萌木の村

小径を散策しながらショッピングが楽しめる

森に囲まれたメルヘンな世界へようこそ

JR小海線の清里駅から10分ほど歩くと、ナチュラルガーデンのなかにメルヘンチックな建物が点在する「萌木の村」にたどり着く。現在は個性豊かなショップが20軒ほど集まった村だが、もともとは1971年(昭和46)に清里初の喫茶店をオープンしたことから始まった。その喫茶店が現在の「ROCK(ろっく)」にあたる。

萌木の村の始まりは1軒の喫茶店「喫茶店ROCK(ろっく)」から

「萌木の村」といえば「ナチュラルガーデン」

ここでの見どころのひとつが、海外にいるような気分にさせてくれる「ナチュラルガーデン」で、設計・植栽はランドスケープデザイナー、ポール・スミザー氏によるもの。地元の石を一つひとつ組んで造った石積みに野草や樹木が配されたガーデンは、無農薬で管理され、野鳥たちの棲みかになっている。もともと清里にある植生を生かしているため、自然な仕上がりになっており、のんびり散策するには最高のロケーション。

ガーデニングが施されたショップエントランス

個性派ショップ&貴重な博物館が集う

ガーデンのなかにひっそりと約20のショップやレストラン、カフェ、体験施設などが点在している。そのひとつ、世界の貴重なオルゴールを集めた博物館「ホール・オブ・ホールズ」は、リピーターの多い人気の博物館で、ヨーロッパやアメリカで製作された約250台の自動演奏楽器を所蔵している。そしてこれらの貴重なオルゴールや自動演奏楽器を使ったコンサートを開催しているので、見るだけではなく聴くことができ、19世紀のヨーロッパを探訪できる。「ホール・オブ・ホールズ」以外には、清里の山の自然木を使ってクラフト作品を作る「自然木工房ONO(おの)」、八ヶ岳在住アーティストの雑貨などを扱う「シュガープラム」、猫グッズを集めた「ル・シャ・デ・ボワ」、たくさんのテディベアが店内に並ぶ「メイフェア」などユニークで個性的な店が集まっている。

コンサートは1日6回、時間は約20分(ホール・オブ・ホールズ)

店内にある作品はすべてハンドメイド(自然木工房ONO)

お目当ては創業カレーとクラフトビール

萌木の村には本格的なコース料理を楽しめる「ホテル ハット・ウォールデン」、森のなかにたたずむメリーゴーラウンドそばにある「メリーゴーランドカフェ」、自家製ケーキが人気の「キャロル」など、趣向を凝らしたレストランとカフェがある。萌木の村の始まりでもある「ROCK(ろっく)」は創業時の「喫茶店ロック」からあるビーフカレーが看板メニューで、年間15万食を販売している。また八ヶ岳ビールタッチダウンの醸造所が併設されていて造り立てのクラフトビールを楽しめる。世界のビールコンクールでさまざまな賞を受賞しており味はお墨付きだ。清里開拓時代の雰囲気を感じさせる「ROCK」の店内で「萌木の村」での一日を締めくくりたい。

地元野菜や甲州麦芽ビーフなどを使ったメニューも多い

店内からも見えるビールの仕込み窯