函館市北方民族資料館

資料/郷土/展示/文学館

北方民族の資料とレトロ建築の両方を楽しめる話題のスポット

北方民族が厳しい大自然と共存するなかで作り出した道具や装具には、緻密な装飾が施されている。ここは展示資料のすばらしさに加え、レトロな資料館の建物も見ごたえ満載。館長のユニークな解説があることでも有名なスポットだ。

旧日本銀行函館支店を使用。大正・昭和の豪奢な建物も見どころだ} 旧日本銀行函館支店を使用。大正・昭和の豪奢な建物も見どころだ

研ぎ澄まされた寒冷地の感性が生み出した美

北方の少数民族というとアイヌが思い浮かぶが、アラスカとカムチャッカの間にあるアリューシャン列島にはアリュート(アレウト)が、樺太(サハリン)にはウイルタ(ウイルト)が暮らしていた。函館市北方民族資料館には、これら北方民族の貴重な資料が並んでいる。北方民族の資料は世界でも数が少ないため、館内にあるのはとても貴重なものばかり。まずは寒冷地の研ぎ澄まされた感性から生まれた、美しい北方の装身具を見学しよう。寒さから身を守る機能に加えて、病気や災難から身を守る印や文様などが施されており、一見の価値がある。

アイヌの女性が儀式のときに着けるガラス玉の首飾り「タマサイ」。本州の和鏡や鉄瓶の蓋などが飾りに用いられている} アイヌの女性が儀式のときに着けるガラス玉の首飾り「タマサイ」。本州の和鏡や鉄瓶の蓋などが飾りに用いられている

「アイヌの文様には魔除けの意味があって……」と説明してくれるボランティアガイド} 「アイヌの文様には魔除けの意味があって……」と説明してくれるボランティアガイド

カムイの存在を身近に感じて作られた道具類

アイヌの人々は、海や山、雷などの自然のみならず、病気や自分たちが作った道具など、人間の周りに存在してするものにはすべて魂が宿ると考えていた。人の力が及ばないものをカムイ(神)とし、それらは「カムイシモリ(神の国)から、姿を変えてアイヌシモリ(人間の国)に舞い降りてくる」という信仰があった。神々への祈りに使われる道具は、特に凝った意匠が多いが、偉大な自然と調和させるため、生活用具にも繊細な模様が施されていた。ていねいに作り込まれたそれらをケース越しに観賞しよう。北方民族資料館では、年に一度アイヌ文様の木彫り教室や刺しゅう教室も開催している。2021年(令和3)現在は事前抽選式で、開催時期や募集要項などは資料館の公式サイトに掲載される。
※「カムイシモリ」「アイヌシモリ」の「リ」は小文字(下付き)

ウイルタが、依り代として使ったセワ(偶像)。クマの偶像も見える} ウイルタが、依り代として使ったセワ(偶像)。クマの偶像も見える

両面にアリュートの狩猟の様子が描かれたセイウチの牙} 両面にアリュートの狩猟の様子が描かれたセイウチの牙

北方民族資料館は、建物自体も見どころ

資料館の建物は1926年(大正15)に建築された。1954年(昭和29)に増改築されて以来、長らく銀行として使われてきた。レトロ建築の特徴が、正面入り口に始まり、エレベーターの扉、支店長室や支店長応接室として使われていた展示室、来館者も利用しているトイレなどに見てとれる。注目すべきところにはパネルが掲示されているので、見逃すこともない。またこのパネルには館長の解説が添えられており「お茶目な内容もあっておもしろい」と人気なのだ。北方民族資料館はこのパネルやボランティアガイドの巡回(4~10月の期間のみ)に加え、持ち帰りできる解説チラシが随所に置かれており、ひとりでも十分に北方民族の文化と、大正・昭和の名建築を堪能できる。北方民族資料館は、発見にあふれた魅力的な施設なのだ。

館内はフラッシュの使用はできないが撮影は自由。展示品や建物で気になったものがあれば写真に収めよう} 館内はフラッシュの使用はできないが撮影は自由。展示品や建物で気になったものがあれば写真に収めよう

壁面の古タイルついての謎が書かれたパネルを、来館者が撮影しSNSで拡散。その投稿を見た詳しい人から見解が届いたなんてエピソードも} 壁面の古タイルついての謎が書かれたパネルを、来館者が撮影しSNSで拡散。その投稿を見た詳しい人から見解が届いたなんてエピソードも

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スポット詳細

住所
北海道函館市末広町21-7 map map 地図
エリア
函館エリア
電話番号
0138224128
時間
[4-10月]9:00-19:00
[11-3月]9:00-17:00
休業日
[館内整理休館日(令和5年)]4/12、7/19-7/20、9/13、11/11-11/18、12/4、1/24、2/7、3/6
[年末年始休館日]12/31-1/3
料金
【一般】
300円
[2館共通券]500円
[3館共通券]720円
[4館共通券]840円

【学生・生徒・児童】
150円
[2館共通券]250円
[3館共通券]360円
[4館共通券]420円

【高齢者、他】
[高齢者 函館市在住で65歳以上]150円
[函館市に住所を有する、または市内の学校に在学する小・中学生、心身に障がいのある方と付添いの方(2名まで)、未就学児]無料
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり(一部キャプション等)
平均予算
【昼】1-1,000円
【夜】1-1,000円
備考: 売店利用の場合は変動あり
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • アイヌ文化を学べる
    5.0 投稿日 : 2022.09.21
    アイヌの文化を学ぶことができるところです。あまり大きくないのでゆっくり見ても1時間もかからないと思いますが、民族衣装などアイヌの物語?の展示など意外とおもしろかったです。
  • 3館セットのチケットでたまたまでしたが、よかったです。
    5.0 投稿日 : 2022.07.10
    3館周遊チケットで、旧英国領事館、旧公会堂ともうひとつに、たまたま選んだ訪問先でした。が、なかなか面白い展示でした。アイヌ文化について深い知識が無くても、楽しめます(知識があったらもっと楽しいでしょう)。
  • 私には穴場でした!
    5.0 投稿日 : 2022.06.17
    GW明けの夕方ベイエリアに向かって歩いていて通りかかりました。他の館が早々と閉館の中19時まで開いているのは珍しいかも。地味な外観(内部も古い学校というか事務所というか)なのですが、中の資料の解説が丁寧で随所にこだわりが感じられました。アイヌ以外の北方民族も展示があり、いろいろと初めて知ることが多く興味をひかれ楽しかったです。好みもあるでしょうが同行者も同じようなことを言っていました。

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アクセス

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