東本願寺

寺院

参拝の人々を大きく包みこむ巨大な伽藍に念仏の声満ちて

「お東(ひがし)さん」の愛称で親しまれる東本願寺は、京都駅から歩いてすぐ。広い境内には世界最大級の木造建築物が建ち、江戸時代の粋を極めた彫刻や工芸の技は見ごたえ十分で、重要文化財としての建物も堪能できる。

堂々とそびえる御影堂門と蓮華の噴水} 堂々とそびえる御影堂門と蓮華の噴水

広大な境内に大迫力の伽藍が立ち並ぶ

京都駅から烏丸通を北に歩いて約7分、東本願寺を取り囲む築地塀と水をたたえた堀が見えてくる。そのまままっすぐ進めば、威風堂々たるたたずまいの御影堂門(ごえいどうもん)が姿を現す。門前の緑地帯ではハスをデザインした噴水が水を噴き上げ、銀杏と桜の並木がすがすがしい。真宗本廟の額が掲げられた御影堂門は南北21m、東西13m、高さは27mもあり、木造建築の山門としては世界最大級を誇る。正面のみならず、南北両側から仰ぎ見てもその大きさと建築美に見とれてしまうほど。門をくぐれば誰しもいったん足を止め、巨大で荘厳な伽藍のたたずまいをしばし眺めてから参拝へと進んでいく。

御影堂の瓦の枚数は約17万5千枚} 御影堂の瓦の枚数は約17万5千枚

江戸時代に烏丸六条で始まった新たな歴史

「お東さん」と親しく呼ばれる東本願寺の正式名称は「真宗本廟」といい、真宗大谷派の本山だ。1602年(慶長7)、徳川家康から寄進された土地に本願寺を創建したことに始まる。本願寺が江戸初期に2つに分かれたことで、西本願寺に対して現在の烏丸六条の地にある方は東本願寺と呼ばれるようになった。現在地での歴史は400年を優に超えるが、その間に4度も大火事に見舞われ、その都度再建を繰り返してきた。幕末の蛤御門(はまぐりごもん)の変で焼失したのち、1895年(明治28)に現在の御影堂と阿弥陀堂は再建された。着工から完成まで、約15年の歳月をかけた大工事だった。

造形の美を楽しむ南側から見上げた御影堂門} 造形の美を楽しむ南側から見上げた御影堂門

境内の広さを目の当たりにできる北側からの眺め} 境内の広さを目の当たりにできる北側からの眺め

境内にそびえる諸堂は日本の伝統技術の宝庫

境内のほぼ中央に位置し、宗祖・親鸞聖人の木像を安置する御影堂は南北76m、東西58m、高さ38mの世界最大級の木造建築とされる。また、南側には本尊の阿弥陀如来を安置する阿弥陀堂があり、金色に輝く内陣が特徴的だ。お参りしながら、江戸時代の木工や彫刻などの粋を集めたお堂も堪能したい。明治時代の再建には多くの信者も関わったという。両堂をつなぐ渡り廊下に展示の「毛綱(けづな)」は、女性信者たちの髪の毛と麻を撚って作られたもので、再建の折に用材を運ぶロープとして使用されたそうだ。その数は53本にのぼり、いちばん大きいもので長さ110m、太さ40cm、重さ1tもあったのだとか。

阿弥陀堂は禅宗様の仏堂形式の建築} 阿弥陀堂は禅宗様の仏堂形式の建築

江戸時代には唐門と呼ばれていた阿弥陀堂門} 江戸時代には唐門と呼ばれていた阿弥陀堂門

門前の烏丸通が湾曲している理由は明治にあり

御影堂門前にはハスをかたどった蓮華形の噴水があり、関西建築界の父とも称された建築家・武田五一(たけだごいち)が大正時代に設計したものだ。噴水前では、烏丸通が東本願寺の門前を迂回するように曲がっているのがよくわかる。かつて京都市電が路面を走ることになった明治時代、門前に数多の参拝者があふれて危険であったことから、線路は曲げて通された。市電は廃止されたが、道はカーブしたまま線路が引かれていた往時の名残をとどめている。なお、門前は緑あふれる憩いの空間に生まれ変わる予定で、2023年(令和5)の完成を目指して整備が行われている。また近くには、四季折々の風景が楽しめる飛地(とびち)境内地の渉成園がある。

御影堂門前の蓮華形噴水は絵になる風景} 御影堂門前の蓮華形噴水は絵になる風景

スポット詳細

住所
京都府京都市下京区烏丸通七条上る map map 地図
電話番号
0753719181
時間
【開門・閉門時間】
[3-10月]5:50-17:30
[11-2月]6:20-16:30
休業日
年中無休
駐車場
なし
クレジットカード
可(VISA、MasterCard)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Jcoin、Union Pay)
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり
平均予算
【昼】1-1,000円
【夜】1-1,000円
滞在目安時間
0-30分
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

アニメスポット情報

※ナビタイム調べ

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クチコミ

  • 彫刻が素晴らしい
    5.0 投稿日 : 2023.04.23
    井波彫刻師による東本願寺の彫刻ガイドツアーに参加しました。明治時代に尾張・京都・井波などから駆け付けた全国屈指の彫刻師の手による見事な彫刻の説明を聞きました。彫刻の陰影がはっきり見えるのは朝なので、朝に彫刻を見に行きましょう。
  • 巨大寺院
    4.0 投稿日 : 2023.03.09
    浄土真宗大谷派の本山です。何回も火災に遭い現在のお堂は明治時代に再建されました。重要文化財です。東大寺大仏殿に匹敵する巨大な木造建築です。
  • 大寝殿と白書院の特別公開
    4.0 投稿日 : 2023.02.12
    京の冬の旅で大寝殿と白書院の僧侶の案内による特別公開に参加しました。大寝殿の竹内栖鳳の障壁画、能舞台、白書院の室内を彩る花鳥図を拝観。どの堂宇もとても広いのですが、イヤホンガイドがあったので、説明が良く聞こえて、じっくりと拝観できました。阿弥陀堂と御影堂内部以外は撮影可という大盤振る舞いでした。

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アクセス

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最寄り

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