第14番札所 常楽寺
唯一無二の本尊・庭園・霊木を有する第十四番札所
四国八十八ヶ所霊場のうち、弥勒菩薩(みろくぼさつ)を本尊とする唯一の寺が、第十四番札所である常楽寺(じょうらくじ)だ。創建は815年(弘仁6)のこと。この地で修行中の空海の前に、多くの菩薩を従えて弥勒菩薩が来迎(らいごう)。霊木にその御姿を刻み、堂宇(どうう)を建立(こんりゅう)して本尊とした。石段を上がって本堂へと近づくにつれ、境内が歩きにくく感じるようになるだろう。これは巨大な岩盤が、長年の風雨や参拝者の歩みによって削られたもので「流水岩の庭園」と呼ばれている。また、本堂の隣に立つ巨木は「アララギ大師」の名で信仰があつい。かつて糖尿病に苦しむ老人に、空海がこのイチイの霊木を煎じて飲ませたところ、健康を取り戻したという。そのため、糖尿病や眼病をはじめ、あらゆる病気に霊験あらたかだとされている。2018年(平成30)の台風によって痛々しい姿になったが、手を触れる人があとを絶たない。常楽寺を訪れた際には、忘れずにお参りしていこう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン