中冨記念くすり博物館

博物館/科学館

4.0

鳥栖・吉野ヶ里エリア

誰もが関心の深い薬のことを探求

誰もがお世話になっている薬。特に、ここ数年はコロナ禍で薬についての関心はこれまでになく高まっているといえるだろう。薬と人との関係から薬の歴史まで、薬の基本について子どもも大人も楽しく学べる博物館だ。

展示の目玉となっている「アルバン・アトキン薬局」

博物館の見どころは数々あるものの、特に人気の展示は1階にある「アルバン・アトキン薬局」。英国のロンドン北部の町、ハムステッドで1897年に創業、1980年頃まで営業していた薬局を移設展示したもので、中に入ると独特の不思議な感覚におそわれる。興味深い一方で、どこか少々怖さのようなものも感じる。ファンタジーやミステリーといった映画にも登場しそうな空間だ。店舗内には薬品や処方記録など約2万点の資料が残されている。この薬局では薬の処方だけではなく、日用雑貨や化粧品なども販売され、1950年頃からは写真の現像業務も行われていたという。この薬局内では、客が来て店員とのやり取りをイメージした約90秒のプロジェクションマッピングも楽しめる。

シンプルで力強さを感じさせる博物館の外観

そのほか1階では、さまざまな薬のサンプルや薬と人間の関係の歴史、昔の医療器具などを見ることができる。歴史のパネルにはコロナ禍も新たにつけ加えられていて、薬と人間の関わりを重く実感することができた。昔の顕微鏡や内視鏡などの器具も興味深い。日進月歩で医療器具が進化を遂げてきたことに、思わず感謝したくなるはずだ。2階に上がると、薬の原材料の展示もされている。鉱物性、植物性、動物性とあり、植物性が多いものの、鉱物も何点かある。石がどのように薬となったのか。誰が試して効能があることがわかったのか。いろいろな疑問が湧いてくる。それは植物や動物も同じだ。人間がどのように薬を発見してきたのかという基本的なことを、あらためてじっくりと考えてしまう展示となっている。

昔の内視鏡も展示されている。その大きさには驚いてしまう

薬の原材料の幅広さがわかる。動物性にはゴキブリも

ところで、なぜここに薬の博物館があるのか。博物館が建つ佐賀県鳥栖市東部と三養基郡基山町の一帯は、かつて対馬藩田代(たじろ)領となり江戸時代中期に「田代売薬」が興ったところだった。その後、製薬業は佐賀県の産業のひとつとなっていったが、近代化のなか、伝統的な道具や文書類などが散逸していた。そこで「田代売薬」をはじめとした薬の文化遺産を後世に伝えるため、1995年(平成7)、中冨記念くすり博物館が開館。2021年(令和3)にはリニューアルオープンした。富山、近江、大和とともに、日本四大売薬に数えられる「田代売薬」。2階では、昔の薬作りの様子から薬売りの姿格好や持ち物なども展示されていて、薬研(やげん)に触れたり、薬売りが運んでいた重さの荷物を持ったりなど、さまざまな体験も可能。塗り絵がスキャンされてスクリーンに投影されるコーナー、屋外の薬木薬草園などもあり、子どもから大人まで楽しむことができる。

昔の薬売りの姿を再現した人形

「田代売薬」の薬売りの持ち物

さまざまな薬用植物の香りをかぐこともできる

スポット詳細

住所: 佐賀県鳥栖市神辺町288-1 地図
エリア: 鳥栖・吉野ヶ里エリア
電話番号: 0942843334
時間: 10:00-17:00(最終入館16:30)
休業日: 月(祝の場合は翌日)、年末年始、その他臨時休館あり
料金: [入館料]大人300円、高校・大学生200円、小・中学生100円
※団体割引あり
駐車場: あり(63台)
※無料
クレジットカード: 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、DISCOVER、Diners Club)
電子マネー/スマートフォン決済: 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、Apple Pay、Google Pay、PayPay、楽天ペイ、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY、WeChatPay、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、Smartcard、nimoca、はやかけん)
Wi-Fi: あり(FREE SPOT)
コンセント口: なし
喫煙: 不可(敷地内全て禁煙/駐車場を含む)
平均予算: 【昼】1-1,000円
滞在目安時間: 30-60分
車椅子での入店: 可
乳幼児の入店: 可

情報提供：ナビタイムジャパン

クチコミ

小規模ですが、展示の工夫がいいです！

投稿日 : 2020.07.28

JAFカードで入場料が１００円割引になります。外観もいいですが、館内展示も工夫されています。薬草園はイマイチでしたが、敷地自体は整備されていて気持ちがいいです。江戸時代の薬問屋が再現されていたり、薬ができる過程が実際に使われていた道具とともに説明されていたので、時代小説好きの私には小説の世界が理解できてとても面白かったです！昔の薬のラベルの展示では、そのデザインがお洒落で目をひきました。
楽しめました

投稿日 : 2019.05.07

花やしきで食事した後、すぐ向かいにあったので寄ってみました。入場料は大人300円。配置薬の歴史や、薬の原材料、今昔の薬など、薬にまつわる色々な物が展示されていて、とても興味深かったです。
くすりの博物館

投稿日 : 2018.12.20

名前だけは知っていましたが、来たのは初めてでした。プレミアムアウトレットから車なら5分程度です。距離は近いですが、車がないと来るのが難しそうな印象でした。駐車場はじゅうぶんあります。有料で内部は一部を除いて写真撮影不可でした。ちょっと写真をとってみたいような展示はありましたが、残念です。肥前佐賀博覧会の関係でクイズのようなものをやていてクリアファイルをいただきました。