新田神社

その他の名所

開運、勝利、招福、縁結びの神様を祀る、破魔矢発祥の神社

室町時代初期の名将「新田義興(にったよしおき)」を祀った神社は、敷地内の旗竹を使って作られた「破魔矢」の元祖が生まれた地としても知られる。「LOVE」の石碑があることから、近年は縁結びの神社としても評判を呼んでいる。

商店街のすぐ近くにあるにもかかわらず、緑に覆われた別世界が広がる} 商店街のすぐ近くにあるにもかかわらず、緑に覆われた別世界が広がる

御祭神は新田義貞の次男、義興公

東急多摩川線の武蔵新田駅から南へ3分ほど歩くと、周囲とは明らかに違う清冽な空気が漂う一角に出くわす。新田神社だ。御祭神の新田義興は、鎌倉幕府を倒幕した新田義貞の次男で、勇猛な智将として知られる。なぜ祀られるようになったかは、義興の非業の死にある。破竹の勢いを見せる義興であったが、敵方の策略にはまり鎌倉に向かう途中、無念の死を遂げた。場所は神社からほど近い多摩川の「矢口の渡」。義興の死後、矢口ではあやしい光が現れ、雷がたびたび落ち、敵方の武将は義興の怨霊に悩まされ狂死した。これを鎮めるため、村人たちは義興の古墳(胴塚)の前に神社を造り、あつく祀った。以後神社は「運を開き、幸せに導く霊験あらたかな神様」として多くの人々が参拝するようになっていった。義興のストーリーは、人形浄瑠璃、歌舞伎の『神霊矢口渡』の芝居として、現在も上演されている。

右から、12月と1月のみ販売するいちばん人気の「勝守」、恋愛成就の御守り、御神木の葉を納めた健康長寿・若返りの御守り} 右から、12月と1月のみ販売するいちばん人気の「勝守」、恋愛成就の御守り、御神木の葉を納めた健康長寿・若返りの御守り

御神木に触れて若返り

神社の境内で、ひときわ目を引くのが鳥居近くに立つ樹齢約700年の大ケヤキである。新田神社の御神木で、1945年(昭和20)4月の東京大空襲で周囲が炎に包まれるなか焼け残ったもの。御神木を見ると幹の内部が焼け焦げているのがわかる。幹は2つに割れており、右と左で温度が異なる。右は水の流れがあって冷たく、化石となっている左のほうは温かい。御神木に触れてじっくりパワーを感じてみよう。一部は焼けてしまったケヤキだが、新緑の季節には青々とした葉も茂る。この御神木から採った葉を封入し、いつまでも若々しくいられるよう願いが込められた御守りも販売されている。神社ではケヤキの右側にある手水舎にも注目したい。季節ごとに彩られ、見ているだけでも心が和む。神主の心配りが感じられるところだ。また、神社は映画、テレビドラマ、CMなどにもしばしば使われるという。

新田神社の御神木の大ケヤキ。御神木に触れると健康長寿、病気平癒、若返りのご利益が授かれるという} 新田神社の御神木の大ケヤキ。御神木に触れると健康長寿、病気平癒、若返りのご利益が授かれるという

宝物殿は、神社の例大祭である10月10日に公開される。戦火を逃れた義興公直筆や和鞍、新田大明神縁起絵巻物など貴重なものが見られる} 宝物殿は、神社の例大祭である10月10日に公開される。戦火を逃れた義興公直筆や和鞍、新田大明神縁起絵巻物など貴重なものが見られる

破魔矢発祥の地

社殿の裏には、源氏の白旗を立てたものが根付いた「旗竹」という神聖な篠竹が生えており、雷がなると竹がピチピチと割れたと伝えられている。江戸中期、神主の知人であり「エレキテル」の発明者である平賀源内が、この竹と5色の和紙使って作ったのが「矢守」、破魔矢の元祖である。矢には邪気を払う意味があり、また「やもり」の語呂から家を守るという意味もある。矢に付いている短冊上部の黒く太い帯は、新田家の家紋である「一つ引両」。この矢守のおかげで、厄除開運・邪気退散という新田神社の御神徳が広く江戸に伝わっていった。今でも初詣には破魔矢をいただく大勢の参拝者で賑わう。ところで「矢守」を作った平賀源内は、新田義興の悲運を物語にした『神霊矢口渡』の作者でもある。

破魔矢の元祖である矢守が社殿前の左に立つ。「破魔矢」と呼ばれるようになったのは昭和に入ってから。もちろん破魔矢(1500円)を授かることもできる} 破魔矢の元祖である矢守が社殿前の左に立つ。「破魔矢」と呼ばれるようになったのは昭和に入ってから。もちろん破魔矢(1500円)を授かることもできる

縁結び、恋愛成就にもあやかりたい

境内を歩くとさまざまな発見がある。樹木の一部にハート型の絵馬がかけられているのに気づくだろう。御祭神の義興と少将の局が仲睦まじかったことから、新田神社は縁結びの神様としても近年注目を浴びている。参拝しておきたいのが「LOVE」と刻まれた石の彫刻。日本を代表するグラフィックデザイナー浅葉克己氏がデザインし、奉納したものだ。浅葉氏は2007年(平成19)、多摩川線沿線を中心とした多摩川アートラインプロジェクトの代表を務め、その一環としてこの石の彫刻を制作した。ここで写真を撮影したカップルは幸せになれるといわれ、特に七夕の日には多くの人が恋愛成就祈願にやってくる。神社には浅葉氏から奉納された作品がもう1つある。石の卓球台だ。ここでは誰でも無料でプレーすることができる。

恋愛成就を祈願した絵馬があちこちに飾られている} 恋愛成就を祈願した絵馬があちこちに飾られている

浅葉克己氏がデザインした石の碑は「LOVE神社」として崇める人がやってくる} 浅葉克己氏がデザインした石の碑は「LOVE神社」として崇める人がやってくる

社殿の横にある石の卓球台。17時までなら神社でラケットとボールを貸してくれる} 社殿の横にある石の卓球台。17時までなら神社でラケットとボールを貸してくれる

スポット詳細

住所
東京都大田区矢口1-21-23 map map 地図
電話番号
0337581397
時間
[社務所受付]9:00-16:30
※参拝は終日自由
休業日
無休
駐車場
あり(6台)
※参拝者無料
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(PASS nittajinja)
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり(看板説明、パンフレット)
車椅子での入店
乳幼児の入店
ペットの入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 荘厳さとイマどきが共存する神社
    4.0 投稿日 : 2021.04.04
    「上神明天祖神社」に続いて、「新田神社」にやって参りました。新田義興の怨霊を鎮めるために建てられた神社だそうです。また、破魔矢の発祥の神社だそうな(案内板によると)。あと、境内に聳える樹齢700年の御神木(大ケヤキ)はパワースポットで御神木に触れると「健康長寿」「病気平癒」「若返り」の御利益を授かるらしいです。そんな歴史と荘厳さがある一方、この神社にあるのは、石の卓球台(社務所でラケットを無料...
  • 御霊を鎮める目的で建立
    4.0 投稿日 : 2020.11.19
    環八通り外回り側 東急多摩川線 武蔵新田駅が最寄駅 境内に5台分の駐車スペースがある 新田義興公の御霊を鎮めるため建立という怖いイメージの神社ですが境内は明るく女子受けしそうな出会いや美に御利益が有るカワイイデザインのお守りを多数置いている
  • 破魔矢発祥の地の神社
    3.0 投稿日 : 2020.09.14
    東急多摩川線の武蔵新田駅から商店街をしばらく進んで行くとありました。普通の神社のようですが破魔矢発祥の地とあり、境内にはご神木の欅がパワースポットらしいです。

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アクセス

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最寄り

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