高知県立文学館
『土佐日記』から民話・昔話まで、高知県ゆかりの文学世界を体験する
『土佐日記』から現代文学まで
高知市のど真ん中、高知城の敷地内にある県立文学館は、石張りの外壁が特徴で、元は1969年(昭和44)に県立郷土文化会館として建てられたが、1997年(平成9)に新たに文学館として生まれ変わった。『土佐日記』の紀貫之から、坂東眞砂子、山本一力、有川ひろなどの現代作家まで60人を超える高知県ゆかりの作家を紹介している。高知ゆかりの文学者を時代やテーマによって紹介する常設展、県内外の優れた作品を取り上げる企画展がある。常設展は定期的に展示内容を入れ替えており、何度訪れても飽きさせない工夫がおもしろい。
「宮尾文学の世界」と「寺田寅彦記念室」は必見
高知市出身の直木賞作家・宮尾登美子は、芸妓娼妓紹介業を営む父と母の姿を描いた『櫂(かい)』で太宰治賞を受賞し、注目される。緻密な構成と、風土や時代の因習のなかでひたむきに生きる女性を描いた作風で多くの支持を集めた。自伝的4部作とそれをとりまく高知の花柳界の女性を描いた作品群のほか、芸道もの、歴史ものに大別される作品群があり、2008年(平成20)の大河ドラマ『篤姫』は、『天璋院篤姫』が原作だ。宮尾文学を多角的に紹介する特設展示室では、毎年テーマごとに展示内容を入れ替え。直筆資料はもちろん、習作原稿や書簡、創作ノート、愛用の着物や小物なども定期的に展示が変わって見ごたえがある。また、「天災は忘れた頃にやってくる」で知られる物理学者であり文学者でもある寺田寅彦の特設展示室も充実。文学者としてはおもに随筆を執筆し、詩心と科学精神が融合した作品で知られる。展示室では絵画や師・夏目漱石との書簡なども見られる。文学館から徒歩5分のところに、寅彦が4歳から19歳まで過ごした邸宅を復元した「寺田寅彦記念館」もあるのであわせて見学したい。
高知の民話・子どもの本のコーナーも充実
1階には「こどものぶんがく室」があり、赤ちゃんや子どもたちが無料でのびのびと遊べるスペースになっている。高知ゆかりの作家の絵本や児童書などが紹介されており、定期的に紙芝居も行われている。地元で高知県の民話の再話と記録に務め、月刊『土佐の民話』を主宰した市原麟一郎さんの寄贈図書や紙芝居なども豊富にそろい、地元の昔話や珍しい民話をたっぷりと楽しむことができる。高知県産の木材を使った「つみきツリー」でも遊べるので、雨の日に小さな子ども連れで訪れるのもおすすめだ。
スポット詳細
- 住所
- 高知県高知市丸ノ内1-1-20 地図
- エリア
- 高知市エリア
- 電話番号
- 0888220231
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- 年末年始(12/27-1/1)
- 料金
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[観覧料]370円
※企画展はその都度異なる - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、PayPay、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY)
- Wi-Fi
- あり(Free Wi-Fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可(授乳室あり)
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 高知県ゆかりの作家や文学者を紹介する文学館
- 高知城の城郭の周辺には今工事中の県立図書館や歴史博物館がありますが、外壁が石張りの重厚な建物が、高知県ゆかりの作家や作品を紹介する文学館になっていました。古くは土佐日記の紀貫之や、近代では、司馬遼太郎、大岡昇平、井伏鱒二、高浜虚子など読書家には必見の文学館です。
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- 土佐日記から現代・今の文学まで。どの年齢層にも親しみを持てる企画展が素晴らしい。
- [高評価したい点]・土佐日記など平安時代から、戦国・近代・WWⅡ前後と時代とともに高知にゆかり有る作家や作品を細かく紹介。それほど難しい言葉で説明しているわけではないのでわかりやすい。・企画展も充実。当時訪れたときは、[江戸川乱歩の華麗なる本棚...
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- 高知の文学作家群
- 高知県の文学者と関連作家が良く分かる文学館です,特に宮尾登美子さんのコーナーは充実しています。高知城に行くなら立ち寄る価値有り.静かです。
TripAdvisorクチコミ評価
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