神の子池
神の湖の「子ども」と伝わる、木立に囲まれた神秘の池
林道の先にある、不思議な美しさのある池
道道1115号・摩周湖斜里線をそれて、神の子池までは未舗装の林道を進む。砂利道の上をガタガタと車を走らせていき、車を停めたら、池まで続く木道を歩いて近づいてみよう。木立の向こうにターコイズブルーとも、エメラルドグリーンともいえる不思議な色の池が見えてくる。水底まで見えるほど、透明度が高い。池の中央部分の黒い砂がわずかに動いて見えるのは、そこから水が湧いているからだ。その水量は1日1万2000t。25mプール20杯分もの膨大な量である。浅い池に見えるが、水深は5mと結構な深さだ。梅のような花が咲くことから「梅花藻(ばいかも)」と書く、冷たい清流に生える水草や、イワナの仲間、オショロコマの泳ぐ姿も見える。
カムイトー(神の湖)の子どもとされる池
神の子池から直線距離にして4㎞ほどの距離に、摩周湖がある。摩周湖には流れこむ川がない。約7000年前に起きた噴火の影響でできたカルデラに、雨水や山の伏流水などが溜まってできた湖だ。摩周湖は流入する土砂やプランクトンが少ないことから、世界最高レベルの透明度を保っている。そんな摩周湖は、アイヌの言葉で「神の湖」を意味する「カムイトー」と呼ばれていた。この池も、摩周湖と同じように川などはなく、湧き水によって水位が保たれている。近くにある神の湖・摩周湖とよく似ていることから、摩周湖の子という意味で「神の子池」と呼ばれるようになった。
雪に囲まれた神の子池は、格別の美しさ
神の子池は、周囲をぐるりと歩くことができる。池の底に白い火山灰が溜まっていることも、池が青く見える秘密とのこと。倒木が水中で腐らず、化石のように沈んでいる様子は池の神秘性をいっそう高めている。美しくいつまでも眺めていられそうな気持ちになるが、虫も多くヒグマも出没するエリアだけに、くれぐれも気をつけよう。冬になると林道は雪がとけるまで通行止めになるが、片道2㎞の道のりをスキーやスノーシューで歩いて神の子池を目指すツアーが開催されている。きよさと観光協会の主催で、参加するには3日前までの予約が必須だ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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