軽井沢タリアセン

その他のレジャー/アウトドア施設

名建築で芸術に親しみ、フォトジェニックな湖で遊ぶ

軽井沢の南に位置する塩沢湖を中心とした総合レジャー施設。6軒の歴史的建造物で美術や文学を堪能したり、豊かな自然に触れたり、家族連れで楽しめるアミューズメント施設もあって楽しみ方いろいろだ。

湖畔の遊歩道を散策するもよし、ただ心穏やかに睡鳩荘(すいきゅうそう)を眺めるもよし} 湖畔の遊歩道を散策するもよし、ただ心穏やかに睡鳩荘(すいきゅうそう)を眺めるもよし

寄り添う恋人たちの世界

軽井沢タリアセンの敷地は約33万平方メートルと広大だが、まずは塩沢湖畔の美術館に立ち寄りながら遊歩道を1周してみよう。中央ゲートを入り、水上サイクリングなどに興じる家族連れを見ながら湖畔の道を進めば、春は桜や山野草、夏は新緑、秋には紅葉、さらに雪に覆われた湖と浅間山の眺めも格別。四季折々の自然を満喫できる。やがて湖畔にたたずむ赤い建物が見えてくる。建築家アントニン・レーモンドが1933年(昭和8)に建てたアトリエを移築したものだ。レーモンドはアメリカの伝説的な建築家フランク・ロイド・ライトの弟子で、ライトに誘われて旧帝国ホテル建設のために来日し、その後日本各地にモダニズム建築を残した。内部はフランス人画家、レイモン・ペイネの原画やイラスト、リトグラフなどを展示した「ペイネ美術館」になっている。ファンタジックな恋人たちの絵で知られるペイネの世界は愛と平和に満ちていて、この地にぴったり。

大の旅好きだったというペイネ。1986年(昭和61)、美術館オープンの際には夫妻で来日した} 大の旅好きだったというペイネ。1986年(昭和61)、美術館オープンの際には夫妻で来日した

美術館の庭もメルヘンにあふれている。時折、本物の小鳥たちも遊びにやってくる} 美術館の庭もメルヘンにあふれている。時折、本物の小鳥たちも遊びにやってくる

湖の対岸に立つ国登録有形文化財

美術館を出ると、湖畔で子どもたちのはしゃぐ声がした。近付いてみると、たくさんの鯉が口を開けてエサをおねだり。奥では鴨やアオサギもおこぼれにあずかろうと狙っている。遊歩道を進んでいくと、今度は頭上から笑い声が聞こえてきた。サイクルモノレールを漕ぐカップルだ。塩沢湖にはゴーカートやファミリーゴルフなど遊戯施設も豊富。汗を流して一日過ごすのもいい。湖畔をぐるりと回り込むと「睡鳩荘(すいきゅうそう)」に出る。設計はアメリカ出身のウィリアム・メレル・ヴォーリズ。日本に帰化して東京・神田駿河台の「山の上ホテル」など多くの作品を残した。建築家のほかに実業家の顔ももち、軟膏薬メンソレータムを日本に広めた近江兄弟社の創立者でもある。睡鳩荘は彼が軽井沢に建てた60以上の作品の1つ。実業家・朝吹常吉の山荘として1931年(昭和6)に旧軽井沢に完成し、サガンなどの翻訳で知られるフランス文学者で長女の朝吹登水子も長く使用した。内部を見学できるほか、企画展も開催される。

スタジオジブリの映画『思い出のマーニー』に出てくる「湿っ地屋敷」の参考モデルといわれている} スタジオジブリの映画『思い出のマーニー』に出てくる「湿っ地屋敷」の参考モデルといわれている

花に彩られた瀟洒な洋館

睡鳩荘の近くから階段を上がったところにあるのは「深沢紅子(こうこ) 野の花美術館」。1911年(明治44)に建てられた旧・軽井沢郵便局の建物を移築したもので、こちらも国の登録有形文化財だ。2階には洋画家・深沢紅子の作品が展示されている。紅子は軽井沢の自然を深く愛し、同じく画家である夫の省三とともに1960年代から20年余りにわたって夏になると「堀辰雄1412番山荘」(後述)に滞在し、野の花を精力的に描いた。1993年(平成5)3月、美術館の完成を待ちながら90年の生涯を閉じ、その4か月後に美術館が開館、翌月には出身地・盛岡にも「野の花美術館」がオープンした。なお、館内1階に置かれた自動演奏ピアノは、フランク・ロイド・ライトが装飾を施した貴重なものなのでお見逃しなく。

外壁のミントグリーンの色は、ここへ移築した際に建設当初の色を再現したそうだ} 外壁のミントグリーンの色は、ここへ移築した際に建設当初の色を再現したそうだ

軽井沢の野の花をやさしいタッチで描いた水彩画はもちろん、油絵や愛用品なども展示されている} 軽井沢の野の花をやさしいタッチで描いた水彩画はもちろん、油絵や愛用品なども展示されている

園内の山野草を見て歩くガイドツアーが催されることもある。写真はアワモリソウとも呼ばれるチダケサシ} 園内の山野草を見て歩くガイドツアーが催されることもある。写真はアワモリソウとも呼ばれるチダケサシ

明治~昭和期、軽井沢に集った文人をしのぶ

1961年(昭和36)、水田に水を貯めて冬にスケートを楽しんだのが塩沢湖の始まり。やがて遊戯施設が造られ、1980年代になると軽井沢各所より歴史的建造物を移築して芸術的な要素も加えられた。1996年(平成8)、「軽井沢タリアセン」に改称。タリアセンと聞くとフランク・ロイド・ライトの世界遺産の作品群を思い起こすが、語源はケルト神話の芸術をつかさどる妖精とのこと。現在では塩沢湖周辺に加えて、初夏に約200種1800株のバラの咲くイングリッシュローズ・ガーデンも人気。また、ゲート外にも見逃せない建築がある。駐車場の先にあるのは白樺派の作家・有島武郎の夏の別荘「浄月庵(じょうげつあん)」。その向かいには軽井沢ゆかりの文人の書簡などを展示した「軽井沢高原文庫」があり、庭に「堀辰雄1412番山荘」と「野上弥生子(のがみやえこ)書斎」が移築されている。作家・堀辰雄の山荘は代表作『美しい村』に描かれた場所にあったもの。また60年にわたって軽井沢を愛した作家・野上弥生子の書斎は茅葺き屋根の茶室で、文人たちの社交場になっていたという。明治から昭和期の軽井沢に思いを馳せるのも楽しい。

(左上から時計回りに)「浄月庵」、中央ゲート前、塩沢湖のベダルボート、1周約1kmの湖畔の遊歩道} (左上から時計回りに)「浄月庵」、中央ゲート前、塩沢湖のベダルボート、1周約1kmの湖畔の遊歩道

スポット詳細

住所
長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉217 map map 地図
電話番号
0267466161
時間
9:00-17:00
[12-1月]10:00-16:00
休業日
12-2月は休園日あり(要問い合わせ)
[美術館]展示入れ替え時等臨時休館あり
[遊戯施設]季節・天候により異なる
[軽井沢高原文庫]12-2月休館
料金
【入園料】
[大人]800円
[小・中学生]400円

【ミュージアムセット券】
(入園+ペイネ美術館、深沢紅子野の花美術館、軽井沢高原文庫)
[大人]1,600円
[小・中学生]800円

【ペイネ美術館(入園料含む)】
[大人]1,000円
[小人]500円

※遊戯施設各種別途料金
駐車場
あり(180台)
※普通車500円
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX)
※チケット購入、物販利用
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、iD、nanaco、WAON、LINE Pay)
Wi-Fi
あり(Free Wi-Fi、一部で使用可能)
コンセント口
なし
喫煙
一部で可
英語メニュー
あり
平均予算
【昼】1,001-3,000円
滞在目安時間
60-120分
車椅子での入店
乳幼児の入店
ペットの入店
備考
※レストランソネット、スプラッシュバルーンは新型コロナウィルス感染対策のため、お休みしております。

情報提供: ナビタイムジャパン

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