山形県郷土館「文翔館」

資料/郷土/展示/文学館

4.5

村山エリア

時を刻み続ける大正時代の趣が復原された荘厳な遺構

文翔館(ぶんしょうかん)の愛称で親しまれている「山形県郷土館」。2代目山形県庁舎および県会議事堂として建設され、大正初期の洋風建築の遺構となっている。復原された姿で、機械式時計とともに時を刻み続けている。

威風堂々たる姿でたたずむ英国近世復興様式の建物

山形市の中心部にある七日町大通りを北に進むと見えてくる、英国近世復興様式を基調としたレンガ造りの洋風建築。山形県旧県庁舎および県会議事堂を復原したもので、大正初期の洋風建築を代表する遺構として国の重要文化財に指定されている。歴史を感じさせる重厚感のあるレトロなたたずまいで、一つひとつの装飾が美しくどこを切り取っても絵になる。フォトスポットとしての人気も高い。見学・観光目的ではなく、撮影が主目的の場合は要問い合わせ。

中央階段では月桂樹の葉の輪飾りがデザインされたステンドグラスに注目を

知事室は壁紙から家具まで復原されている

1911年(明治44)5月の山形市北大火により、初代山形県庁舎および県会議事堂が焼失し、新たに建築された庁舎が現在の文翔館。1916年(大正5)6月に完成し、1975年(昭和50)まで2代目の庁舎として利用された。1986年(昭和61)からは建築当初の状態への復原工事が開始され、1995年(平成7)までおよそ10年の歳月をかけて完成。その完成度・再現度の高さから、『るろうに剣心』をはじめ、映画のロケ地として使われることも多い。シンボルにもなっている機械式時計は、現在稼働している中では札幌の時計台に次いで国内で2番目に古い。現在でも5日に1度、時計職人が振り子を動かす分銅を手動で巻き上げており、時を刻み続けている。

コンサートが開催されることもある中庭は石畳とレンガの外壁でヨーロッパの雰囲気がある

建物内部は、山形県郷土館として郷土についての常設展示コーナーが複数展開されている。最上川に関する資料や文学、当時の銀行出納係の仕事風景が再現されている部屋などもある。正庁や貴賓室は当時の姿が再現されており、衝立や花台などは大正当時のものを修復して展示しているという。

スポット詳細

住所: 山形県山形市旅篭町3-4-51 地図
エリア: 村山エリア
電話番号: 0236355500
時間: 9:00-16:30
休業日: 第1・3月(ただし、祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29-1/3)
料金: [入館料]無料
駐車場: あり(40台)
クレジットカード: 不可
電子マネー/スマートフォン決済: 不可
Wi-Fi: なし
喫煙: 不可
車椅子での入店: 可
乳幼児の入店: 可
備考: ※身障者の入館:可

情報提供：ナビタイムジャパン

このスポットを紹介している記事

クチコミ

見応えがあります。

投稿日 : 2022.08.06

想像以上の大きさにまずは驚きました。内部も山形市内の昔の様子や変遷が分かりやすく展示されていて、見応えがありました。そうした歴史的資料に興味がない人でも、手の込んだ贅沢な作りや調度品を見るだけでも楽しめると思います。高齢の両親は階段で2階に上がるのが大変でした。後でエレベーターがあることを知り、受付で教えもらえると助かったのにとちょっと残念でした。
無料ながら見ごたえあり

投稿日 : 2022.06.06

国の重要文化財に指定されている建物で、かつては県庁舎及び県会議事堂として使用されていました。レンガ造りで非常に重厚感のある建物です。中の展示内容はすべてが興味を惹かれるということはなかったですが、装飾は素晴らしく無料の場所としてはかなりのランクの場所だと思います。
大正建築の傑作

投稿日 : 2021.10.13

1916年（大正5年）に完成した英国近世復興様式の旧県庁舎と旧県会議事堂です。大正建築の傑作と言われ、表は花崗岩、内側はレンガでできています。時計塔は稼働しており、全国で２番目に古いそうです。山形の歴史や文化、文学を紹介、展示しています。何より無料というのが嬉しいです。