国指定重要文化財 仁風閣
鳥取城に抱かれた白亜の洋館で鳥取の文明開化を体感
格調高い建物は映画にも登場した
元鳥取藩主池田家の居城であった鳥取城跡に立つ洋風建築が、仁風閣だ。フランス風ルネサンス様式を基調とした白亜の木造瓦葺2階建ての建物で、1973年(昭和48)に国の重要文化財に指定された。最近では2012年(平成24)に公開された映画『るろうに剣心』のロケ地にもなり、作品に登場した壮麗な白い外観の建物を記憶している人も多いに違いない。
当時の技術の粋を結集した洋風建築
仁風閣は1907年(明治40)、旧鳥取藩主・池田仲博侯爵が時の皇太子(のちの大正天皇)の山陰行啓に際し、その宿舎として建てた別荘。設計は赤坂離宮、京都国立博物館などの有名建築で知られる片山東熊博士と伝わる。驚くのは建築にかかった日数で、わずか8か月の工期であったという。費用は当時の市の年間予算に近い金額がつぎ込まれた。
県下で初めて灯されたという電灯(当時のものを再現)や、和洋折衷の技術で作られたマントルピース(暖炉飾り)やカーテンボックスなど、館内に見どころはたくさんある。なかでも1階から2階へと続く高さ4mのらせん階段は圧巻で、支柱はなく、硬いケヤキの厚板(ささら桁)6枚で支えている。その6枚はいずれも産地が異なるという。今の技術では真似できない職人技の凄み。見事な曲線美はまさに芸術の域に達している。
1階にある資料館は見ごたえたっぷり
館内1階の常設展示では、鳥取藩池田家の歴史や14代当主・池田仲博侯爵の人物像、明治時代の鳥取市や仁風館建築の背景などを、解説パネルとゆかりの品々で詳しく紹介している。イベントスペースでは週末には歴史講座なども開かれるので、参加してみたい人は事前に公式サイトでチェックしておくといいだろう。
仁風閣はこれまで二度、解体の危機に見舞われている。一度目は大正時代。二度目の昭和40年代には仁風閣の跡地に市民会館を新築する計画が進んだが、鳥取文化財協会などの保存活動が起こり、解体はまぬがれた。1976年(昭和51)の保存修理工事から半世紀、老朽化が進む仁風閣は、2024年(令和6)春頃から再び大きな改修工事に入る予定だ。明治時代の竣工当時の姿をできるだけ忠実に再現しようと準備は進んでいるという。改修後の仁風閣に出合う日が今から待ち遠しい。
緑あふれる庭園と建物を写真に収めよう
建物を出て裏手には、江戸時代後期の建物を修復した「茶座敷宝扇庵」と「宝隆院庭園」がある。この庭園越しに眺める仁風閣の姿も格別で、絶好の撮影ポイント。結婚の記念や七五三の撮影にこの場所を選ぶ人も多いという。庭園の出口はそのまま鳥取城跡へと続いている。ここから城跡へと進めば、近代から江戸、そして戦国時代へと一気に時空を超える歴史散策が楽しめる。
スポット詳細
- 住所
- 鳥取県鳥取市東町2-121 地図
- エリア
- 鳥取砂丘周辺エリア
- 電話番号
- 0857263595
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- 月(祝の場合は翌日)、祝の翌日、年末年始
- 料金
-
【入館料】
[一般]150円
[団体料金(20名以上)]120円
[高校生以下・70歳以上(HOT連携期間は65歳以上)]無料 - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、nanaco、WAON、楽天Edy、Apple Pay、Google Pay、楽天ペイ、ICOCA)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(1Fのみ/エレベーター等の設備がないため)
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 明治時代の迎賓館
- 鳥取城の麓に建つ明治時代に、皇太子(大正天皇)をお迎えするために建てられた洋館。平日の午前中早い時間だったので、入場者は少なかったです、入城料は150円ですが65歳以上ということで無料で入場できました。館内は皇太子行幸時の状況を再現されていて、興味深く見学出来ました。映画「るろうに剣心」の撮影に使われたようです。
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- 旧藩主池田家によって建てられました
- 明治末期、皇太子行幸の為旧藩主池田家によって建てられた洋風の建物です。1階は資料室、2階は部屋の様子を展示しています。映画にも利用されたようで、その時の様子が展示されていました。お庭も良いですよ。
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- 見どころあり
- 一般だと150円という安い値段で入れる上、値段以上に面白い。大正天皇が皇太子時代に行啓される際に建てられたとのこと。
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