獅子ヶ鼻湿原

湿原/池塘

日本最大級の異形ブナや天然記念物鳥海マリモが見られる湿原

鳥海山麓の標高550mに広がる湿地帯とブナの原生林、周囲26万平方メートルが国指定の天然記念物。約5kmの散策コースは所要2時間20分ほどで1周できる。湧水エリアは世界でも珍しい苔の生息地としても有名。

鳥海山系のブナ原生林から流れる流水エリア} 鳥海山系のブナ原生林から流れる流水エリア

火山地形の神秘の森で森林浴トレッキング

日本海を眺めて走る日本海東北道の象潟ICより車で約20-30分。標高550mの鳥海山麓北側に広がるブナの原生林も含めて、周囲26万平方メートルにも及ぶ広大な湿原エリア。約2500年前の鳥海山の大噴火、そしてその後幾度もの溶岩流と泥流によって形成された崖の末端から、酸性の伏流水が絶え間なくあふれ出し形成された。1年を通して7℃程度の水温とpH4-pH5程度の酸性水に満たされる湿地帯は、世界的にも珍しいコケの生息地としても有名。特に天然記念物の鳥海マリモを形成する「ヒラウロコゴケ」の生息地は、国内では八ヶ岳とここだけ。世界的にも地中海エリアの一部にしか生息しない貴重なものだ。

散策路に点在する登山標識で散策時間をチェック} 散策路に点在する登山標識で散策時間をチェック

獅子ケ鼻湿原を周遊できる散策路は、1周約5kmで所要2時間20分ほどのコース。途中滑りやすい岩場もあるため、トレッキング用の靴と汗をかいてもよい服装に着替えてからスタートすることをおすすめする。駐車場から管理棟を通って、散策路を進むと10分ほどで現れてくるブナの原生林。ブナが特異な曲線に変形してきた理由は、江戸時代から昭和まで続いていた炭焼き。積雪の上に飛び出た枝を炭焼き職人が伐採。そこから新しい芽を出して枝が成長を続けることで、独特の神秘的なカタチになった。

西洋のロウソク立てに似た異形ブナ、通称「燭台」} 西洋のロウソク立てに似た異形ブナ、通称「燭台」

樹齢300年の異形巨木ブナ「あがりこ大王」

滑り止めの付いた木の散策路を進むこと30-40分。炭焼き小屋の遺産付近に鎮座するのが、異形ブナ原生林の王様「あがりこ大王」。幹回りが8m弱で樹齢は推定300年以上。樹高は25mと異形ブナとしては日本一の大木だ。幹が途中から5本程度枝分かれしているのが特徴で、鑑賞する角度によっては「象の鼻」や「踊っている猿」に見える部分も。あがりこ大王の周囲にはベンチも設置されているので、トレッキングの休憩スポットにもピッタリ。ちなみに鳥海マリモが生息している湧水エリア付近では、1本の株から14本もの枝が美しく伸びる「あがりこ女王」も見ることができる。

紅葉の季節が最も美しく散策客も多い} 紅葉の季節が最も美しく散策客も多い

マイナスイオンを浴びて湧水地帯でコケ鑑賞

あがりこ大王からメインの散策路に戻って歩くこと10分ほど。いよいよ鳥海山の伏流水があちこちに湧き出す湿地帯へ。森の中には出壺(でつぼ)と呼ばれる11の湧水池があり、周辺には160種もの苔が生息。さらに巡ると水しぶきが上がりマイナスイオンたっぷりの流水路付近へ。

ミズゴケ湿原周辺には多量の蘚苔類がクッション状に密生} ミズゴケ湿原周辺には多量の蘚苔類がクッション状に密生

ここで天然記念物「鳥海マリモ」にご対面。鳥海マリモは湧水や川底に球状・クッション状に密生。50-100年もの時間をかけて成長して、なかには1mを超える大物も。一見岩にくっついているように見えるが、実はコケ自身が丸く成長した一部が表面に出ているという。神秘の森を巡る森林浴トレッキング。新緑と紅葉の時期は特にオススメの季節だ。

天然記念物の鳥海マリモは撮影はOKでも触れることは禁止} 天然記念物の鳥海マリモは撮影はOKでも触れることは禁止

スポット詳細

住所
秋田県にかほ市象潟町横岡中島台 map map 地図
駐車場
あり(115台)
※無料

情報提供: ナビタイムジャパン

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