にし茶屋街

通り

江戸時代さながらの出格子の町並みが美しい

「ひがし」「主計町(かずえまち)」と並ぶ金沢三茶屋街のひとつである、にし茶屋街。石畳の通りを歩けば出格子の町家が連なり、金沢ならではの情緒あふれる景色が広がる。

出格子が連なり、金沢らしい情緒が色濃く漂うにし茶屋街} 出格子が連なり、金沢らしい情緒が色濃く漂うにし茶屋街

アスファルトから石畳へ

金沢の繁華街・片町から西へ歩いて約10分、野町広小路交差点を右折して少し進むと、左手に見えてくるのがにし茶屋街の入り口。かつては、一般社会と遮断するため入り口に木戸が設けられていたそうだが、今はアスファルトの道路が石畳に切り替わるのが目印だ。にし茶屋街は1820年(文政3)、前田家12代・斉広(なりなが)の公許を得て、城下に点在していた遊廓を城下町の外縁である寺町寺院群のそばに集約したのが興りで、ひがし茶屋街も同時に卯辰山寺院群のそばに整備されている。この頃はにし茶屋街という呼び名ではなく、石坂茶屋町や石坂新地、城から見て西にあることから「西の廓(くるわ)」とも呼ばれていた。

石畳の通りが約100m延びる} 石畳の通りが約100m延びる

5軒のお茶屋に三茶屋街最多の芸妓が

茶屋街に一歩足を踏み入れると石畳の通りに、江戸時代さながら出格子の茶屋建築の店が軒を連ねている。多くはカフェや菓子店などで、実際に今もお茶屋として営業しているのは「美音」「明月」「はん家」「浅の家」「華の宿」の5軒だけ。芸妓さんは三茶屋街のなかでは最も多い15名が所属する(2022年時点)。通りのなかほどにある、茶屋建築とは異質のクラシックな洋風の建物は1922年(大正11)築、国登録有形文化財の西検番事務所だ。芸妓さんの稽古場として使われ、時折、太鼓や三味線の音が漏れ聞こえてくる。しっとりとした風情の漂うにし茶屋街だが、夜のとばりが下りはじめると軒先に掲げられた看板が灯り、艶やかさがさらに増してくる。運が良ければ、お茶屋に出入りする芸妓さんの姿を目にできることもある。

西検番事務所では昭和初期まで、茶屋街に勤める人々の児童のために教師が出張授業を行った} 西検番事務所では昭和初期まで、茶屋街に勤める人々の児童のために教師が出張授業を行った

控えめな看板の明かりが茶屋らしい艶やかさを演出する} 控えめな看板の明かりが茶屋らしい艶やかさを演出する

一見さんも楽しめるお座敷体験あり

お茶屋には今も「一見さんお断り」のしきたりが残り、観光に来ても通りを歩いたり、カフェでくつろいだりして茶屋街の雰囲気を楽しむ以上のことはできない。知り合いに常連さんがいないけれども、どうしてもお茶屋遊びで本当の風情を味わってみたい場合は、金沢市観光協会が主催する「お座敷遊び体験 金沢芸妓のほんものの芸にふれる旅」に参加しよう。5月、6月、9月~3月の指定土曜に開催しており、市観光協会の公式サイトから申し込める。また、ひがし茶屋街と主計町茶屋街は車の進入に制限があるが、にし茶屋街の通りは周辺住民の生活道路でもあり、頻繁に車が通る。写真を撮る際は、歩行者専用道ではないことを頭に入れておこう。

お茶屋文化の継承を目的に市観光協会が開催するお座敷遊び体験} お茶屋文化の継承を目的に市観光協会が開催するお座敷遊び体験

スポット詳細

住所
石川県金沢市野町 map map 地図
時間
店舗・施設により異なる
休業日
店舗・施設により異なる
料金
店舗・施設により異なる
駐車場
なし
※近隣の市営観光駐車場等をご利用ください。
クレジットカード
店舗・施設により異なる

情報提供: ナビタイムジャパン

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最寄り

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