大橋家住宅
江戸後期に多大な財をなした商人の暮らしがわかる
倉敷の町家を代表する建物
倉敷川沿いの白壁土蔵が建ち並ぶ美観地区から一歩離れ、倉敷駅から続くメインストリートの倉敷中央通りを渡り、旧街道を西へ行った場所にあるのが大橋家住宅。町家のイメージを抱いて行くと、あまりに堂々たる構えに通り過ぎてしてしまうかもしれないが、倉敷の町家を代表する建物だ。主屋、長屋門、米蔵、内蔵の4棟が1978年(昭和53)に国の重要文化財に指定されている。天領だった倉敷で江戸後期に水田・塩田開発や金融業を営み、多大な財をなした商人・大橋家の繁栄を伝える建物の数々だ。
江戸後期に台頭した商人「新禄」の屋敷
大橋家は江戸後期に台頭した商人「新禄(しんろく)」の代表格。1796年(寛政8)から1857(嘉永4)にかけて長い年月を経て完成した主屋や米蔵などが残っている。武家屋敷を思わせる堂々たる長屋門を抜けて屋敷内へ入れば、前庭の先に入母屋造り、本瓦葺きの主屋と、米蔵が見える。主屋は、2階部分が物置として使われる「厨子2階建て」の構造で1階には倉敷格子、2階には5本の格子を入れ内側に引き戸をつけた倉敷窓を5か所備えている。通常の町家では許されない長屋門を、通りに面して設けるのを代官所に許されていることから格式の高さがうかがえる。
米蔵の手紙や肖像画も必見
大橋家は、明治期に入ると家業が傾き、1931年(昭和6)には家主が倉敷を離れた。木部の腐食や、瓦の落下が激しくなったため、1991年(平成3)から3年4か月をかけて行われた初の保存修復工事で、最も屋敷構えが整っていた1851年(嘉永4)の姿に復元され、公開されている。主屋では、入り口から裏口まで続く通し土間に沿って店の間や居間が並び、奥には縦横に座敷が広がる。家具などの調度品も一部をそのまま残している。米蔵には、岡山市出身の政治家犬養毅が当主に宛てた手紙や、日本近代洋画の祖・高橋由一が描いた6代目の肖像画などゆかりの品や収蔵品が並ぶ。
スポット詳細
- 住所
- 岡山県倉敷市阿知3-21-31 地図
- エリア
- 倉敷美観地区エリア
- 電話番号
- 0864220007
- 時間
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[通常]9:00-17:00
※状況により変更になる場合があります - 休業日
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[3月-11月]無休
[12月-2月]金、12/28-1/3 - 料金
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【入館料】
[大人]550円
[高齢者(65歳以上)]350円
[小・中学生]350円 - 駐車場
- なし
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(kurashiki Free Wi-fi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可(ペット用キャリーバッグなどを使用)
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 静寂の佇まい
- 美観地区を挟んで道路の向かいの一つ北の筋にあり一見 見落としそうな 地元民御用達の和食居酒屋さんの並びにあります入り口は普通の家の佇まいなので 入りにくい感じでしたが中は意外に奥深く 奥行きがあり 見応えのある建物でした
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- 時代劇ファン必見
- 昔の家の造りや道具等について、スタッフが優しくわかりやすく説明してくださり、単に見るだけでなく、当時にタイムスリップしたような気分になりました。
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- 受付の方の知識が豊富
- 重要文化財の大橋家住宅、訪問すると受付の方以外誰もおらず貸し切り状態でした。チケット購入すると最初に説明のアナウンス(録音されたもの)を聞きます。このアナウンスはコンパクトに特徴を紹介していてわかりやすい。だけどアナウンスされていない情報を受付の方が教えてくれます。例えば、長屋門を含め土間に繋がる動線上の戸の敷居は左右が切られており、敷居を取り外すと外から土間まで荷車を直接移動させることが...
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