つと、一瞬で視界が開ける。晴れた日には七尾北湾や能登半島が望める} 丸い窓の前に立つと、一瞬で視界が開ける。晴れた日には七尾北湾や能登半島が望める

能登島の自然とガラス作品の融合

建物と同じく庭も毛綱毅曠(もづなきこう)氏の設計。芝生の洋風と枯山水の和風という趣の異なる2種の庭園は、和と洋が出合う場=東西の文化交流の場を意味する。洋風庭園は屋外展示場として開放されており、1991年(平成3)に開館を記念して開催された「能登島・グラス・アート・ナウ指名コンペティション」にて指名された14名の作家のガラス作品を展示。季節や天候、時刻によっても刻々と表情を変えるガラス作品をじっくり鑑賞できる(うち1点は撤去)。

のちにシンボルモニュメント「蔵」が設置され、日本を代表する作家の14作品が彩る洋風庭園。無料開放されており、ガラス彫刻に親しむにも絶好の場} のちにシンボルモニュメント「蔵」が設置され、日本を代表する作家の14作品が彩る洋風庭園。無料開放されており、ガラス彫刻に親しむにも絶好の場

空間が引き出すガラスの魅力

受付横の扉を開けると、トンネル型の展示室1が現れる。照明器具や展示台は、宇宙の流れやさまざまに変化する雲をイメージした曲線を用いた斬新なデザインだ。目の錯覚を利用して空間に奥行きを出したり、展示台には珪砂(けいしゃ)というガラスの原材料を吹き付けてある。展示室3・4には、天井に虹色の光を映し出すプリズムを設置したりと何気ない部分に隠されている工夫や物語も興味深い。4つある展示室は全て形状が異なるため特徴ある展示が可能で、色や形、質感などガラスの作品に新たな魅力を発見するきっかけとなるだろう。

奥に進むほど天井を低くし横幅を狭くすることで奥行きを出した展示室1。五感を刺激する仕掛けでガラス作品の世界へ誘う} 奥に進むほど天井を低くし横幅を狭くすることで奥行きを出した展示室1。五感を刺激する仕掛けでガラス作品の世界へ誘う

天井やガラスの壁が斜めになっているためゆがんで見えるガラスのブリッジ。手すりは漆塗りで石川県の伝統工芸を取り入れている} 天井やガラスの壁が斜めになっているためゆがんで見えるガラスのブリッジ。手すりは漆塗りで石川県の伝統工芸を取り入れている

スポット詳細

住所
石川県七尾市能登島向田町125-10 map map 地図
エリア
七尾エリア
電話番号
0767841175
時間
[4-11月]9:00-17:00(最終入館16:30)
[12-3月]9:00-16:30(最終入館16:00)
休業日
第3火曜日(祝の場合は翌日)、12/29-1/1
※その他、展示替え・館内整備のため休館あり
料金
展覧会によって異なる(高校生以下無料)
駐車場
あり(乗用車300台、大型8台)
※無料、道の駅のとじま共同駐車場含む
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、Apple Pay、PayPay、楽天ペイ、d払い、auPAY、ALIPAY)
Wi-Fi
あり(GARABI-Free)
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり(英語訳パンフレットあり)
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 時間がなくても回れる
    4.0 投稿日 : 2022.08.08
    美術館や陶器好きなら是非!作品展示は少ないけれど貴重なガラス作品が展示されています。小さい美術館なのであまり時間がない人にもオススメ。建物の構造も面白いです。ただ作品の殆どが撮影不可なので要注意。
  • ガラスの建物が素敵
    3.0 投稿日 : 2022.03.16
    道の駅 のとじまの道路向かいにある美術館です。ツアーでしたので、時間の関係で外側から見ただけで終わってしまい、残念でした。ガラス工房は、道の駅の裏手に移転しました。
  • 年季が入った美術館
    3.0 投稿日 : 2021.07.18
    企画展には興味をそそられなかったので屋外展示のみ楽しみました。奇抜な展示施設は錆びれて施設のメンテナンスは大変だと思う

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アクセス

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最寄り

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