越前竹人形の里
工房見学や制作体験を通じ、技工を極めた越前竹人形の世界を満喫
古民家を移築した工房で職人が仕事
越前竹人形は、古くから籠や花器など竹細工作りが盛んだった福井県で、昭和20年代の後半から作られ始めた工芸品である。削る、彫る、割く、束ねる、曲げる、組むなど、さまざまな技術を駆使して作られた竹人形は精巧で美しく、年月が経つごとに飴色に変化して味わいを増す。福井県出身の直木賞作家、水上勉が1963年(昭和38)に発表した小説『越前竹人形』やその映画化などによって、全国的にも有名になった。越前竹人形の里はその魅力を余すところなく体感できる施設である。訪れたら、まずはいちばん左手にある工房から見学するのがおすすめだ。古民家を移築した工房では、現在5人の職人が制作に励んでおり、長年にわたって磨き抜かれた技を間近で見ることができる。
竹を極細に割き、人形の髪の毛に
職人技のなかでも特に驚かされるのが、本物のようにしなやかな髪の毛を表現するために竹を細く割いていく作業だ。最も細いものは何と0.25mm。小さな鉈(なた)を使って竹を細く割いていく作業は信じられないほど繊細で、技術を身に付けるには4、5年はかかるという。工房の奥にある一室は、創作人形館「黎明」である。ここは越前竹人形の芸術性を高め、第一人者として活躍した師田黎明(もろたれいめい)の作品を中心に数々の秀作が展示されている。なかでも代表作といえるのが「笹鳴り」だ。竹の精を人形で表現した作品で、約7000本の極細の竹で表現された豊かな髪がダイナミックにうねる様子が、竹林を吹き抜ける風を感じさせる。
体験メニューやショップの内容も充実
工房の一角にある実習教室では、竹細工の制作を体験できる。体験メニューはミニ越前竹人形、ペン立て、干支、竹とんぼ(500-1400円)などで、どれも30分から50分で完成する。刃物を使うのは竹とんぼだけで、ほかは竹製の部品に絵や模様を描いて接着して組み立てる手順なので、刃物の扱いに自信のない人でも気軽にチャレンジできる。工房内の見学や体験を終えたあとは館内の通路を使って本館へ。ここでは工房の職人がデザインしたオリジナルの竹人形はもちろん、キッチンウエアや生活雑貨など、竹を使った製品がずらりと並び、販売されている。福井の銘菓や地酒も充実しているので、お土産のまとめ買いにも便利だ。
スポット詳細
- 住所
- 福井県坂井市丸岡町上久米田63-1 地図
- エリア
- あわら・坂井エリア
- 電話番号
- 0776665666
- 時間
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[4-11月]9:00-16:30
[12-3月]10:00-16:00 - 休業日
- 水、12/26-1/1
- 駐車場
- あり
- 備考
- ※令和4年12月31日より当面の間閉館となります。詳細はHPをご確認ください。
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 0.3mmから細くなる竹
- 竹人形工房では竹を0.3mmという細さにして人形の頭に数百、数千と差し込んでゆく地道な作業だから、越前竹人形の職人技を拝見しました。
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- 伝統工芸品ではあるものの。。
- 昔ながらの越前竹人形。おばあちゃんの家に飾ってそうなデザイン。25年くらい前に、越前海岸に旅行に来た時に竹細工館みたいな所に立ち寄りました。 越前竹人形館は綺麗な建物ですが、展示物は、25年くらい前からあまり変わって無い様に思います。今の家のインテリアとして。ちょっと時代遅れ感が。今様の竹人形を作ればよいのにって思ってしまう。すでに、建物の半分は、お菓子や土産。竹製のキ...
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- 工房の見学ができます
- 2階に、油揚げの有名な谷口屋の分店があるので行きました。1階には、置物の竹細工や、箸などといった料理用の竹細工などが販売されていました。300円の見学料を払うと、工房の見学ができました。
TripAdvisorクチコミ評価
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