日和山公園
海と市街を見晴らす石巻一のビュースポット
旧北上川河口の丘陵地にある公園
JR石巻駅から徒歩20分ほどの場所にある「日和山公園」は、標高60mの丘陵地に広がる眺めのいいスポット。大きな日和大橋が架かり、その向こうには旧北上川や太平洋を見晴らせる。鎌倉時代には、源頼朝の御家人であった葛西清重が石巻城を築いたとされ、その所領は1590年(天正18)、豊臣秀吉に滅ぼされるまで続いた。全国に「日和山」と名の付いた場所は、約80か所あり、おおむね眺めのよい場所にある。石巻の日和山も、江戸時代頃から出航の際の天候を観察する場所だったという記録が地誌に残っている。また、江戸時代には、俳人・松尾芭蕉が『おくのほそ道』の途中、弟子の曾良とともに立ち寄ったとされる。当時から日和山が眺めのよい、絶景の地として広く認知されていたことがうかがえる。
なだらかな丘が一面ピンク色に染まる花見名所
日和山公園は、花見スポットとしての歴史も長い。江戸時代に記された『仙臺石巻湊眺望之全圖』に、すでに日和山の花見の記述がある。園内には現在、ソメイヨシノが約400本植えられ、例年4月中旬から下旬にかけ満開となるが、こうした公園整備が進んだのは大正時代初期から。桜は園内の随所で見られるが、密度が濃いのは、太平洋を望む南側斜面だ。芝生が植えられた小さな広場にはベンチもあり、時折吹く浜風を受けながら、ゆっくり花見をできる。新型コロナ前の花見時期には、夜のライトアップも行われていた。サクラが散ったあとは、白や赤のツツジが見頃となるのも日和山公園の魅力。園内の西の斜面に多く植えられ、5月上旬に大きく育ったツツジが美しく花を咲かせる。
文人たちの石碑を見ながら散策
日和山公園は多くの文人が訪れた地でもあり、その代表的な人物が宮沢賢治だ。1912年(明治45)、当時、岩手県花巻の中学生だった宮沢賢治は、修学旅行で石巻を訪れ、生まれて初めて海を見たといわれている。その感動を詩に残し、園内の食堂裏手の斜面にその詩碑がある。また1902年(明治35)には、盛岡の中学生であった石川啄木も修学旅行で訪れ「砕けてはまたかへしくる大波の ゆくらゆくらに胸おどる洋」と歌を詠んでいる。このほか、斎藤茂吉、折口信夫、新田次郎など多くの文学者がこの地から海を眺めている。石巻随一の眺望のよさ、そして長い歴史がある日和山公園は、多くの魅力が詰まったスポットだ。ゆっくり時間をかけて園内を巡り、海景色を堪能しよう。
スポット詳細
- 住所
- 宮城県石巻市日和が丘2丁目地内 地図
- エリア
- 三陸エリア
- 休業日
- 無休
- 料金
- [入園料]無料
- 駐車場
-
あり(27台)
※障害者・バス専用駐車増あり(障害者:4台・バス:2台) - クレジットカード
- 不可
- 喫煙
- 可(指定場所有)
- 滞在目安時間
- 0-30分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
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