ヤセの断崖
日本海に突き出した崖の高さが約35mの絶景スポット
海面から約35mの高さで切り立つヤセの断崖は、「下をのぞくと身の痩(や)せる思いがするほど怖い」ことからついた名前と伝わる。その名を一躍有名にしたのが、松本清張のミステリー『ゼロの焦点』だ。ヒロインの夫を自殺に見せかけて断崖から突き落とした犯人が、最後、みずからもこの断崖の沖に小舟を漕ぎ出し海の藻屑(もくず)と消える悲劇の舞台として描かれた。2007年(平成19)に発生した能登半島地震(マグニチュード6.9)で断崖の一部が崩落し、危険防止の観点から断崖先端への立ち入りは禁止となっている。崖の手前に整備された展望台からとなるが、日本海を遠くまで180度の広角で一望できる見晴らしは圧巻の一語。西日を穏やかに受けて光り輝く海、空を茜(あかね)色に染め水平線に沈んでいく太陽を眺めていると、時間が経つのを忘れてしまうスポットだ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン