藍のあまくさ村

海の幸から珍味、お酒、スナックなどが所狭しと並ぶ

地産地消が基本の商品は3000点

車で天草諸島と九州本土を行き来するときは、必ず「天草五橋・天草パールライン」を走ることとなる。天草を観光したあと本土へ戻る際にぜひ立ち寄りたいのが、藍のあまくさ村だ。それはただ好立地のためだけではない。多種多彩な土産物などが並ぶこの店は、名前のとおりまさに「村」。規模もバラエティの豊かさも本当の村を目指している。店内に用意された商品は3000点以上。どれも地産地消を基本としていて、天草ならではの土産物、海産物、焼酎などの酒類、ありとあらゆるものがそろっている。これだけの品が一堂に集まっているのは、天草でもここだけではないかと思えるほどの品ぞろえ。店舗の横には、ソフトクリームの店や、甘辛団子、車えび串焼きなどを用意した店の並ぶカフェエリアもあるので、ドライブ途中、ひと休みしたいときにも便利な場所だ。

紺色の屋根が印象的な藍のあまくさ村の建物

半分近くはオリジナル商品

品数の多さだけではなく、その半分以上がオリジナルの商品というのも藍のあまくさ村のすごいところ。いろいろある人気商品のなかでも、店長のおすすめが「天草大漁焼」。年間販売枚数が80万枚という大ヒット商品だ。「旨口」4枚入(604円)、「辛口」4枚入(626円)の袋入り商品のほかに箱入りセットが各種並ぶ。天草いりこ、国産あられ、自家焙煎ピーナッツを原材料としたせんべいで、天草にがりを使った醤油で味付けされている。香ばしく、海の香りが広がる逸品だ。また、最近メディアでアイドルグループなどに紹介され、若い人の間でも話題となっているのが「天草の塩のり」(540円)。海苔はもともと天草の名産品だが、なかでも焼き塩で味付けされたこの商品は人気が高まっているという。そのほか魚の干物や珍味類、菓子類など、オリジナル商品が豊富にそろっていてて選ぶのに迷いそうだ。

オリジナル商品のなかでも人気トップの「天草大漁焼」

根強い人気の「塩のり」。おにぎりを包むのに最適

店内の工場で製造するちくわ

藍のあまくさ村では、店内の工場で製造している「天草四郎ちくわ」も定番の土産品。人気ナンバーワンの「天草四郎ちくわ 真鯛5本入」(1188円)は、天草産の真鯛をぜいたくにすり身にして使用。天草の塩、熊本の地酒である赤酒も使い、丹念に焼き上げられたちくわは、ずっしりとした重さがあり甘みが強く、独特のぷりっとした食感を楽しめる。少し温めてかぶりつくのがぜいたくな味わい方だとか。なお、藍のあまくさ村は天草四郎に見守られている。敷地の奥に立つ高さ15mの天草四郎の立像は、店に到着したときに真っ先に目に入る。天草四郎は店がある大矢野島(上天草市)出身。キリスト教徒であり、島原の乱で総大将となり命を失ったことはよく知られている。藍のあまくさ村では、島原の乱で天草四郎軍が全滅した2月28日、毎年、供養祭を開催している。天草四郎像の足元は、水の流れも涼しげな四郎広場となっているので、買い物帰りにちょっと立ち寄ってみては。

店内の工場でていねいに焼かれる「天草四郎ちくわ」

独特の甘みとぷりっとした食感はクセになりリピーターが続出している

緑の山を背景に藍のあまくさ村を見守る天草四郎の像