喜多院

寺院

関東における天台宗の総本山として知られた名刹

徳川家ともゆかりの深い、伝統と格式のある寺院。江戸城から移築されたという「家光誕生の間」や日本三大羅漢像のひとつといわれる五百羅漢、川越七福神のひとつである大黒天など、歴史に触れることのできるスポットが多く、県外からも多くの人が訪れる。

1632年(寛永9)に天海僧正により建立された山門} 1632年(寛永9)に天海僧正により建立された山門

木々に囲まれた巨大な本堂

境内に入りまず目につくのが、正面に堂々たる姿を見せる本堂(県指定有形文化財)。これは比叡山延暦寺第18代座主の慈恵大師良源(元三大師)を祀るために建てられたもので、慈恵堂と呼ばれている。1638年(寛永15)に起こった大火後、いち早く再建されたものだ。堂内には1300年(正安2)に造られた国指定重要文化財の銅鐘が保存されており、年に一度、除夜の鐘として人々の耳を楽しませている。本堂を含め、寺院は公園と隣接しているため、広々とした敷地は桜や紅葉などの木々に囲まれ、四季折々の自然風景を楽しめるのも魅力だ。

本堂として使われている慈恵堂。中央に慈恵大師、左右に不動明王を祀る} 本堂として使われている慈恵堂。中央に慈恵大師、左右に不動明王を祀る

江戸城から移築された客殿は必見

さまざまな文化財を保存するこの寺院でぜひ見学しておきたいのが客殿。客殿は連なる書院、庫裏とともに、なんと400年前に江戸城紅葉山の御殿を移築したものだ。3代将軍徳川家光が誕生したという「徳川家光公誕生の間」が残され、こちらも国の重要文化財に指定されている。ふすまと壁面に描かれた墨絵の山水画、天井の花模様も見事なのでぜひ一緒に鑑賞したい。また、客殿につながる書院も同様、国指定の重要文化財。こちらは江戸城にあった頃、家光公の乳母だった春日局が使用していた部屋で「春日局化粧の間」と呼ばれている。ちなみに客殿、書院とも見学は入場料が必要で、写真やビデオの撮影は禁止となっている。

書院、客殿への入り口。入ったところにチケットオフィスがある} 書院、客殿への入り口。入ったところにチケットオフィスがある

五百羅漢像も見逃せない

喜多院に残るさまざまな文化財のなかでも必見のスポットが五百羅漢像。入り口を抜けると、高座の釈迦如来を取り囲むようにずらりと並ぶ羅漢(仏道修行者)像が現れ、誰もがその数に圧倒される。その数はなんと538体で、文字どおり五百羅漢。ていねいに観察していくと、ほほえむもの、祈りを捧げるもの、怒っているものなど一つひとつ姿勢や表情が異なり、ゆっくり見ていても飽きることはない。深夜に羅漢様の頭をなでると、ひとつだけ必ず温かいものがあり、それは亡くなった親の顔に似ているのだという言い伝えも残っているそう。

釈迦如来の両脇は文殊・普腎の両菩薩で、左右の高座は阿弥陀如来と地蔵菩薩} 釈迦如来の両脇は文殊・普腎の両菩薩で、左右の高座は阿弥陀如来と地蔵菩薩

志誠(しじょう)という名の僧侶により、1782年(天明2)に製作が始まった} 志誠(しじょう)という名の僧侶により、1782年(天明2)に製作が始まった

小江戸川越七福神のひとつ

七福神信仰は全国で行われているが、川越でも人気。敷地内には小江戸川越七福神の大黒天を祀り、七福神詣での参拝客もやってくる。川越七福神は徳川家康と親交のあった天海大僧正ともゆかりがあり、江戸時代には無病息災、諸願成就を願って人々は七福神巡りをしたそう。このほかにも敷地内には慈眼大師・天海を祀る慈眼堂(国指定重要文化財)、天海が建てたという山門など歴史的に重要な見どころが目白押し。ここから蔵造りの残る一番街までの間にもさまざまな歴史スポットがあるのでぜひ一緒に楽しみたい。

大黒天は神道における大国主命と同一視され、平安以後食を司る台所の神と崇められた} 大黒天は神道における大国主命と同一視され、平安以後食を司る台所の神と崇められた

スポット詳細

住所
埼玉県川越市小仙波町1-20-1 map map 地図
電話番号
0492220859
時間
[3/1-11/23]9:00-16:30(受付は16:00まで)
[11/24-2月末]9:00-16:00(受付は15:30まで)
休業日
12/25-1/8、2/2、2/3、4/2-4/4
※その他状況により臨時休業あり
料金
【境内】
無料

【客殿・書院・慈恵堂・五百羅漢の拝観料】
[大人]400円
[小人(小・中学生)]200円
駐車場
あり(100台)
※有料
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(kawagoe Free Wi-Fi)
コンセント口
なし
喫煙
可(指定場所のみ可)
英語メニュー
あり
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
可(境内は可、建造物内は不可)
乳幼児の入店
備考
※新型コロナウィルス感染症防止対策中
状況により、拝観休止となる場合もあります。

※詳細は多喜院ホームページをご確認ください。
HP:https://kitain.net/information/

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 七福神巡りで、喜多院の境内にあるこちらの大黒天を訪問。
    3.0 投稿日 : 2019.08.03
    「川越散策マップ」の中で七福神のマークがついていたので、喜多院の境内にあるこちらの大黒天にも立ち寄りました。小さなお堂の周りには幟旗がたっていて雰囲気を盛り上げていました。
  • 小江戸川越七福神第三番
    3.0 投稿日 : 2019.05.26
    小江戸川越七福神第三番の大黒天さまは川越大師喜多院の境内にあります。七福神めぐりのHPでは1番から7番の順にめぐるルートと7番から1番の順にめぐるルートが紹介されています。
  • 喜多院境内の小江戸川越七福神
    3.0 投稿日 : 2019.05.04
    小江戸川越七福神第三番札所で大黒天が祀られています。大黒天は古代インドの闇黒の神であり、仏教界の守護神、戦闘神だそうです。平安時代以降は、食を司る台所の神と崇められ、黒くなってまめ(魔滅)に働いて参拝すると大福利益が得られるらしいです。

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