長浜市曳山博物館

博物館/科学館

「日本三大山車祭」のひとつ、「長浜曳山まつり」の魅力を伝える博物館

京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並び、 「日本三大山車祭」のひとつに名を連ねる「長浜曳山まつり」は、4月中旬の9日間にわたり繰り広げられる長濱八幡宮の春季大祭。博物館で本物の曳山を鑑賞し、祭りの魅力に触れてみよう。

曳山をモチーフにしたユニークな造りの建物も見どころ} 曳山をモチーフにしたユニークな造りの建物も見どころ

曳山博物館へのアクセスと祭りの起源

JR長浜駅の東口から徒歩7分。元銀行の建物を再生した長浜のシンボル「黒壁ガラス館」前に延びる大手門通のアーケード街を東に進めば、ほどなくして曳山博物館に到着する。瓦屋根を冠した和風建築で、よく見ると白壁には瓢箪の形が、軒の上には瓢箪のオブジェがあしらわれている。この建物や周辺の通りのマンホールなどに瓢箪の形が多く見られるのは、安土桃山時代、長浜城の主となって長浜の町を発展へと導いた羽柴(のちの豊臣)秀吉の馬印である千成瓢箪にちなんだものだ。実は、「曳山まつり」も秀吉にゆかりのあるもの。秀吉が源義家の後三年の合戦の凱旋の様子を町年寄十人衆に「太刀渡り」として披露させたのが長濱八幡宮の祭礼の起こり。時が経ち、男児が誕生した秀吉が祝いに振る舞った砂金を元手に町の人びとが曳山を造り、長濱八幡宮の祭礼の際に曳き回したのが長浜曳山祭の起源と伝わる。

モチーフとなった瓢箪を探してみよう} モチーフとなった瓢箪を探してみよう

絢爛豪華な曳山を間近に見られる展示室

入館受付をして1階奥へと進むと、天井の高い曳山展示室がある。全13基のうち、次の年の祭りに出場する曳山を4基収蔵しており、そのうち2基ずつが3か月交替で展示されているほか、「曳山まつり」ゆかりの貴重な資料も並ぶ。秀吉が経済政策として導入した楽市楽座により財をなした町の人びとは、江戸時代になると、町内で競うように曳山を絢爛豪華なものに改造。現存する曳山はその頃に造られたものだという。ガラス越しに間近に見る曳山は息をのむ美しさ。屋根の形、舞台の柱や天井など細部まで華麗な装飾がほどこされており、目を凝らして眺めたくなる。13基の曳山をそれぞれ解説するタッチパネルもあり、正面、背面、側面、斜め前面の4つの角度から曳山の写真を眺められるのも興味深い。

1階の曳山展示室} 1階の曳山展示室

取材時に展示されていた伊部町組の翁山(おきなざん)} 取材時に展示されていた伊部町組の翁山(おきなざん)

取材時に展示されていたもう1基は常磐山(ときわざん)} 取材時に展示されていたもう1基は常磐山(ときわざん)

2階のシアターで子ども歌舞伎を見物

祭りのハイライトとなるのは、5歳から12歳までの男児が曳山の舞台で演じる4月15日の子ども歌舞伎(狂言)。歌舞伎役者や狂言師の家から子役を招いて演じてもらうのではなく、町内から選ばれた子どもたちが学校の放課後や休日の稽古を重ねて、晴れ舞台を迎える。子ども歌舞伎の迫真の演技が映像で流れる2階の子ども歌舞伎シアターは必見だ。シアターの隣には塗り、蒔絵、錺(かざり)金具といった熟練の職人たちの手により曳山の解体修理を行う修理ドックも併設。湿度の影響を受けやすい漆のために湿度を適切に保つ特別な部屋となっており、ガラス窓越しに見学できる。博物館ではほかに、特別展や講演会、伝統芸能の発表会なども開催。帰りには、祭りのルーツである長濱八幡宮(曳山博物館から徒歩8分)へ立ち寄るのもおすすめだ。

エントランスには曳山の舞台と同じサイズで再現した舞台セットもある} エントランスには曳山の舞台と同じサイズで再現した舞台セットもある

子どもたちの演技を映像で見られる子ども歌舞伎シアター} 子どもたちの演技を映像で見られる子ども歌舞伎シアター

曳山博物館南側の広場は、町の人の憩いの場となっている} 曳山博物館南側の広場は、町の人の憩いの場となっている

スポット詳細

住所
滋賀県長浜市元浜町14-8 map map 地図
電話番号
0749653300
時間
9:00-17:00(入館は16:30まで)
休業日
年末年始(12/29-1/3)

※2024/04/01から月曜日休館予定
料金
[入館料]大人(高校生以上)600円、小中学生300円
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
可(PayPay)
Wi-Fi
あり(びわ湖 Free Wi-Fi)
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1-1,000円
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 伝統文化の博物館
    3.0 投稿日 : 2022.08.28
    長浜市曳山博物館は、平成12年(2000年)10月1日にオープンしました。本物の曳山が展示されていたり、修理を行う修理ドックや曳山の文化の普及を担っている施設です。見学には約40分かかりました。
  • 町衆の力を感じる
    5.0 投稿日 : 2020.11.10
    曳山を、みられます。素晴らしいです。いかに、長浜に富の集積があったかが、感じられます。しかし、現在において、この曳山まつりを維持継承していくのが、いかに大変なことかも感じてしまいます。
  • こちらで展示されている《曳山》2台を見学すると 毎年4月に開催されている《長浜曳山祭》を一度は実際に見学したくなります
    4.0 投稿日 : 2020.08.03
    《長浜曳山祭》は 日本国内ユネスコ無形文化遺産33件の一つ(滋賀県 唯一)になっており、こちらに展示されている《曳山》2台(7月21日訪問時は[月宮殿][猩々丸]を展示)を鑑賞しましたが 流石に 見事の一言です。 過去 祇園祭(京都)、高山祭(岐阜)を鑑賞したこともあり 今年は4月開催予定の《長浜曳山祭》が 10月9日-17日に延期されたようなので 新型コロナ感染予防策の状況が許せば 長浜に再訪し...

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アクセス

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