埼玉県立自然の博物館

博物館/科学館

「日本地質学発祥の地」で埼玉の自然について学ぶ

博物館がある長瀞は、明治時代に地質研究の舞台となり、「日本地質学発祥の地」と呼ばれる。秩父地方の自然のみならず、埼玉県の多様な生き物に触れられる、子どもから大人まで楽しめる博物館だ。

かつて埼玉の地に生息していたアケボノゾウの骨格復元模型} かつて埼玉の地に生息していたアケボノゾウの骨格復元模型

自然に関する資料を後世に伝える

埼玉県立自然の博物館は、秩父鉄道の上長瀞(かみながとろ)駅から徒歩約5分、景勝地として知られる荒川の「岩畳(いわだたみ)」の1kmほど南に位置する。長瀞を含む秩父地方は、さまざまな時代の地質現象の痕跡が見られるため、日本地質学発祥の地と呼ばれる。1876年(明治9)の東京大学地質学教室初代教授ナウマンの来訪を皮切りに、多くの学者や学生が調査に訪れるようになった。1921年(大正10)には、博物館の前身である「秩父鑛物植物標本陳列所」が開設。今にいたるまで、地域の自然学習や自然史研究の拠点としての役割を担っている。

玄関前には海獣パレオパラドキシアの生体復元模型がある} 玄関前には海獣パレオパラドキシアの生体復元模型がある

入り口では太古の巨大ザメがお出迎え

博物館に入るとまず目に飛び込んでくるのが、カルカロドンメガロドンの原寸大の生体復元模型。埼玉が海だった時代、2500万年前から200万年前に生息していた肉食性のサメだ。1986年(昭和61)に深谷市の荒川河床の地層からこのサメの歯の化石73本が発見され、それをもとに模型が製作された。正面奥にはアゴの復元模型も置かれている。またオリエンテーションホールでは、長瀞をはじめ埼玉県内で見られる昆虫や植物などの標本を展示している。

天井から吊り下げられた全長約12mの模型は迫力満点} 天井から吊り下げられた全長約12mの模型は迫力満点

子どもたちに人気の「触れるはく製」コーナー} 子どもたちに人気の「触れるはく製」コーナー

貴重な化石を見られる地学展示ホール

館内は大きく分けて、地学展示ホールと生物展示ホールの2つで構成されている。まずは地学展示ホールを見学しよう。3億年に及ぶ埼玉の大地の成り立ちを、大洋の時代、大陸の時代、古秩父湾(こちちぶわん)の時代、列島の時代の4つのテーマに分けて紹介している。なかでも目をひくのが、1700~1500万年前まで秩父に存在した太古の海、古秩父湾に生息した生き物たちの化石だ。謎の海獣パレオパラドキシアの骨格化石は、国の天然記念物に指定されている。また、埼玉県狭山(さやま)市で化石が発見された、高さ約2mのアケボノゾウの骨格復元模型も見ることができる。

精巧に復元されたパレオパラドキシアの骨格復元模型} 精巧に復元されたパレオパラドキシアの骨格復元模型

生物展示ホールで埼玉の自然に触れる

順路に沿って進み、埼玉の植物と動物を紹介する生物展示ホールへ。標高や地形の異なる森林が、高さ8mの大ジオラマで再現されている。シャクナゲが咲く初夏の原生林ではツキノワグマ、夏のアカマツ林ではキツネやイノシシ、秋のブナ林ではニホンジカやニホンザル、冬枯れの雑木林と池ではカモなど、四季折々の自然が観察できる。さらに秩父地方に多く見られる石灰岩の鍾乳洞もあり、精巧に作られたジオラマは見ごたえ十分だ。さらに時間があれば、2階の企画展示室や屋外の「カエデの森」も見学してみたい。

実際に森の中を散策しているかのような臨場感がある} 実際に森の中を散策しているかのような臨場感がある

庭には県内に自生するさまざまな種類のカエデが植えられている} 庭には県内に自生するさまざまな種類のカエデが植えられている

スポット詳細

住所
埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1417-1 map map 地図
電話番号
0494660404
時間
9:00-16:30(最終入館16:00)
[7月・8月]9:00-17:00(最終入館16:30)
休業日
月(祝、GW期間、7月・8月は開館)、年末年始(12/29-1/3)
※その他臨時休館あり
料金
【観覧料】
[一般]200円
[大学生・高校生]100円
[中学生以下・障害者手帳をお持ちの方(介助者1名含)]無料
駐車場
あり(32台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO、PayPay、LINE Pay)
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 秩父の自然と成り立ちが学べる
    4.0 投稿日 : 2023.04.18
    埼玉県に40年以上住んでますが、子供と初めて訪れました。他県の自然博物館に比べると小振りな博物館でしたが、秩父で発掘された化石から、大昔は海であったことがよく分かります。パレオパラドキシアの化石は大変興味深いです。秩父の自然や成り立ちを学べるので、秩父観光前に訪れると、秩父巡りがより楽しめると思います。
  • 資料豊富
    5.0 投稿日 : 2023.02.04
    国道140号秩父方面からアクセスするも導線がイマイチ分かり難い。観覧料200円とリーズナブル。クレジットカード、交通系マネー、QRコード決済で支払可。巨大ザメ「カルカロドン メガロドン」や、謎の海獣「パレオパラドキシア」、埼玉の森を再現した大ジオラマなど、埼玉の自然に関する様々な資料を展示。冒険少年・少女の心をくすぐること必定。何より展示解説リーフレットが充実しています。
  • 化石や鉱物、動物、植物など、埼玉の自然について理解する事ができます。
    4.0 投稿日 : 2020.12.07
    博物館に入ると「カルカロドン メガロドン」という全長約12mの巨大ザメの復元模型が迎えてくれます。館内の展示は常設展示の3エリア「オリエンテーションホール」・「地学展示ホール」・「生物展示ホール」と「企画展」で構成され、森の中に入ったような臨場感が感じられるジオラマも有り、小学生の方にもお勧めです。

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アクセス

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