平等寺

寺院

弘法の霊水で心身を癒やす寺

四国八十八ヶ所霊場・第22番札所にあたる「平等寺」。「人々のこころとからだの病を平等に癒やし去る」という誓いにより、814年(弘仁5)に空海が建立した寺院といわれる。県南方面を旅行する際は立ち寄ってみよう。

金剛力士像が出迎える山門} 金剛力士像が出迎える山門

歴史ロマンと伝説が息づくお寺へ

阿南市新野町(あなんし・あらたのちょう)の田園地帯を車で走ると、やがて歴史情緒に満ちた平等寺が見えてくる。お寺の目前に広い駐車場を備えており、車を降りてすぐに山門の両脇に鎮座する金剛力士像が出迎えてくれる。平等寺は高野山真言宗の寺院であり、山号は白水山(はくすいざん)。道路に面した13段の石段を上がって山門をくぐると左に鐘楼(しょうろう)があり、その先に大師像を拝顔することのできる大師堂がある。世界中から多くのお遍路さんが訪れ、お堂に向かって経をあげる姿が見られる。大師堂の近くには小さな観音堂があるほか、すぐ向かいには納経所が設置されている。ここで参拝に必要な道具や、旅の記念品を購入するといいだろう。

緑豊かな風景にたたずむ大師堂} 緑豊かな風景にたたずむ大師堂

空海が身を清めたとされる霊水

大師堂の先には本堂へと続く42段の男厄坂があり、その左側には33段の女厄坂がある。階段の左脇には「弘法の霊水」と書かれた小さな祠が立ち、その水は万病に効くといわれている。祠には柄杓が用意されており、空海の身を清めたとされる霊水を口に含む参拝者も多い。ちなみに山号の白水山は、昔は乳白色の水が湧き出ていたことに由来しているそうだ。弘法の霊水に立ち寄ったあとは、すぐ横にある階段を登り、立派な天井画が描かれた本堂へ。本堂には5色の綱がたなびき、多くのお遍路さんや旅行者たちが屋内外で参拝している。平等寺の本尊である「薬師如来」は、正式名を薬師瑠璃光王如来(やくしるりこうおうにょらい)という。「こころとからだ」の癒やしを求め、御本尊に手をあわせよう。

本堂へと続く厄除けの階段} 本堂へと続く厄除けの階段

大師の霊水を祀った祠} 大師の霊水を祀った祠

本堂の見事な天井画に心を奪われる} 本堂の見事な天井画に心を奪われる

柔軟な姿勢で参拝者を迎え入れてくれる

本堂に入ってすぐ右側には、箱車(はこぐるま)と呼ばれる木造物が置かれている。大正時代、足の不自由な人物がこの箱車を使って父親とともに四国遍路を行い、立ち寄った平等寺で「弘法の霊水」を飲んだところ、自力で歩けるまでに回復したといわれている。本人が奉納したとされる箱車を見ると、悠久の歴史ロマンを感じずにはいられない。住職は誰もが気軽に参拝できる仕組みを大切にしており、訪れる人々が楽しんだり、心の癒やしの場になったりするよう、参拝者を柔軟に迎え入れている。毎日のお勤めをはじめ、毎週日曜の護摩祈祷、瞑想会、リモート講座、茶話会なども開催されているため、興味のある人は参加してみてほしい。きっと、日本を形作ってきた歴史・文化の新たな一面に触れることができるはずだ。

大正時代の伝説が息づく箱車} 大正時代の伝説が息づく箱車

本堂でお経を唱えるお遍路さんたち} 本堂でお経を唱えるお遍路さんたち

スポット詳細

住所
徳島県阿南市新野町秋山177 map map 地図
電話番号
0884363522
時間
[本堂開閉]6:00-17:00
[納経受付]7:00-17:00
※山門は閉まりません。
駐車場
有り

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • 開創1200年の古寺名刹です
    3.0 投稿日 : 2023.04.25
    良い寺院なんだが、印象としては薄い寺院で、一日経つとどんなだったか?余り覚えていない。特に泊りがけで何か寺も続けて遍路していると余程の寺院でないと記憶には残らない。ここは四国88所霊場第22番札所、山号は白水山、院号は医王院、と、云うことはご本尊は薬師如来さんと云うことになる。
  • 第22番札所
    4.0 投稿日 : 2022.04.24
    第22番札所 平等寺薬王寺からは車で30分ほど、山の谷間にひっそりとあるお寺さん。落ち着いた雰囲気、本堂へは会談で登りお参りします。本堂から見た景色、確かにお大師さまがお休みになっているような感じに見えます。なんだかありがたい気分です。
  • 22番札所
    4.0 投稿日 : 2019.11.18
    四国お遍路で車で回りました。お寺の反対側には広い駐車場がありました。門をくぐると立派な本堂が見えてきます。

TripAdvisorクチコミ評価

もっと見る

アクセス

map map 地図

最寄り

          周辺の駅はありません。 周辺のバス停はありません。 周辺の駐車場はありません。 周辺のインターチェンジはありません。

          このスポットを共有

          back

          クリップボードにコピーしました