熊野那智大社

神社

那智の滝のダイナミックな流れに起源をもつ熊野三山の一角

熊野三山の一角を占める熊野那智大社。全国に4000社を数える熊野神社の御本社は、4世紀に現在の地に鎮座したと伝わる。信仰の端緒となったと同時に、一段の滝としては日本最大の落差を誇る那智の滝も必見だ。

1700年ほど前に現在の場所に遷された拝殿} 1700年ほど前に現在の場所に遷された拝殿

大門坂から歩けば、巡礼の地を肌で感じられる

熊野那智大社は那智山の山腹、標高500mほどのところに位置している。県内でも有数の温泉地・那智勝浦町の中心部からは車で約20分だが、参拝にあたっては少し手前の大門坂から歩くのがおすすめだ。うっそうとした杉木立は博物学者・南方熊楠がその保全に奔走した樹齢800年超の原生林。苔むした石段と相まって、ここが巡礼の地・熊野であることを強く印象づけてくれる。大門坂から熊野那智大社までは徒歩40分ほどで、比較的歩きやすいのも特徴。JR紀伊勝浦駅からバスが出ているほか、大門坂駐車場も整備されているので気軽なハイキングが楽しめる。

樹々の美しさにも注目しながら、参道から境内までを散策しよう} 樹々の美しさにも注目しながら、参道から境内までを散策しよう

縁と縁を「結ぶ」神として重ねてきた歴史

参道の467段もの石段を登った先に悠然とたたずむ社殿は、境内地と合わせていずれも世界遺産の構成資産の一部だ。江戸後期の再建ではあるものの、中世の美意識を今日にまで忠実に伝えている。なかでもひときわ大きい第四殿に祀られているのが、主祭神・熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)。イザナミノミコトの別名で「夫須美」の字は「結」とも書き、人の縁に加えて諸願をも結ぶ神社として崇敬を受けてきた。雄大な那智の山々を眺めながら、悠久の歴史を感じたい。

玉垣内に五殿が並ぶ御本殿。那智山の緑を借景に朱色が映える} 玉垣内に五殿が並ぶ御本殿。那智山の緑を借景に朱色が映える

自然信仰と神仏習合、古来の祈りの姿がそこに

熊野那智大社を語るうえで欠かせないのが、那智の滝だろう。別宮である飛瀧神社(ひろうじんじゃ)は那智の滝そのものを御神体としており、古くからの自然信仰を色濃くうかがわせる。通常、熊野三社に祀られている神々は熊野十二所権現と総称されるが、飛瀧権現を祀る熊野那智大社のみ熊野十三所権現と表現するのが特徴だ。また、熊野那智大社と並び立つ青岸渡寺(せいがんとじ)は、かつて大社と一体となって発展した供僧寺。明治期に沸き起こった廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の動きを逃れ、神仏習合の修験道場であったことを明確に物語る。

雄大な姿を見せる那智の滝} 雄大な姿を見せる那智の滝

勝利の神様・八咫烏(やたがらす)にもあやかろう

境内にある「烏石(からすいし)」は、日本サッカー協会のシンボルマークにもあしらわれる八咫烏がその姿を変えたとされるものだ。八咫烏とは熊野地方の導きの神で、紀元前662年に那智の浜に上陸した神武天皇を、即位の地である奈良・橿原まで先導。その後、熊野に舞い戻り休んだと伝えられているのが、現在の烏石というわけである。勝利の神様でもある八咫烏は、摂社である御縣彦社(みあがたひこしゃ)に祀られており、正面には銅像もある。お守りやおみくじにも、3本足のユーモラスな姿を認めることができる。

烏石は、祈祷などを受けると実物を目にすることができる} 烏石は、祈祷などを受けると実物を目にすることができる

絵馬にも八咫烏。かわいいイラストで人気が高い} 絵馬にも八咫烏。かわいいイラストで人気が高い

スポット詳細

住所
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1 map map 地図
電話番号
0735550321
時間
7:30-16:30
休業日
[宝物殿]水
料金
[宝物殿]300円
駐車場
あり(30台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
可(PayPay)
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 古事記の世界を感じられる旅
    5.0 投稿日 : 2023.05.19
    世界遺産として名高いですが、首都圏からは行きづらく山深い場所にあります。熊野那智大社だけでなく隣に青岸渡寺もあり、神仏習合という古くからの日本の歴史を知ることができます。熊野古道から長い階段を登って見る那智の滝は本当に素晴らしいです。下から拝観するのも良いですが、まず那智大社に行ってからがお勧めです。熊野三山詣のハイライトだと思います。
  • 那智大社ど滝
    5.0 投稿日 : 2023.05.07
    那智大社へのお参りのための階段は、きつかったですが、参拝して疲れは吹っ飛びました。大社から那智の滝までも歩いて行きましたが、岩の階段でとても怖かったですが、滝には感動しました。運動靴が必須です
  • 荘厳な社殿と桜
    5.0 投稿日 : 2023.04.10
    表参道は郵便局の脇から延々と急な石段が続いているので、還暦過ぎのオヤジにはちょっときついです。境内にたどり着くと、鮮やかな朱色の社殿が建ち並び荘厳な雰囲気でした。本殿前の枝垂れ桜は見頃を過ぎていましたが、社務所前にある秀衡桜が満開で見事でした。

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アクセス

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最寄り

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