江別市セラミックアートセンター

博物館/科学館

北海道の陶芸とれんが。土と火から作品が生まれる窯業(ようぎょう)を知る

れんが産業が盛んであることから「れんがのまち」とも呼ばれる江別市。陶芸に関する活動も多い同市にあるのが、「江別市セラミックアートセンター」だ。「見る、創る、集う」の3つのコンセプトで運営されている。

1階の「北のやきもの展示室」の様子。企画展などにあわせて展示作品が変わることもある} 1階の「北のやきもの展示室」の様子。企画展などにあわせて展示作品が変わることもある

陶芸文化やれんがの歴史について触れられる施設

北海道の陶芸文化とれんが産業の歴史を発信している「江別市セラミックアートセンター」。同施設があるのは、自然豊かな野幌(のっぽろ)原始林のそば。札幌から国道12号線を利用し、車で約40分の距離だ。JR利用の場合は、札幌駅から函館本線で約20分、野幌駅で下車。そこからバスに揺られ10分ほどで着く。1994年(平成6)に建てられたセラミックアートセンターの建物はれんがが基調となっており、中央のとんがり屋根の塔が印象的だ。中に入ると、吹き抜けの広々としたロビーが現れる。目に飛び込んでくるのが、陶芸家・會田雄亮(あいだゆうすけ)氏のダイナミックな陶壁『火の如く明日を開け』だ。ロビーは音の反響がよく、コロナ禍の前はロビーコンサートなども開催。また、ロビーの大きな窓の向こうに見える広い中庭でもイベントなどを行い、地元の人たちもたくさん足を運んでいたそう。

とんがり屋根が目印の「江別市セラミックアートセンター」} とんがり屋根が目印の「江別市セラミックアートセンター」

広々としたエントランスロビー。奥の壁に見えるのが會田雄亮氏の作品『火の如く明日を開け』だ} 広々としたエントランスロビー。奥の壁に見えるのが會田雄亮氏の作品『火の如く明日を開け』だ

縄文時代から「やきもの」と縁のある江別

なぜ、江別にセラミックアートセンターができたのか。それは、江別と「やきもの」との深いつながりにある。江別は、縄文時代から土器作りが盛んだったとされ、8000年ほど前の土器も発掘されている。弥生式土器の影響を受けた道南地方の土器に、道東・道北の土器、道央の土器が組み合わさった「江別式土器」は、最盛期には南は新潟、北は樺太(からふと)まで文化圏を広げたともいわれている。さらに1891年(明治24)かられんが作りが始まり、道内唯一のれんが生産地であったことも大きい。日本と北海道の陶芸を近代化に導いた窯業研究家の小森忍(しのぶ)氏が、最期のときを江別で過ごしたこともセラミックアートセンター設立のきっかけのひとつとなっている。1階の常設展示「北のやきもの展示室」の奥には「小森忍記念室」がある。ここでは、よい「やきもの」作りを求めて国内外で活動した小森氏の作品や彼の指導による作品を、時代別、地域別に紹介している。

釉薬(ゆうやく)に関する研究家であった小森氏の足跡がわかる「小森忍記念室」} 釉薬(ゆうやく)に関する研究家であった小森氏の足跡がわかる「小森忍記念室」

道内で活躍する陶芸家たちの作品鑑賞や陶芸体験もできる

「北のやきもの展示室」では、北海道で現在活躍中の陶芸家、ガラス作家の作品を展示。美術工芸品として価値のある作品が並び、見ごたえがある。同じく1階にある「れんが資料展示室」では、江別のれんが産業の歩みなどについて紹介。江別はれんがの主原料となる粘土が豊富に採れたほか、炭田が近いことや森林が多いことから燃料にも恵まれていたため、明治時代かられんが産業が盛んになった。今もなお、江別は国内屈指のれんが生産地であることも紹介されている。2階では、陶芸やアートに関する企画展示が行われている。また、館内には、教室工房やレンタル工房、作品を焼成するための電気炉やガス炉もあり、陶芸の体験教室なども開催。レンタル工房は多くの陶芸愛好家に活用されている。

「れんが資料展示室」には、さまざまな種類のれんがの展示や登り窯のジオラマなどもあり興味深い} 「れんが資料展示室」には、さまざまな種類のれんがの展示や登り窯のジオラマなどもあり興味深い

教室工房の様子。陶芸体験の詳細に関しては公式サイトを参照のこと} 教室工房の様子。陶芸体験の詳細に関しては公式サイトを参照のこと

スポット詳細

住所
北海道江別市西野幌114-5 map map 地図
電話番号
0113851004
時間
9:30-17:00(最終入館16:30)
休業日
月、祝の翌日(土日の場合は火)
料金
[観覧料]高校生以上300円、小・中学生150円(企画展別途)
駐車場
あり(128台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1-1,000円
【夜】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • 展望台見物
    5.0 投稿日 : 2020.08.24
    1994年11月竣工の建物で、1階に有料の常設展示がある。今回は有料展示を見ておらず、展望室のみ見物。2階から展望台・望楼へ上がる階段があり、そこから上っていく。最上階は4階で、地上22mの高さから辺りを一望できる。訪れた時、見た感じ客は自分一人だけでとても静かだった。1階と2階の間はエレベーターが設置されているが、2階から展望台までは階段のみとなっている。
  • 江別はレンガの街
    3.0 投稿日 : 2019.03.28
    江別市は昔から煉瓦工場が多く町並みもレンガをたくさん使っています。セラミックアートセンターではレンガに関する展示がたくさんあり、いろいろなレンガの積み方や昔のレンガを焼く窯の模型などを展示しています。世界のレンガの現物なども飾ってあり勉強になります。
  • 陶芸体験
    3.0 投稿日 : 2018.07.15
    1人700円で500グラムの粘土が用意されており、茶碗やマグカップなどを作りました。初めに40分程講師の方からの説明がありましたが、とても分かりやすく丁寧でした。その後作り始めますが、すぐ横に講師の方もついて下さり、不明な点はその場で教えていただけたのでスムーズに作業が進みました。色を指定してその日は終了です。焼き上がりは約一ヶ月後です。完成が楽しみです。

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アクセス

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