轟の滝公園

神々の恋伝説とともに人々に愛されてきた滝

佐賀県の南西部にある嬉野市。嬉野の温泉街に近い轟の滝では、湧き水にまつわる恋物語が語り継がれている。周辺は「轟の滝公園」として整備され、桜や紅葉などの美しい景色とともに住民に親しまれている。

三段の滝からは迫力ある水音が響く} 三段の滝からは迫力ある水音が響く

嬉野市にある伝説の滝

長崎自動車道嬉野ICから車で10分に位置する、轟の滝。市内を流れる塩田川と岩屋川内(いわやがわち)川との合流付近にあり、高さは11m、滝壺の面積は約2500平方メートル。三段の滝から流れ落ちる水の音が雷の轟きに聞こえることから、この名がつけられた。滝の下流にある赤い「滝見橋」は、その名のとおり滝の全容を眺められる絶好の場所。周辺は「轟の滝公園」として遊具や広場が整備されている。春には桜が咲き誇り、力強い水音を聞きながら爛漫の花を楽しめるスポットだ。

嬉野温泉からは遊歩道沿いに歩いて15-20分ほど} 嬉野温泉からは遊歩道沿いに歩いて15-20分ほど

滝を眺めるなら滝の北側に架かる「滝見橋」。歩行者専用の橋だ} 滝を眺めるなら滝の北側に架かる「滝見橋」。歩行者専用の橋だ

恋物語の伝説とともに守られている湧き水

轟の滝は、約15km北東に離れた白石町(しろいしちょう)にある縫ノ池(ぬいのいけ)と地下水でつながっていると伝えられていた。そこから生まれた伝説が神々の恋物語だ。縫ノ池は約800年の歴史をもつ池で、池の中には地域の人々が信仰を寄せている厳島神社(通称:弁財天)がある。神社の弁天様と轟の竜神様が地下を通る水の流れに乗り、逢瀬を重ねていたという。ところが1958年(昭和33)、過剰な地下水の汲み上げにより縫ノ池は枯渇してしまう。約40年が経った2001年(平成13)、飲料水を表流水に転換した直後に、厳島神社の周囲から湧き水が復活。長い年月を超えて復活した湧き水は、伝説の継承とともに今も住民に大切に守られている。

神々の恋物語は清流とともに息づいている} 神々の恋物語は清流とともに息づいている

カモが訪れることもある滝の周辺} カモが訪れることもある滝の周辺

カップルから家族までゆっくりと過ごせる

轟の滝のため整備された「轟の滝公園」は、嬉野市ならではの自然にあふれている。春には桜、初夏にはアジサイ、秋には紅葉など、季節によって美しい景色を披露する。嬉野の温泉街につながる全長約2kmの遊歩道は、心地良い川のせせらぎを聞きながら歩く散歩コースとして、住民にも人気。夏には天然の涼を求め、たくさんの人が訪れる。公園には遊具もあり、カップルでの散策から家族でのピクニックまで、ゆっくりと自然を楽しめる。

かわいらしい轟の滝公園の遊具。子どもたちに人気} かわいらしい轟の滝公園の遊具。子どもたちに人気

歴史ある文化財と自然の恵みあふれる町

轟の滝がある嬉野市は、2006年(平成18)に、旧嬉野町と旧塩田町が合併して誕生した自治体だ。同市にある嬉野温泉は轟の滝から徒歩約20分、西九州で最大級の温泉街として知られる。豊富な泉源を有し、九州屈指の名泉として「日本三大美肌湯」にも選ばれた。轟の滝から車で約20分の旧塩田町は、長崎街道(シュガーロード)の塩田宿や塩田川河港として栄えた歴史ある町。居蔵家(いぐらや)が立ち並ぶ「塩田津」は、文化庁より「重要伝統的建造物群保存地区」に選定、2020年(令和2)6月には日本遺産にも認定された。また、嬉野温泉から車で約10分、岩屋川内川の上流にはゲンジボタルが生息する。毎年5月下旬から6月にかけて暗闇に飛び交う姿を観賞でき、清流ならではの光景を見られる。

変化に富んだ自然に親しめる嬉野市} 変化に富んだ自然に親しめる嬉野市

スポット詳細

住所
佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿丙163-1 map map 地図
エリア
嬉野エリア
電話番号
0954423310
駐車場
あり(無料)

情報提供: ナビタイムジャパン

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最寄り

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