二寧坂(二年坂)
趣ある町家や店舗が立ち並ぶ京情緒あふれる道
「 三年坂」の名称は、産寧坂、再念坂など諸説あり
八坂通から清水坂を結ぶゆるやかな石段は「三年坂」と呼ばれている。1762年(宝暦12)刊行の書物『京町鑑(きょうまちかがみ)』には「大同三年に開けし故三年坂とぞ」と記され、大同3年(808)が三年坂の由来と考えられている。さらに坂を上った先にかつて清水寺の塔頭であり、安産にご利益があるとされた泰産寺(たいさんじ)があったことから、「産(生み)寧(やすき)坂」より「産寧坂(さんねいざか)」と呼ばれたり、清水寺への参拝後、この坂で再び願いを念じたことから「再念坂(さいねんざか)」と呼ばれたりもしている。
特色ある街並みを未来へ紡ぐ取組み
江戸時代より、この坂で転ぶと「三年以内に死ぬ」「三年寿命が縮まる」などの言い伝えがあるが、これは安産祈願に訪れた妊婦さんが足を滑らせて転んだりしないように……という心づかいとも捉えることができる。万が一転んだ場合は、抜けた魂を瓢箪が戻してくれるというおまじないも伝わり、瓢箪を売る店が往時は軒を連ねたという。幕末には坂本龍馬ら志士たちが密議をこらした地でもあり、歴史的な町並みを未来に残そうという取り組みから、二年坂を含む一帯が国の重要伝統的建造物群保存地区の第一号に選定されている。
カフェやショップ巡りを楽しむ二年坂
ねねの道付近から三年坂へと続く小径が「二年坂」だ。その名称は「大同2年にできたから」「三年坂に続くから」など諸説ある。大正時代に日本画家、詩人として活躍した竹久夢二が約2年過ごした地であり、二年坂のなかほどには寓居跡を示す石碑が残る。一帯の街並みは大正時代に整備されたもので、瀟洒な店舗では豆腐、湯葉など京都らしい素材を扱った食事や抹茶スイーツなどを味わうこともでき、散策の合間にひと息つくのもおすすめだ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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