中山競馬場

第4コーナーを回り、ゴールへと疾走する馬たち。芝スタンドから望む

有馬記念、皐月賞の舞台はここ

JR船橋法典駅から連絡地下通路「メモリアルウォーク」を歩いて約10分。船橋市古作に所在する中山競馬場は、全国に10か所あるJRA主催競馬場の1つ。その前身は松戸競馬場で、1919年(大正8)に東葛飾郡中山村と葛飾村にまたがる土地に移転し、翌年には中山競馬倶楽部と改称。1927年(昭和2)に現在の場所に馬場が移され、1937年(昭和12)に日本競馬会に統合されて中山競馬場となった。中山競馬場で開催されるGⅠレースのうち、皐月賞は1949年(昭和24)から始まり、有馬記念は当初「中山グランプリ競走」の名称で1956年(昭和31)に創設された。年末の夢の舞台である有馬記念は、これまで数多くのドラマを残している。1990年(平成2)のオグリキャップの劇的なラストランや、その3年後のトウカイテイオー奇跡の復活など、人々の記憶に残る名レースが繰り広げられてきた。

「メモリアルウォーク」には有馬記念、皐月賞の歴代優勝馬のパネルがズラリと並ぶ

中山名物の「急坂」が勝負を決める

中山競馬場には芝コース、ダートコース、障害コースがあり、コースは右回り。最終コーナーからゴールまでの直線が310mと、JRAのGⅠレースが行われる競馬場のなかで最も短い。また、高低差はJRAの競馬場のなかでも最大で、ゴール手前の「急坂」が有名。ここが馬にとっては最後の難所となる。芝コースには内回りと外回りの設定があり、内回りはカーブがきつく小回り。外回りコースは台形に近い独特な形が特徴。有馬記念や皐月賞は内回りコース、スプリンターズステークスなどは外回りコースが使用される。観戦スタンドは、地上5階、地下1階の建物。ガラス張りの屋内席はすべて指定席となっている。

ビッグレースのときには人の波と大歓声に包まれる観戦スタンド

家族連れ、女性にもうれしい施設がそろう

観戦の合間に楽しみたいのが競馬場グルメ。スタンドの地下1階・地上1階を中心に飲食店が点在し、気軽なファストフードから本格的な洋食レストランまで約50店がそろっている。2階にある「UMAJO SPOT」は女性専用エリアで、ドリンクサービスやオリジナルスイーツの販売など競馬女子に人気だ。コース内側の馬場内エリアにある屋外施設「うまキッズエリア」や屋内施設「うまキッズルーム」には子どもがのびのび遊べる遊具が備わり、家族連れにおすすめ。競馬開催時には初心者へ向けて「ビギナーズセミナー」も開かれ、競馬のイロハをレクチャーする。そのほかにもさまざまなイベントが開催されるので、一日かけてまるごと中山競馬場を楽しんでみたい。

スタンド建物内にある気持ちのいい吹き抜け。大きなベンジャミンの木がシンボルとなっている

おしゃれな立ち飲み「BAR SATSUKI」。各種カクテルも楽しめ、GⅠ開催時にはオリジナルカクテルも登場。競馬開催日のみオープン。

スタンド2階のパドック側にある「UMAJO SPOT」。競馬開催日のみオープン

「うまキッズルーム」の利用は要予約。スマートフォンで無料アプリをインストールして申し込む