飛騨の匠文化館
木造建築において傑出した「飛騨の匠」の技をわかりやすく解説
飛騨古川の町歩きを始める前に立ち寄りたい
江戸時代の古い町並みが残り、「高山の奥座敷」と呼ばれる飛騨古川。町なかには商家、一般家庭、神社仏閣を問わず、「飛騨の匠」と呼ばれる大工たちの手がけた見事な木造建築が点在している。それらの建物のスゴ技や見どころを教えてくれるのが「飛騨の匠文化館」だ。軒下の肘木に彫り込まれ白く塗られた文様は「雲形肘木」、略して「雲」と呼ばれ、見どころのひとつ。大工の名刺代わりとなっている。施設の立つ場所は瀬戸川と白壁土蔵の町並みが続く人気の散策スポットの最北端にあたり、飛騨市役所前の駐車場に車を止めて向かえば、ちょうど施設見学後にそのまま白壁土蔵の町並みをぶらりと散策できる。どのような技術で建てられたのか、その歴史と実際に使われている技を学んでから町を歩いてみると、おもしろさは倍増。飛騨古川の旅の始まりにはうってつけのスポットだ。
実際に使われた貴重な大工道具を実物展示
飛騨の匠にとっての三種の神器は、「差金(さしがね)」「墨壺(すみつぼ)」「釿(ちょうな)」の3つ。なかでも墨壺を右腕のように使いこなすのが、飛騨の匠ならではの妙技だ。差金で測って墨で印を付け、細かい寸法を割り出す技術「規矩術(きくじゅつ)」は、現代の幾何学に匹敵するほどの精密さを誇り、大工たちの間で連綿と受け継がれてきた。また、複雑な彫りによる美しい装飾技術も目を見張るものがある。施設内には、長い歴史のなかで名工と呼ばれた大工や左官が実際に使った道具を展示している。
パズル感覚で、飛騨の匠の技に挑戦できる
飛騨の匠による建築は、柱や梁といった家組の躯体となる部分に釘、ボルト、鎹(かすがい)などの金具をいっさい使わない。これが、何百年もしっかりと立ち続ける丈夫な建物を造る秘訣だ。金具で固定しないために発展したのが、「継手(つぎて)」や「仕口(しぐち)」という技法。これをパズルのように分解したり組み立てたりして遊べる体験コーナーでは、技術のすごさを実感することができる。また、施設内には、飛騨古川を象徴する風景である「瀬戸川と白壁土蔵」を眺める隠れた絶景スポットがある。東棟2階の和室に座り、小窓から外を眺めると、風景がまるで一枚の絵のように見えてくる。
建物の意匠に注目して、町を歩いてみよう
「飛騨の匠文化館」から裏手に回り、殿町に出て瀬戸川に沿って進むと、飛騨古川を象徴する風景が広がっている。一般家庭に及ぶまで伝統的な建築様式を保っている町は、全国を見ても非常に珍しく、歩いていてとても楽しい。特に飛騨の匠による建築技術に注目しながら歩くと、より深く町の魅力を感じられる。各家の軒先にある雲を見ながら、どの大工が建てたのかをチェックするのも、ここならではの体験になるだろう。
スポット詳細
- 住所
- 岐阜県飛騨市古川町壱之町10-1 地図
- エリア
- 飛騨エリア
- 電話番号
- 0577733321
- 時間
-
[3-11月]9:00-17:00
[12-2月]9:00-16:30
※最終入館は閉館30分前まで - 休業日
- 木、年末年始(12/28-1/2)
- 料金
- [入館料]大人300円、小・中学生100円
- 駐車場
-
なし
※飛弾市役所駐車場(無料)をご利用ください。 - クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club、その他)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、au WALLET、Apple Pay、PayPay、楽天ペイ、LINE Pay、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY、さるぼぼコイン)
- Wi-Fi
- あり(Hida Free Wi-Fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり(音声ガイダンスあり)
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン