毛利博物館
名門・毛利家の息をのむほど優雅な邸宅と美しい庭園
鎌倉時代から続く名門、毛利家が防府に築いた庭園と邸宅
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のモチーフになった、鎌倉時代の源頼朝の死後に幕府を指導した合議制体制。その御家人13人の1人が大江広元で、毛利家はその四男である毛利季光を祖とする。戦国時代には毛利元就が西国の覇者と呼ばれ中国地方の10か国を領有、江戸時代には長州藩主毛利家として長門国と周防国を領し、明治後は華族の公爵家となった名門家だ。時代が明治に移り、藩主の職を解かれて公爵の位を授けられた毛利氏が、東京から山口に移るにあたって建てたのが、現在、毛利氏博物館となっている邸宅だ。長州出身だったときの内務大臣・井上馨の協力で温暖な防府の地が選ばれたが、いくつかの戦争を挟んだこともあり、土地の買収・着工から完成までに25年近くかかって、1916年(大正5)にようやく完成した。伝統的な日本家屋の技術のみならず、当時はまだ貴重だった鉄筋コンクリートやトタンなども使われ、自家発電設備、給湯設備、各部屋をつないだインターホンなど、最先端のモダンな建築だった。
毛利家の優雅な暮らしをほうふつとさせる邸宅
現在、庭園と邸宅は国の文化財に指定され、邸宅内の元子ども部屋は博物館になっており、毛利家に伝来する美術工芸品や歴史資料、約2万点を収蔵し公開されている。なかには国宝が4件7点、重要文化財は約9000点もあり、西日本でも有数の博物館だ。邸宅は近代建築ながら外観は江戸時代の城郭建築にみられる書院造(しょいんづくり)を継承している。広さは約4000平方メートル、部屋数60、畳数780という数字からも豪華さと広大さが容易に想像できる。玄関から唯一の洋間である応接室に至る廊下床は台湾産巨大ケヤキ、天井は黒部杉で、手の込んだ彫刻の施された欄間(らんま)などは必見。邸内でも最大の部屋で一の間・二の間は畳20畳を数える書院(客間・大広間)、書斎・居間・納戸の3部屋からなる主人の居室、大理石で造られた豪華な浴槽などもぜひ見ておきたい。
周囲の自然までを取り込んですばらしい景観を見せる庭園
邸宅を囲む庭園は8万4000平方メートルもの広さがあり、さまざまな植物を見られることでも知られている。春には梅や桜、初夏にかけてはサツキやハナショウブ、秋にはモミジなど、どの季節に来ても美しい。旧山陽道に面した入り口から総ケヤキ造りの表門を経て、表玄関に至るのが「路傍庭園」。手入れの行き届いた庭木と奥に広がる自然林のコントラストが雄大だ。玄関前、城のように豪壮な車寄せの先にある「前庭」には土産物を売る「天満屋」がある。博物館となっている邸宅の北側には「毛利ミュージアムショップ舞衣(まい)」があって、オリジナルグッズの購入のほか、併設の茶房でひと休みもできる。そして中雀門(ちゅうじゃくもん)を入った先に広がるのが「内庭」。中央にある7934平方メートルの瓢箪池(ひょうたんいけ)が北側の自然林と相まって見事な景観を生み出している。この庭園は1996年(平成8)に国の名勝となっている。
スポット詳細
- 住所
- 山口県防府市多々良1-15-1 地図
- エリア
- 山口・防府エリア
- 電話番号
- 0835220001
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- 12/22-12/31
- 料金
-
【入館料】
[大人]700円
[小・中学生]350円
【毛利氏庭園との共通券】
[大人]1,000円
[小・中学生]500円
【特別展「国宝」開催時入館】
[大人]1,000円
[共通券]1,200円 - 駐車場
- あり(120台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(PayPay)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 60-120分
情報提供: ナビタイムジャパン
このスポットを紹介している記事
クチコミ
-
- 毛利家の資料が有ります
- 毛利家本邸玄関から入りますが、博物館はずっと奥になり料金も別になります。毛利家の資料を展示していますが、撮影は禁止です。博物館は投稿できませんので、そこまで進む毛利本邸宅内部を投稿しておきます。こちらも良いですよ。
-
- 立派で素敵な建物
- 山口県防府市にある旧長州藩主毛利家の毛利元昭が、国許に建てた邸宅です。すぐ目の前には素敵な庭園もあります。さすが元藩主の邸宅ですね。天皇・皇后も宿泊するほどの立派で素敵な建物です。我々のような一般人でも見学できるなんて感激ですね。たくさんの部屋を見学することができ、建物の奥には資料館がありました。目玉は毛利元就が3人の子(毛利隆元・吉川元春・小早川隆景)に書いた三子教訓状という文書で、いわ...
-
- 三本の矢の書状
- 毛利邸の一部を活用した博物館。玄関で靴を脱いで入る。常設展は展示数も少なく、大したことはないという人もいたが、有名な「三本の矢の書状」が見られた、興味深かった。同様の趣旨のことは書かれていたが、子供達を呼んで矢を折らせるドラマのような話ではなく、あれは作り話であったことがわかった。実際の書状の内容はいろいろな内容を含んでおり、普通の父親の説教っぽくて現実的であり、かえって親近感が湧いた。特別展はテ...
TripAdvisorクチコミ評価
もっと見る