国指定史跡 八王子城跡
豊臣軍の侵攻に備えて築かれた関東屈指の山城
関東の西に位置するかつての軍事上の拠点
八王子城は東京湾までも見渡せる標高460mの深沢山(現在の城山)と、そのふもとを流れる城山川の複雑な地形を利用して、防御力に重点をおいて築かれた城。ロケーションと設計は織田信長の安土城を参考にしたといわれている。城主は北条氏照(ほうじょううじてる)で、関東防衛の要のひとつだったが、1590年(天正18)、豊臣秀吉による関東制圧の際に上杉景勝・前田利家らの大軍に攻められて落城した。江戸時代は徳川家の所領となり御林山として管理されていたため、築城当時の様相がそのまま残されていると考えられ、戦国末期の文化を知るうえでの貴重な遺構とされている。
城の歴史や全体像を学べるガイダンス施設
八王子城跡は、城山の上にある本丸や曲輪(くるわ)などの軍事施設跡と、ふもとにある御守殿跡などの居館跡群との、ふたつの地域に分かれている。バス停「八王子城跡」前にある市営のガイダンス施設で城の歴史を頭に入れて、地図をもらってから城山を登り始めよう。施設にはトイレや休憩所もある。ガイダンス施設から登山口へは歩いて5分ほど。それほど難しくない山道なので街着でも行けるが、靴はスニーカーなど歩きやすいしっかりしたものを履こう。
八王子の由来となった神社を目指して登る
登り道はおもに尾根道で、途中には金子曲輪や小宮曲輪など、いくつかの曲輪跡がある。この狭い道を上杉や前田軍の強兵が登り、迎え討つ北条方は領民の婦女子まで動員しての3000名ほど。多勢に無勢とあって、わずか1日で落城した。往事を想像しながら登って行くと、柵門跡の少し先に関東平野を一望できるポイントがあり、天気が良ければ遠く横浜ランドマークタワーや東京スカイツリーまでもが見える。
頂上近くに祀られる八王子権現(はちおうじごんげん)は、仏教の守護神である牛頭天王(ごずてんのう)が8人の王子とともにこの山に現れたことからその名で呼ばれ、のちに八王子神社として祀られ市名の由来にもなった。また北条氏照は築城にあたり城の守護神としていた。その先の本丸跡がある山頂は狭く、小さな祠がぽつんと建っている。
御主殿跡で古の城主の暮らしに思いを馳せる
城山のふもとにある御主殿跡へは、城山川に沿って整備された古道を歩いて行こう。大手の門跡を過ぎると、曳橋(ひきはし)という木製の大きな橋が見えてくる。曳橋とは、戦の際に橋自体を壊すことで敵の侵入を防ぐためのもので、この辺りに架かっていたといわれている。その先の石段を上ったところが、北条氏照の居館があった御主殿跡。発掘された同じ位置に礎石が置かれ、当時の館の大きがうかがわれる。発掘品には多数の中国製磁器の破片に混じってベネチア産レースガラス器があり、かつての繁栄ぶりがしのばれる。また近くにある「御主殿の滝」は、落城の際に北条方の婦女子らが自刃して身を投げ、城山川の水が3日3晩血で赤く染まったと伝えられている。
スポット詳細
- 住所
- 東京都八王子市元八王子町3-2664-2 地図
- エリア
- 多摩南部エリア
- 電話番号
- 0426632800
- 時間
- 9:00-17:00
- 休業日
- [ガイダンス施設]年末年始(12/29-1/3)、他臨時休館日あり
- 料金
- [見学料]無料
- 駐車場
-
あり(大型バス4台、普通車50台)
※大型バスで来城される方は、事前に文化財課へ予約してください。(042-620-7265) - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- 英語版パンフレットあり
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可(ガイダンス施設はバリアフリー設計、だれでもトイレあり)
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可(散策や登山の際にはリードを離さぬようお願いいたします)
- 雨の日でも楽しめる
- はい(舗装されていない登山道等、雨天時には足元にご注意ください)
- 備考
-
※住所と電話番号は、ガイダンス施設のものです。
[文化財課]042-620-7265
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
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