奥多摩湖
東京の水源地、奥多摩にたたずむ都内最大の湖
緑あふれる山々に抱かれた東京の水がめ
奥多摩湖は、多摩川を小河内ダムによってせき止めて造られた人造湖で、正式名称は小河内貯水池(おごうちちょすいち)という。有効水深101.5m、満水面積4.25㎢、有効貯水量は1億8540万m³。水道専用貯水池としては、1957年(昭和32)の竣工時に世界最大規模、現在も日本最大級を誇る。多摩川の上流に広がる森林は、水道水源林として大切に管理され、その範囲は東京都と山梨県にまたがる約240㎢に及ぶ。湖周辺には遊歩道も整備されているので、東京の水源になっている緑豊かな森を歩くのも良いだろう。
奥多摩湖観光の起点となる小河内ダム
奥多摩湖を周遊するには車が便利だが、JR青梅線奥多摩駅から路線バスも利用できる。まずは、湖の東側に位置する小河内ダムへ。バスなら「奥多摩湖」で下車。ダムの近くに「奥多摩 水と緑のふれあい館」があり、奥多摩湖周辺の観光マップやハイキングマップがもらえる。ダムから西へは、湖の北岸に沿って青梅街道が延びている。湖の南岸は「奥多摩湖いこいの路」と呼ばれる遊歩道になっており、東京都の自然公園施設である「山のふるさと村」まで約12km、片道4-5時間。湖を眺めながら歩くことができる散策路だ。
旧小河内村の歴史を伝える名湯と神社
ダムから西へ青梅街道を4.5kmほど進んだところに「鶴の湯温泉」の源泉がある。その名は、鶴が小河内村の崖から湧く湯に浸かって傷を癒やしたという伝説に由来するという。ダム建設によって村とともに湖底に沈み「幻の温泉」と呼ばれたが、1991年(平成3)に復活を遂げ、現在は周辺の旅館や民宿に提供されている。
さらに1.5kmほど行くと、真っ赤に塗られた峰谷橋が見えてくる。橋を渡り、小さなトンネルを抜けてすぐ左に折れると、細い道の突き当たりに小河内神社がある。水没した旧小河内村に祀られていた九社を合祀して創建されたもので、小河内地区の鎮守神として、また首都用水の護り神として大切にされている。
撮影スポットとして人気のふたつの浮き橋
奥多摩湖の観光スポットとして知られるのが、湖上に浮かぶ2つの橋。小河内ダムから行くと峰谷橋を渡ったところにある「麦山浮橋」と、湖の西端に架かる「留浦(とずら)浮橋」だ。ダム建設時に水没した道の代替として設置されたもので、以前は浮きの部分にドラム缶が使われていたため、通称「ドラム缶橋」とも呼ばれている。湖面を渡る風を全身に感じながら、水上散歩を楽しんでみよう。
湖畔の青梅街道は湖の西側に架かる深山橋を渡ってまっすぐ進むと山梨県の小菅村へ、さらに三頭橋を渡ると奥多摩周遊道路が檜原村(ひのはらむら)へと続いている。全長19.7kmの奥多摩周遊道路は、ドライブやツーリングのコースとしても人気の風光明媚な都道(夜間は通行禁止)。途中にある月夜見第一駐車場からは、奥多摩湖と周囲の山々を一望できる。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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