八栗寺

寺院

多くの願いを叶える神仏が祀られた、祈りの寺

境内には高松藩松平家の葵の紋のある本堂をはじめ、日本最古といわれる歓喜天を祀る聖天堂、空海を祀る大師堂、天狗の中将坊を祀る中将坊堂など多くの神仏を祀るお堂があり見どころ満載。高松の市街地を一望できる展望台からの眺望も必見だ。

境内からは五剣山が間近に見える。かつては5つの峰があったが、江戸時代に起きた地震で東の峰が崩落し、現在の姿になった} 境内からは五剣山が間近に見える。かつては5つの峰があったが、江戸時代に起きた地震で東の峰が崩落し、現在の姿になった

レトロなケーブルカーに乗って参拝

ことでん八栗駅から徒歩約20分。源平合戦の史跡や有名うどん店を横目に見ながら坂道を上がって行った先に、ケーブルカーの乗り場が見えてくる。八栗寺は五剣山の中腹にあり、境内まではこのケーブルカーを利用するか、表参道を歩いて行く必要がある。ケーブルカーなら約4分、歩いても25分ほどなので、気候がいい時期は木漏れ日を浴びながら軽い登山気分で歩くのも心地いいだろう。古くから霊峰として知られる五剣山は、その昔空海がこの山で修行した際に5つの剣が天から降って来て、その剣を山に埋めて鎮護とし大日如来の像を刻んだことからその名が付けられたといわれている。寺の名前は、山頂から四方を望むと8か国を望めたので最初は「八国寺」とされたが、空海が唐に渡る前に入唐求法(にっとうぐほう)の成否を占うため植えた8つの焼き栗が、帰朝後すべて生長繁栄していたことから「八栗寺」と改められた。

レトロでかわいらしいケーブルカー。15分ごとに運行している} レトロでかわいらしいケーブルカー。15分ごとに運行している

表参道を上がってくると迎えてくれるのが「お迎え大師」。ここから眺める抜群の景色に、疲れも吹き飛びそうだ} 表参道を上がってくると迎えてくれるのが「お迎え大師」。ここから眺める抜群の景色に、疲れも吹き飛びそうだ

三間一戸入母屋造り(さんけんいっこいりもやづくり)、瓦葺の二天門。持国天(じこくてん)と多聞天(たもんてん)が祀られている} 三間一戸入母屋造り(さんけんいっこいりもやづくり)、瓦葺の二天門。持国天(じこくてん)と多聞天(たもんてん)が祀られている

多くの神仏を祀る「祈りの寺」

829年(天長6)、空海により開創されたと伝わる八栗寺は、江戸時代に高松藩専属の祈祷所となる。空海作の聖観自在菩薩が安置されている本堂には、屋根や幕に葵の紋が入っているほか、天井には高松藩絵師が描いた龍の絵が残っているなど、高松藩藩主の松平家からあつい信仰を得ていたことがうかがえる。そんな八栗寺の大きな特徴のひとつが聖天堂。「人の喜びを自らの歓びとする」とされる歓喜天が祀られており、商売繁盛や良縁成就、家内安全、学業成就などさまざまなご利益があるとされている。歓喜天は「八栗のお聖天さん」と呼ばれ親しまれ、県内外から多くの参拝者が訪れている。本堂から少し階段を上った先には、「讃岐三大天狗」のひとつ中将坊を祀る中将坊堂があり、こちらは除災招福、健脚などのご利益があるとされる。多くの神仏が祀られたこの寺は、人々がさまざまな祈りや願いを託すパワースポットといえるだろう。

歓喜天を祀る聖天堂。聖天堂前の石像や幕に見られる巾着と大根は、商売繁盛や縁結び、健康といったご利益を表すシンボルだ} 歓喜天を祀る聖天堂。聖天堂前の石像や幕に見られる巾着と大根は、商売繁盛や縁結び、健康といったご利益を表すシンボルだ

深い緑のなか、静謐な空気をたたえる中将坊堂} 深い緑のなか、静謐な空気をたたえる中将坊堂

四季折々に表情を変える境内

五剣山は瀬戸内海国立公園のなかにあり、さまざまな植物が四季折々の表情を見せてくれる自然豊かな場所。表参道を歩く間はもちろん、ケーブルカーの中や、ケーブルカー山上駅から本堂まで歩く間にも木々の緑が心を癒やしてくれるだろう。本堂のそばにある鐘楼には、全国的にも珍しい平仮名で銘が彫られた梵鐘がある。これは歌人で能書家としても知られた会津八一(あいづやいち)による歌で、八一自筆の歌と、八一が監修し画家の竹内清が描いた文様を刻した美術梵鐘となっている。見どころ満載の境内を巡って参拝を終えたら、寺の周辺で名物グルメを満喫。表参道沿いにある餅店「樫原福善商店」のよもぎ餅、八栗ケーブル登山口駅前のそば店「六六庵」のそば、「高柳食堂」のイイダコやニシ貝のおでん、有名うどん店「山田家」の名物ぶっかけうどんなど、八栗寺参拝の際にあわせて食べたいローカルグルメが満載だ。

総檜造り、鎌倉様式の多宝塔。鮮やかな赤が木々の緑と美しいコントラストを生んでいる} 総檜造り、鎌倉様式の多宝塔。鮮やかな赤が木々の緑と美しいコントラストを生んでいる

本堂のそばにある鐘楼堂。梵鐘は1958年(昭和32)完成、鐘楼堂は1791年(寛政3)に建立されたもの} 本堂のそばにある鐘楼堂。梵鐘は1958年(昭和32)完成、鐘楼堂は1791年(寛政3)に建立されたもの

スポット詳細

住所
香川県高松市牟礼町牟礼3416 map map 地図
エリア
高松エリア
電話番号
0878459603
時間
[納経所]7:00-17:00
休業日
無休
駐車場
あり(400台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
ペットの入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 空海と縁のあるお寺
    4.0 投稿日 : 2023.05.19
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    4.0 投稿日 : 2023.02.23
    遍路寺の中でもそこそこ印象に残る良い寺院でした。何度も遍路しているので、今回は特に聖天堂で丁寧に納経。ここの聖天堂の歓喜天さんは「聖天さん」と呼ばれていて、地元の崇敬を集めています。ここはケーブルの山上駅から更に300mも歩かないと寺に行き着かないが、参道の両サイドにはそれなりにお店も出ていて退屈はしない。開創1200年を誇る古寺名刹です。駐車場が有料だったと言っていた人がいたが、それは正月三が日...
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    2020最後のゆく年くる年で 出ていた下界を見下ろす風景に魅せられ 香川に来ることになった。17:15分最終のケーブルカーに乗り損ね 歩いて登ることに。途中「とらさん」も立ち寄ったという草団子を買い 普段鍛えてないとちょっときついかなという坂道を25分かけ登りきると あの景色が待っていた。奥の方に本堂があり静かな風情を楽しめます。

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アクセス

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最寄り

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