大本山 清澄寺

寺院

南房の山と海を見渡す山寺

当時12歳だった日蓮が出家・得度し、後に日蓮宗がここから始まったという、日蓮宗四霊場のひとつ。境内にある旭が森は朝日や美しい外房の自然を眺めるスポットにもなっている。

いくつもの伽藍が山の中腹にある境内に集まっている} いくつもの伽藍が山の中腹にある境内に集まっている

日蓮宗はここから始まった

清澄寺が鎮座する清澄山(きよすみやま)は標高377m。最高標高地点が408.2mの千葉県ではかなりの高峰だ。さらに山は海岸線から直線距離で5kmもないところにあるので、寺までの道はかなり急な上り。1233年(天福元)5月12日、小湊の漁村に生まれた善日麿(ぜんにちまろ)という名の12歳の少年が、寺を目指して急な山道を上っていた。のちの日蓮聖人が最初に修行を積み、得度したのがこの寺だ。伝承によると開山は771年(宝亀2)。836年(承和3)に比叡山延暦寺の僧慈覚大師(じかくだいし)がこの地で修行し天台宗の寺となった。諸国を遊学し再びこの寺に戻った日蓮聖人は、1253年(建長5)、清澄山旭が森で立教開宗を宣言し、それまで名乗っていた是聖房蓮長(ぜしょうぼうれんちょう)を日蓮に改め、ここに日蓮宗が始まった。清澄寺は江戸初期に天台宗から真言宗の寺に改宗され、1949年(昭和24)に日蓮宗に再び改宗し現在にいたっており、現在は隣町の小湊にある誕生寺同様、日蓮宗の最重要な寺である大本山として、多くの参拝者を集めている。

堂々とした仁王門は1863年(文久3)に建てられたもの} 堂々とした仁王門は1863年(文久3)に建てられたもの

2本の巨木がある境内

山の中腹の限られた土地に建っていることもあり、境内の造りや伽藍の配置が一般の寺とはやや異なる。道路に面した仁王門をくぐったらすぐに左へ。正面階段の上に見える建物が大堂(本堂)。参拝はまずここからだ。階段を上ると、左手に日蓮聖人を祀る祖師堂があり、右手には大きな鐘のある鐘楼堂。大堂は17世紀後半に建てられた古いものだが、祖師堂は昭和、鐘楼堂は平成のものだ。鐘楼堂の奥にある茅葺き屋根の門は中門(有形文化財)で、16世紀に建てられたもの。その門の先には巨大なクスの木があり、古い梵鐘、さらに宝物殿や本院などが並ぶ。境内にはもうひとつの巨木「清澄の大杉」がある。大きな木の多い境内でも、ひときわ目立っており、樹高約47m、根本近くの幹回りが約17.5m、樹齢は800年以上と考えられている国の天然記念物だ。

左が祖師堂、右が大堂(本堂)。まずは大堂に参拝} 左が祖師堂、右が大堂(本堂)。まずは大堂に参拝

迫力の枝ぶりの大クスの木は中門のすぐ横にある} 迫力の枝ぶりの大クスの木は中門のすぐ横にある

離れて見るとそれほどでもないが下から見上げるとその大きさを実感する大杉} 離れて見るとそれほどでもないが下から見上げるとその大きさを実感する大杉

旭が森から眺める外房の風景

境内をひと通り見学したら「大杉」の前を通って旭が森へ。木立の間の道を200mほど歩くと「旭が森」と書かれた看板の前に階段がある。ちょっと急だが、頑張って上がってみよう。上は展望台になっていて外房の海と山の眺望がすばらしい。1253年(建長5)4月28日、ここで日蓮聖人が朝日に向かって「南無妙法蓮華経」とお題目を唱えたときから日蓮宗が始まった。清澄寺が大本山となっているのは、この聖なる場所があるからだ。そのときの日蓮聖人の姿が1923年(大正12)に建立された銅像として、今もここに立って朝日の昇る方向を見つめている。そのりりしい姿の銅像にもしっかりお参りしておきたい。聖人の眺めた旭が森から見る朝日は「日本の朝日百選」に選定されていて、ここで初日の出を拝むために、元旦の朝には特に多くの人が集まる。

旭が森から房総の風景を見つめる日蓮聖人像} 旭が森から房総の風景を見つめる日蓮聖人像

静かに手を合わせる姿が印象的だ} 静かに手を合わせる姿が印象的だ

スポット詳細

住所
千葉県鴨川市清澄322-1 map map 地図
電話番号
0470940525
時間
9:30-16:00
休業日
無休
料金
無料
[宝物館]300円
駐車場
あり(150台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可

情報提供: ナビタイムジャパン

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map map 地図

最寄り

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