タケフナイフビレッジ
伝統工芸・越前打刃物の工房見学は熱気と迫力が満点
南北朝時代に始まった越前打刃物
北陸自動車道武生ICから車で約5分。越前市域の東南に位置する場所にタケフナイフビレッジは立地する。県道沿いに円筒形の本館正面と正三角形の新館が並び、斬新な雰囲気だ。それぞれに見学工房が設けられており、刃物製造の工程をつぶさに見ることができる。越前市は歴史ある刃物産地であり、伝統工芸である越前打刃物の技術が連綿と受け継がれている。南北朝時代の1337年(延元2)、京都の刀匠・千代鶴国安が刀剣制作に役立つ良質な水を求めて府中(現越前市)に来住し、近隣の農民のために刀鍛冶の高度な技で鎌を作ったのが越前打刃物の始まりとされている。日本古来の火造り鍛造、手仕上げの工程を今も守り続けており、1979年(昭和54)には全国に数ある刃物産地のなかで初めて国の伝統工芸品の指定を受けている。本館資料館では、包丁、刈込はさみ、鎌など多くの展示や解説パネルによって、そうした歴史を学ぶことができる。
職人の熟練の技を間近で見られる
タケフナイフビレッジでは、子どもにも大人にも大人気の「工場見学」が可能だ。刃物事業者8社が自社製品の製造を行っている共同工房があり、伝統工芸士の認定を受けた多くの職人が働く姿を間近で見られる。本館資料館から見学路となっているスロープを上ると、共同工房を見下ろせる2階フロアに出る。材料を真っ赤になるまで加熱するレンガ造りの炉がいくつもあり、時間帯にもよるが、その熱で工房内は熱気に包まれている。カンカンカンと熱した鋼をハンマーで叩く音、キーンという研ぎ工程の音が満ちあふれ、初めて訪れた人は工房内の迫力にしばし言葉を失うはずだ。熟練の手際で職人たちが駆使する「二枚広げ」など越前打刃物ならではの伝統の技をしばし見つめてみよう。なお、日曜、祝日は職人が休みのため、工房見学は平日がおすすめだ。
思わずSNSに上げたくなるアート作品を展示
共同工房の見学を終えたら、次は新館へ足を運んでみよう。こちらにも小規模な見学工房があるほか、SNSで話題となったタケフナイフビレッジの新しい目玉の「川崎和男展示室」がある。福井県出身の工業デザイナーである川崎氏は、越前打刃物のデザインに新風を吹き込み世界的な知名度アップに貢献した功労者で、同氏が2006年(平成18)に金沢21世紀美術館で展示したアート作品をここに再現している。天地が鏡張りとなった空間に同氏デザインの刃物がまるで宙に浮くかのように整然と並び、硬質な輝きの数々に魅了されるはずだ。スマホに撮ってSNSに上げる人が多いのもうなずける。このほか、新館にはタケフナイフビレッジ協同組合を構成する13社の製品や、共同で制作したオリジナルブランド製品を多数販売するショップが設けられている。包丁、ナイフ、鎌など多彩な刃物がそろっており、お気に入りが見つかれば、お土産として買って帰ろう。
スポット詳細
- 住所
- 福井県越前市余川町22-91 地図
- エリア
- 越前エリア
- 電話番号
- 0778277120
- 時間
- 9:00-17:00
- 休業日
- 12/28-1/3
- 料金
- [入館料]無料
- 駐車場
- あり
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、PayPay、楽天ペイ、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY)
- Wi-Fi
- あり
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可(喫煙コーナーあり)
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 職人の作業が見えます
- 刃物の作成過程を上から見えるようになってました。包丁は片刃や両刃で、色々なサイズがありました。この日は祭日で作業している職人が少ないそうです。
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- 見学や刃物の購入ができます
- 10年以上前にペーパーナイフを作る体験をしました。今回は、料理で使う包丁を買いに行きました。販売ブースはやや小さめですが厳選されたものが置いてあるためある程度用途と予算が決まれば迷うことはありません。工場見学もできますので包丁を買う用事がなくてもオススメです。
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- 行く価値
- あるのでしょうか?商売気のない人達が武生以外の産地、しかも県外の商品を販売している。しかも手頃な商品をだ。越前刃物が近づき難い商品となり、がっかりしてしまいました。
TripAdvisorクチコミ評価
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