東芝未来科学館

博物館/科学館

日本の近代史と重なる東芝の歩みを目の前で実感

日本を代表する総合電機メーカーの東芝。東芝の歴史を彩ってきた家電製品や電子機器など、誰もが知る東芝製品が展示され、実験やワークショップを通して東芝の先進技術を身近に感じることができる。

超電導体がマイナス196℃の液体窒素に冷やされ、強力な磁石の上を動く、不思議な超電導実演} 超電導体がマイナス196℃の液体窒素に冷やされ、強力な磁石の上を動く、不思議な超電導実演

世界で愛用される東芝の製品や技術が凝縮

日本の電気の夜明けとともに歩んできた「東芝」。市内小向にあった東芝科学館が52年の歴史を閉じ、2014年(平成26)1月、川崎駅に隣接する商業施設のエリアにリニューアルオープンした。日本の電化製品や情報機器を代表する東芝製品の数々と、電気をはじめとする先進技術を紹介する実演や、実際に触って動かせる展示なども加わり、体験して楽しめる科学館にスケールアップ。約170点の展示品を有する館内は、ヒストリーゾーン、サイエンスゾーン、フューチャーゾーンの3つに分かれ、東芝の変遷だけでなく、未来社会も垣間見られるようになっている。小学校の社会科見学の利用が多いようだが、大人が興味を引くものも多く、幅広い年齢層から高い評価を受けている。

1度ゼンマイを巻くと1年間動く「万年時計」(複製・重要文化財)。創業者の1人、田中久重の製作だ} 1度ゼンマイを巻くと1年間動く「万年時計」(複製・重要文化財)。創業者の1人、田中久重の製作だ

からくり儀右衛門と日本のエジソンから始まった

東芝の歴史は2人の人物抜きには語れない。1人は幼少から名発明で大人を驚かせ、「からくり儀右衛門」と呼ばれた田中久重。もう1人は「日本のエジソン」と称され、白熱電球の国産化に成功した藤岡市助である。見学は2人のヒストリーゾーンから始めたい。田中ゆかりの茶運び人形や本物のようにさえずる「からくりほとどぎす」は、仕掛けと実演を見せてくれる。藤岡の熱い想いが伝わる展示も見逃せない。アメリカの万博でエジソン電灯会社(のちのGeneral Electric社)の白熱電球に感動した藤岡は、直接エジソンに手紙で懇願、エジソンからは白熱電球と一対の電話機が贈与された。これをもとに白熱電球の国産化に成功、日本の電気の発展に大きく貢献したのだ。藤岡は国内初のエレベーターも設計し、浅草「凌雲閣(12階建て)」に導入された10人乗り2基、7馬力のエレベーターが動く様子に、当時の人々は歓喜の声をあげたという。

茶運び人形は、茶卓に茶碗を置くと人形が動いて運び、客が飲み終えた茶碗を置くとUターンして戻る。ゼンマイと歯車の組み合わせで動く} 茶運び人形は、茶卓に茶碗を置くと人形が動いて運び、客が飲み終えた茶碗を置くとUターンして戻る。ゼンマイと歯車の組み合わせで動く

藤岡がエジソンに電球と電話機を日本に紹介したいと書いた手紙の複製と、凌雲閣の模型を展示} 藤岡がエジソンに電球と電話機を日本に紹介したいと書いた手紙の複製と、凌雲閣の模型を展示

東芝の底力を感じさせる「1号機ものがたり」

40代以上の人に強力におすすめするのが「1号機ものがたり」のコーナー。1890年代から東芝が開発した日本初、または世界初の電気製品が一堂に展示されている。藤岡の日本初の白熱電球(1890年)、上に電球が付けられた日本初の電気扇風機(1894年)、女性を重労働から解放した日本初の電気洗濯機 (1930年)、発売から4年間で累計1235万台の販売を記録した日本初の自動電気釜(1955年)、高度成長期の先駆けとなった日本初のカラーテレビ(1960年)、オフィスに革命を起こした日本初のワードプロセッサー(1978年)と世界初のラップトップPC(1985年)、世界初のDVDプレーヤー(1996年)も東芝製だ。「あっ、見覚えがある」「これ使った!」と懐かしさと同時に、これも東芝かと感心するものがいくつも展示されている。

上にコンプレーサーが付き、重さ157kgもあった日本初の電気冷蔵庫(1930年)} 上にコンプレーサーが付き、重さ157kgもあった日本初の電気冷蔵庫(1930年)

「三種の神器」がもてはやされた1950年代後半の白黒テレビ} 「三種の神器」がもてはやされた1950年代後半の白黒テレビ

目の前で展開される実演と現象に驚くばかり

大人には懐かしさを感じさせるヒストリーゾーンも、子どもにとってはワンダーランドだ。実演も人気で、50万ボルトの静電気発生装置を触ると頭髪がいっせいに逆立つ体験や、サイエンスステージでは電池を作る実験など、子どもたちに科学技術を親しんでもらうためのショーも行われている。フューチャーゾーンでは、ライドを操作しながら100万分の1mmという半導体のナノの世界を体感できる「ナノライダー」、自分の体をビジュアルで分析する「キミセンサー」といった子ども向けの展示に加え、サイバー攻撃からデータを守る「量子暗号通信」、生活習慣病など5年後の疾病発症リスクを予測するAI体験、わずか1秒で切符の表裏や向きを判別し穴を開けて印字する自動改札機のスケルトンなども見学できる。これら日々の生活に密着するさまざまな展示は、大人にも子どもにも新鮮な発見の場となっている。見学には最低でも2時間はかけたい。

入り口の大きなウェルカムスクリーン。スクリーンは3分割され、ダンス、ドローンから家電を守る、クイズなど、体全体を使って楽しめる} 入り口の大きなウェルカムスクリーン。スクリーンは3分割され、ダンス、ドローンから家電を守る、クイズなど、体全体を使って楽しめる

JR川崎駅から徒歩3分の東芝未来科学館。駅西口から直結なのでラゾーナルーファ広場からすぐの場所にある} JR川崎駅から徒歩3分の東芝未来科学館。駅西口から直結なのでラゾーナルーファ広場からすぐの場所にある

スポット詳細

住所
神奈川県川崎市幸区堀川町72-34 スマートコミュニティセンター(ラゾーナ川崎東芝ビル) 2F map map 地図
エリア
川崎エリア
電話番号
0445492200
時間
9:30-17:00
休業日
日、月、祝、特定休館日
料金
[入館料]無料(事前予約制)
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(FREE Wi-Fi)
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり(英中パンフレット)
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
可(ベビーカーの貸出はありません)

情報提供: ナビタイムジャパン

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最寄り

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