太龍寺
空海が修行した「西の高野」
太龍寺ロープウェイで山頂へ
四国八十八箇所とは、空海ゆかりの仏教寺院を総称したものであり、88か所のお寺を巡礼することを四国遍路(しこくへんろ)と呼ぶ。その第21番札所にあたる太龍寺は阿波の三大難所とされており、遍路ころがしと呼ばれる四国山脈東南端の立地は、今も歩き遍路たちに大きな試練を与えている。しかし観光や参拝を目的とした人には、道の駅鷲の里に併設された「太龍寺ロープウェイ」が連絡しているため安心。全長2775mは西日本で最長となっており、那賀町の自然豊かな街並みを見下ろしながら山の中へと入っていく。途中には当時19歳だった空海が100日間の修行を行ったとされる舎心ヶ嶽(しゃしんがたけ)や、昔この場所に生息していたとされる日本オオカミの像などを見ることができる。
広大な敷地に多様な堂塔が立ち並ぶ
ロープウェイを降りると、そこは静謐(せいひつ)な空気に包まれた別天地。木々に覆われた境内にはピンと張りつめた冷気が漂い、参拝者を自然とおごそかな気持ちにさせてくれる。寺領は樹齢数百年を数える杉や檜の巨木が立ち並び、本堂や大師堂、多宝塔、求聞持堂、鐘楼門、本坊、護摩堂、六角経堂などの堂塔が広大な敷地内に点在する。まさに霊山の名にふさわしい、四国霊場のなかでもひときわ壮大なスケールだ。開創は793年(延暦12)。桓武天皇(かんむてんのう)の勅願によって堂塔が建立され、空海が本尊の虚空蔵菩薩像などを造像したことが始まりとされる。ちなみに太龍寺という名は、修行中の空海を守護した大龍(龍神)にちなんでいる。こうした深い歴史に思いを馳せながら、ゆっくりと境内を散策してみよう。
歴史ある天井画や仁王像も必見
本堂からさらに先へと歩を進めると、本坊や護摩堂、六角経堂などが立ち並ぶ境内へとたどり着く。ここで拝見しておきたいのが、納経所の右隣に建つ持仏堂の天井に描かれた龍の絵。四條派の画家・竹村松嶺(たけむらしょうれい)が描いたもので、修行中の空海を守護した大龍を描いているそうだ。また、六角経堂の先は歩き遍路たちが使う山道へとつながっており、10分ほど道を下ると江戸時代に建てられたとされる仁王門へとたどり着く。両脇に安置された仁王像が薄暗い闇のなかからこちらを見つめる様は、太龍寺を守護してきた風格が漂っている。広大な敷地の太龍寺をゆっくり見てまわるには、最低でも1時間以上のスケジュールを見ておくと良い。静寂さと荘厳さに抱かれた寺院の雰囲気に、ゆっくりと心身を浸そう。
スポット詳細
- 住所
- 徳島県阿南市加茂町龍山2 地図
- エリア
- 日和佐周辺エリア
- 電話番号
- 0884622021
- 時間
- 7:00-17:00
- 休業日
- 無休
- 駐車場
- あり(200台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- どうでもいいような口コミページが他にも多数ある「一つの施設」です。
- 寺院としては一級品。縁起も相当な古寺名刹。アクセスはやはりロープウェイが一番。ここは四国霊場88か所第21番札所。西の高野とも呼ばれる空海の修行の地。本尊は虚空蔵菩薩、山号は舎心山、院号は常住院。開基は空海。山頂駅からは少しだけ石段を登る必要があるる。このサイトにはここ関する口コミページが多数あるが、全くの別法人の太龍寺ロープウェイ以外は全てこの「太龍寺」と云うページに集約出来る、と、云うよりも集...
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- 第21番札所
- 第21番札所 太龍寺道の駅に併設された乗り場からロープウェイで向かいましたが歩いて向かっている時代を考えるとなんだが申し訳ない気持ちになります。西日本最長といわれるロープウェイ、景色もよく楽しめました。到着するとそこは別世界のようなタイムスリップした感じ。帰りのロープウェイの時間も考えながらですが持ったないのでゆっくりとお参りさせていただきます。見ごたえの多い古刹、またお伺いしたいものです...
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- 西の高野山!太龍寺
- 山奥にある立派な寺だ!さすが西の高野山と言われるだけの伽藍がある!西の高野山と言われるのはただ伽藍が広いからだけの理由ではない!大師堂周辺が高野山の奥の院とそっくりに建てられているのだ!高野山に行ったことがある人なら見たらすぐ分かる!途中のロープウェイも西日本最長のもので風景を楽しむことが出来る!山の麓の方では清流の那珂川を見ることが出来る!山頂付近からロープウェイは再び少し降るがその途中に舎身...
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