長崎原爆資料館
核兵器の脅威と戦争の悲惨さを訴える資料館
7万3800人以上が亡くなった長崎の原爆
1945年(昭和20)8月9日、長崎市北部に原爆が投下され、瞬く間に辺りは焼け野原となった。推計によれば死者は7万3884人にのぼり、重軽症を負った人々は深刻な後遺症に長く苦しんだ。その悲惨さを後世に伝えるべく、1949年(昭和24)に長崎市原爆資料保存委員会が発足。1955年(昭和30)には長崎国際文化会館に原爆資料室が設置された。これが現在の長崎原爆資料館の前身となり、長崎を訪れる人々に原爆・被爆の実態がより広く伝えられることとなった。
被爆状況を伝える写真や被爆した品々
長崎原爆資料館は、爆心地周辺の景観に配慮して地下空間を利用した造りになっている。常設展示室は入り口かららせん階段を下りた地下2階にあり、原爆投下前の町の様子や市民の日常の姿から始まり、投下後の惨状、核兵器開発の歴史、原爆投下にいたった経緯などがわかりやすく展示されている。被爆前の長崎の写真では、東洋一の規模を誇っていたという双塔の浦上天主堂に注目しよう。この建物の残骸は原爆資料館の近く、爆心地の碑のすぐ横で見ることができる。また「11時2分を指して止まった柱時計」も印象的。これは爆心地近くの民家にあったもので、爆風によって大きく破損しているが、針は原爆が炸裂した11時2分を指している。
見て、聞いて、触れて感じる核の脅威
さらに先へ歩を進めると、そこは焦土と化した長崎の街の展示室。ぐにゃりと曲がった鉄骨、瓦礫の山となった一帯の写真、即死はまぬがれたものの大やけどを負った人の写真などが並ぶ。熱線で溶けたガラスなど手で触れられるものも多い。生き残った被爆者の証言映像や絵を見られる「被爆者の証言」や、自身も重傷を負いながら救護活動を続けた医師、永井隆の展示も見逃せない。さらに長崎に投下された「ファットマン」の実物大模型もある。ファットマンは6kgのプルトニウムを積んでいたが、実際に核分裂が起きたのはそのうちの1kgだけだった。それでも爆心地を中心に半径1.6kmの範囲を壊滅させ、爆心地の地表温度は3000℃以上になったという。
長崎を人類最後の被爆地にするために
最後の部屋では、日中戦争から太平洋戦争までの年表や、冷戦時代の核開発競争と水爆実験、現代の核兵器や国際情勢、核不拡散条約などについて解説されている。世界で唯一の被爆国のひとりとして、核兵器だらけの現状と、核のない未来について改めて考えてみたい。なお、原爆資料館は、爆心地の碑が立つ「祈りのゾーン」や、平和祈念像がある「願いのゾーン」の近くにある。スポットを一つひとつ歩いて巡りながら、当時この地で何が起きたのか、どれほどの惨状が広がっていたのか、思いを馳せてみてはどうだろうか。
スポット詳細
更新日:2024.04.27
- 住所
- 長崎県長崎市平野町7-8 地図
- エリア
- 長崎エリア
- 電話番号
- 0958441231
- 時間
-
[4月・9-3月]8:30-17:30
[5-8月]8:30-18:30
[8/7-8/9]8:30-20:00
※最終入館は閉館30分前まで - 休業日
- 12/29-12/31
- 料金
-
【入館料】
[一般]200円
[小中高校生]100円 - 駐車場
- あり(普通車61台、バス12台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、Apple Pay、PayPay、LINE Pay、ALIPAY)
- Wi-Fi
- あり
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 現実を知らせる資料館
- 外国の方たちがたくさん見学していた。原爆前の長崎の町や原爆後の町の写真屋、原爆の被害を受けた方たちの写真がリアルに掲示されていた。二度とこのような惨事がないことを祈る。
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- 平和について考える
- 日本人というより、全ての人間が訪れて欲しい場所です。どのゾーンも資料が充実していて、陳腐な表現ですが、戦争の悲惨さが伝わってきます。凄惨なシーンを薄めている印象を受けますが、事実を淡々と述べることで、リアリティをより一層感じることができます。初めて知ったことは原爆の製造、実験で多くの欧米人も被害を受けていたこと。核兵器を製造することでどちらの側も得をしないことがはっきりと分かりました。最後に、核兵...
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- 原爆投下時の状況を想像する展示
- 長崎の資料館は行ったことがなく、初めての訪問でした。浦上天主堂をはじめ市内の建造物が原爆投下の被害を受けた様子が再現されています。また、原爆によって大怪我を負ったり果てたりした人や動物の写真もありました。長崎に使われた原爆と投下時の解説もわかりやすく説明されていました。以前広島の資料館も訪れ、その時は改装中だったので一概に比べられず、比べるのも良くないかもしれませんが、長崎の資料館のほうが...
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