高松塚古墳
飛鳥時代の服装はこの壁画からよみがえった
国営飛鳥歴史公園・高松塚周辺地区
高松塚古墳は、明日香村内に5つのエリアが点在する国営飛鳥歴史公園のなかの高松塚周辺地区内の近鉄飛鳥駅から東南に延びる県道209号沿いにある。エリア内は広く、公園入り口からも高松塚古墳までは約400m。整備された遊歩道は、運動がてら歩いても良いが、駅で自転車を借りて古墳近くに設置された駐輪場まで向かうのも手だ。古墳は土を盛るか丘陵を削るかして造るため、アップダウンのある場所にあることが多い。古墳関連の史跡を巡るなら電動自転車をおすすめする。また、公園入り口近くにある国営飛鳥歴史公園館には明日香村のジオラマや観光パンフレットもあり、飛鳥の旅情報も入手できる(入館無料)。
小型ながらも高貴な人物が眠る、終末期古墳
高松塚古墳は、7世紀末-8世紀初頭に造られたと見られる。古墳時代でいうと終末期頃の古墳で、地方豪族が己の権力を示すために造られた初期・中期の大型古墳と違い、直径約23m、高さ約5mほどの小ぶりな円墳だ。現在は中に入ることはできないが、周路が整備されており、古墳の形をどの方向からでも堪能することができる。孝徳天皇が646年(大化2)に発布した「薄葬令(はくそうれい)」により、墳墓の築造が身分に応じて制限され、古墳は徐々に造られなくなった。そんななかで造られた、希少な終末期古墳である高松塚古墳には、いったいどんな人物が眠っていたのだろう。美しい円墳の姿を見ながら想像したい。
国宝・高松塚古墳の壁画を壁画館で体験
高松塚古墳は、古墳そのものは特別史跡に、壁画はわが国最初の極彩色の壁画として国宝に指定されている。残念ながら実物の壁画は解体修復作業のため、古墳からは取り外されており、年に数回、飛鳥歴史公園内の壁画修理作業室で一般公開される。同館では、発見当時の状況を忠実に写しとった「現状模写」や、それを見やすくした「復元模写」などで忠実に再現したものが展示されており、実物の非公開期間も考古学者を興奮させた彩色の鮮やかさを体感できる。このほか、原寸大の「石室レプリカ」も。特に文化史上価値が高いのが、壁画に描かれている男女の群像で、飛鳥に宮があった時代の服飾の基本史料となっている。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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