安乗埼灯台
太平洋と的矢湾の雄大な景色を望める四角形の灯台
江戸時代から安乗の歴史を刻んできた灯台
三重県志摩市と鳥羽市に囲まれた的矢湾と、太平洋とを分ける安乗岬にたたずむ灯台。安乗は海の幸に恵まれた地域で、毎年10月頃からは特産品の「あのりふぐ」が漁獲されている。漁業が盛んなここは、昔から多くの漁船が行き交う岬で、安乗の歴史をたどると初めて灯台が建てられたのは江戸時代の1681年(延宝9)のこと。徳川幕府が船の道しるべとして、約3mの「燈明堂」を築き上げた。当時は上に置いていた灯籠で明かりを灯しており、雨風が強い日は薪に火をつけていたそう。その後、1873年(明治6)に日本初の回転式フレネル式のレンズを採用した洋式灯台が完成。しかし以前の位置は、海蝕などの影響で地盤が弱っていたため、後退せざるを得ない状況に。そして1948年(昭和23)に現在の場所に建て直された。白壁で四角形の灯台は珍しく、国の登録有形文化財と「日本の灯台50選」に選定されている。伊勢から熊野の間でいち早く明かりを灯し始めた歴史ある灯台へぜひ足を運んでみよう。
一年中楽しめる灯台からの風景
自然があふれる伊勢志摩国立公園に指定されている三重県志摩市の北東部沿岸、志摩半島の岬に建つ日本でも有数の参観灯台である。灯台内の階段を登ると、リアス海岸と安乗の町を一望できる360度のパノラマビューが。穏やかな波の的矢湾と、荒波で有名な熊野灘とは正反対の雰囲気を楽しむことができる。また、港町らしい趣のある安乗の町並みをうかがうことも。灯台から延びる遊歩道を進むと、大きな芝生広場の「安乗岬園地」へとつながる。広場の東側にある休憩スペースのベンチに座ってのんびりと灯台を眺めるのもおすすめだ。灯台と鮮やかな緑と青い海は、旅のひとコマを美しく飾るに違いない。さらに、季節ごとの特別な情景を堪能できるのも魅力的だ。春から夏にかけては海女さんが漁をする姿を目にすることも。冬には、白亜の灯台と初日の出が融合した景色で新年を迎えることができる。空気が澄んで見通しのよい日は、灯台から200kmもの距離のある富士山が出現する絶景ポイント。志摩市を観光する際には、自然の恩恵を受けた大迫力の眺望を目に焼きつけたい。
資料館とカフェで志摩の魅力を堪能する
灯台の知識を深めたい人は、芝生広場の一角に立つ「安乗埼灯台資料館」へ。江戸時代から海上の安全を守ってきた灯台の歴史や、安乗がロケ地となった映画『喜びも悲しみも幾歳月』についての展示がなされている。ほかにも、建て替え前の木造灯台が3分の1サイズで再現されていたり、灯台ライトが飾られていたりと見どころ満載だ。灯台を心ゆくまで楽しんだあとは、資料館の反対側にある「安乗岬園地休憩舎」でひと休みしよう。建物内には、灯台カフェと呼ばれている「きんこ芋工房上田商店」が。きんこ芋は、志摩市で収穫される隼人芋を使用した伊勢志摩の伝統的な干し芋のこと。カフェでは開放的な窓から見える灯台を眺めながら、きんこ芋のパフェや最中などを味わえる。また物販スペースが完備されているため、店オリジナルの商品を買うことも。灯台周辺のスポットで、灯台の歴史や志摩の味を知る時間を過ごしたい。
スポット詳細
- 住所
- 三重県志摩市阿児町安乗小山794-1 地図
- エリア
- 志摩エリア
- 電話番号
- 0599475622
- 時間
-
【3-10月】
[土日等]9:00-16:30
[平日]9:00-16:00
※土日等は、土日祝・休日・GW(4/29-5/5)・8/10-8/19・12/29-1/3をいう。
【11-2月】
9:00-16:00 - 休業日
-
年中無休
※荒天や灯台工事に伴い休止する場合あり
その場合は、燈光会HPの安乗埼灯台ページでお知らせ - 料金
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【参観寄付金】
[中学生以上]300円
[小学生以下、障がい者(介助の方1人まで)]無料 - 駐車場
-
なし
※灯台周辺に無料駐車場あり - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 乳幼児の入店
- 可(保護者同伴)
- 備考
- ※電話番号は、公益社団法人燈光会 安乗埼支所に繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン